大学生の日本一を決める全日本学生選手権(奈良県・ロートアリーナ奈良)は、10月21日に大会最終日を迎え、男女ともに個人ダブルスとシングルスの準決勝、決勝戦が行なわれた。ここでは女子シングルスのダイジェストでお伝えする。
女子シングルス準決勝の1試合目は、佐川智香(上写真)と栗原あかり(ともに筑波大)による同校対決。団体戦でもシングルスの柱として優勝に導いた2人が激突した。この試合で佐川は、ねばり強いラリーを展開して栗原を19本、18本で退ける。そして、準決勝もう一試合では、法政大の1年生・内田美羽が正田捺実(明治大)をストレートで撃破した。
決勝戦は、1年生ながら関東学生選手権優勝など、優勝候補の一人と目されていた内田(上写真)に対し、佐川は持ち前のフットワークとスピードを生かして、積極的に攻めていく。第1ゲームを11本で奪った佐川は、第2ゲームのインターバル明けに連続失点して11-13と内田にリードを許したが、ここから7連続得点でマッチポイント。その後、佐川にミスが出て20-16となったものの、最後はネット前に甘く上がった球をコートに突き刺した。
インターハイ2位の実績がある佐川だが、全国タイトルはこれが初めて。まだ3年生なだけに、来年は連覇の期待もかかる。
優勝
佐川智香
(筑波大)
団体戦では私が取らなければという気持ちから少しネガティブになりました。でも、個人戦は自分を信じるしかないので、自分の力を出しきろうと思っていました。(来年は連覇がかかるが)できたらうれしいですけど、私はプレッシャーに弱いので(苦笑)、プレッシャーを感じないように、また今回の優勝で自分は強いんだと驕らないようにしてやっていきたいと思います。
準優勝
内田美羽
(法政大)
3位
正田捺実
(明治大)
3位
栗原あかり
(筑波大)
▼準々決勝
佐川智香(筑波大)2−0 黒岩はるな(龍谷大)
栗原あかり(筑波大)2−1 吉田瑠実(早稲田大)
正田捺実(明治大)2−1 染谷菜々美(筑波大)
内田美羽(法政大)2−0 溝口なつめ(筑波大)
▼準決勝
佐川智香②〔21−19、21−18〕0●栗原あかり
内田 美羽②〔21−12、21−13〕0●正田捺実
▼決勝
佐川智香②〔21−11、21−16〕0●内田 美羽
取材・文/吉井信行
写真/宮原和也