競技3日目を迎えた「第52回全国高校選抜大会」は27日、滋賀ダイハツアリーナで男女ともに個人戦がスタート。ダブルスの1回戦から準々決勝までと、シングルスの1～2回戦が実施され、ダブルスはベスト4、シングルスはベスト8が、それぞれ出そろった。ここでは女子のダイジェストをお伝えする。

【女子ダブルス】

昨年の全日本ジュニア準優勝の相磯美心（写真上・左）／松田仁衣菜（福井工大附福井）が、ねばり強いコンビネーションで3連勝。準々決勝では、山北眞緖／吉田美真（ふたば未来学園）に第2ゲームでマッチポイントを握られたが、相手の攻撃を辛抱強くしのいでファイナル逆転勝ち。準決勝へ駒を進めた。

また、団体戦優勝を果たした柳井商工では中西香菜／西田優（柳井商工）に、前日からの勢いが感じられた。2回戦では、全日本ジュニア3位の手強い上野凛／垣内杏南（埼玉栄）に19本、15本で勝利。最終日の躍動が注目される。

そのほか、玉木亜耶／米本宙那（四天王寺）と砂川温香／長廻優茉（柳井商工）が、ベスト4に名乗りをあげた。

特に活気あるペアワークを見せたのは、団体戦優勝の中心的存在を担った砂川／長廻。気力充実の自信に満ちあふれるプレーで、個人戦でも頂点をめざす。

【女子シングルス】

多くの好試合のなか、2回戦で第１シードの松田仁衣菜（福井工大附福井）をファイナルゲームの末に破った、栗山陽菜（九州国際大付＝写真上）のタフなプレーが光った。第2ゲームはマッチポイントを握りながら23-25で落としたが、ファイトバックして流れを取り戻し、最後は21-13。「全日本ジュニアのチャンピオンに勝って、うれしいです。引かずに戦えたのがよかったと思います」と、安堵の表情で激戦を振り返った。

前日の団体戦でチームの柱として奮闘し、準優勝した平本梨々菜（青森山田）は、全国トップクラスの高い実力を発揮。心身ともにタフなパフォーマンスで、危なげなく連勝した。

また、インターハイ8強で伸び盛りの白川菜結（柳井商工）は、1回戦の第1ゲームこそ苦心したものの、その後はスピーディーかつ柔軟な配球で先手を取って得点を重ね、チームの主将・砂川温香とともに最終日への切符をゲット。そのほか、山川唯奈（高松商）、佐々木弥都（新田）、神尾朱理（四天王寺）、小田楓（富山国際大付）が準々決勝進出を決めた。

★28日の対戦カード

【女子ダブルス】

▼準決勝

玉木亜耶／米本宙那（四天王寺）　―　中西香菜／西田優（柳井商工）

砂川温香／長廻優茉（柳井商工）　―　相磯美心／松田仁衣菜（福井工大福井附福井）

【女子シングルス】

▼準々決勝

栗山陽菜（九州国際大付）　―　山川唯奈（高松商）

砂川温香（柳井商工）　―　平本梨々菜（青森山田）

白川菜結（柳井商工）　―　佐々木弥都（新田）

神尾朱理（四天王寺）　―　小田楓（富山国際大付）

取材・文／バドミントン・マガジン編集部

写真／太田裕史