8月25日に開催されたBWF世界選手権2023（デンマーク・コペンハーゲン）5日目は、各種目の準々決勝が行なわれた。ここでは、ベスト4進出に向けて熱戦を繰り広げた日本代表選手の試合後のコメントを紹介する。

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西本拳太（左）

男子シングルス：準々決勝はアンダース・アントンセン（デンマーク）に0-2で敗戦

――ネット前で捕まることが多かった

所々で誘われてしまって。サービスを工夫しながらやりましたけど……今日はちょっと、正直、お手上げでした。

――後ろからも前からもいいショットが飛んできた

真面目に（セオリー通りに）やっていても次につながらないと思って、いろいろとトライした部分はありますが、今日は取るにも取れなかったなと思います。相手のホームだから萎縮したということはなかったですけど、相手がホームでの「乗り方」を知ってるなと思いました。観客の盛り上がり方が違うかもしれないですけど、僕も今後の熊本マスターズ（11月）とかで、アントンセン選手のように、自分で自分を乗らせられるようにしたいなと感じました。

―1ゲーム目を圧倒された後、2ゲーム目は何を切り替えた

僕の方から飛ばないエンドだったのでラリーをしようと思いましたが、相手のロビングがアウトにならなかった。僕も勇気を持って相手コートの後ろを使えればよかったですけど、あれだけの球（切れ味あるスマッシュ）がくると、次はボディにきて。（ネット前に）落としたところでも前に詰められた。ことごとく彼のところに吸い込まれていくような感じ。途中からちょっともう逆におもしろくなっちゃって、もうこれあかんなと思って（笑）。

――どこに打っても相手がいる状態

ここでこんなことしてくる？　みたいな感じですね。満足はしてないですけど、ベスト8まできて、2面しかない会場で精いっぱい戦えて、自分の中では幸せな時間だったと思います。

――アウェーの空間

逆にちょっと気持ちよかったです。正直、アウェーでやるのは嫌いではない。あんなにボコボコにされといてこう言うのもなんですけど（笑）。僕の応援だと思うくらいでやっていましたけど、相手が乗ってきたら止められなかった。今日に関しては、本当にハッキリと、何もできなかったです。

――収穫は？

ここまでこないとわからなかったことが絶対にある。どれだけ足りないかも感じた。今日の試合では、相手に打たれても上げ続けるのか、思い切って前で勝負し続けるのか……。そこをしっかりしないことには、どうにもできないかなと思います。彼のような大きい選手であったり、彼のような強打がある選手っていうのもなかなか日本にはいない。どうやって想定してやっていくか考えたいです。

取材・構成／平野貴也

写真／BADMINTONPHOTO