【ジャパンOP】山口とワタガシが貫録勝ち。桃田、シダマツ、ホキコバは初戦敗退<日本選手-2日目結果>

世界選手権優勝の山口茜は貫禄勝利で2回戦へ

バドミントンの国際大会、ダイハツヨネックスジャパンオープン(Super750)は8月31日に2日目を迎え、各種目の1回戦が行われた。日本勢では、前週の世界選手権で金メダルに輝いた女子シングルスの山口茜、銀メダルを獲得した混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗などが2回戦進出を決めた。一方で、男子シングルス世界ランク2位の桃田賢斗、男子ダブルス世界ランク2位の保木卓朗/小林優吾、女子ダブルス世界ランク5位の志田千陽/松山奈未が初戦で姿を消す波乱に巻き込まれた。

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世界ランク10位のラクシャ・セン(インド)に逆転勝利で2回戦へ進んだ西本拳太

山口、渡辺/東野のほかに、2回戦へ進出したのは、男子シングルスの3人。西本拳太は、世界ランク10位のラクシャ・セン(インド)に2-1(18-21、21-14、21-13)で逆転勝利。ダブルスの前衛選手のような近距離ドライブを打って来る相手に先手を奪われたが、引かずに対抗しながら前後に揺さぶって状況を打開。「低い展開やドライブは意識してやってきた」と練習の成果に手応えを示した。

高校時代を過ごした大阪で勝利をつかんだ常山幹太

常山幹太は、1勝6敗と苦手にしていた王子維(ワン・ツーウェイ/台湾)にストレートで完勝。ポジションを下げずに先手を奪い、相手の強打を封じた。出身地の滋賀県に近く、高校時代を過ごした大阪での開催が大きなモチベーション。「家族、恩師、高校の同級生、今の在校生(後輩)も見に来てくれていたので、いい試合を見せられてよかった」と喜んだ。

Super750大会初出場の奈良岡功大はファイナルゲームを制して2回戦へ

もう一人は、初出場の奈良岡功大。バランスのよい守備で、ベテランのリュウ・ダレン(マレーシア)を相手に主導権を掌握。カウンタードライブなどで相手の攻撃を跳ね返して2-1で勝利を収めた。

第2シードの保木/小林はまさかのストレート負けで1回戦で姿を消す結果に

一方、上位候補として期待されていた男女のダブルスは、厳しい結果に終わった。男子ダブルスの保木/小林は、世界ランク20位のレオ・ロリー・カルナンド/ダニエル・マーティン(インドネシア)にストレートで敗戦。守勢から形成を逆転できず、なかなか点差を縮められないまま第1ゲームを落とすと、第2ゲームは中盤の13オールまで競ったが、最後に突き放された。保木は「自分のイージーミスが多かった」と肩を落とした。

古賀輝/齋藤太一(NTT東日本)は、世界ランク6位のファジャル・アルフィアン/ムハマド・リアン・アルディアント(インドネシア)に善戦したが、0-2で敗れた。

全英オープン覇者の志田/松山は1回戦敗退で涙を見せた

女子ダブルスの志田/松山は、好調時の活力や笑顔が見られず、21-23、19-21で金ヘジョン/鄭ナウン(韓国)に競り負けた。松山は「今日は相手に何かをされたというよりは、自分たちが最後まで乗り切れず、何もできずという試合。こういう負け方は一番良よくない」と肩を落とした。志田は、世界選手権でメダルを逃したショックを引きずったつもりはないと話したが「五輪とか上の(舞台を戦う)人たちは、こういう緊張感とかプレッシャーを背負いながらバドミントンを、試合をしているんだなと」と悔し涙を流した。

桃田賢斗はストレートで初戦敗退。ねばりを見せたものの、勝利をつかむことはできず

男子シングルスで唯一の敗退となった桃田は、4月にアジア選手権で敗れた長身のチコ・オーラ・ドゥイ・ワルドヨ(インドネシア)にストレートで敗戦。不調ながら相手を振り回そうと積極的にラリーを展開したが、相手の強打に苦しんだ。第2ゲームは20-17とゲームポイントを握ったが、5連続失点。「長いラリーを取ることができていたので(焦れた)相手に決めたいと思わせたかったが、冷静にヘアピンを置いて来て、逆に自分がプレッシャーを感じて、プレーが小さくなった」と流れをつかみきれなかったゲームを振り返った。

このほか、女子シングルスの大堀彩(トナミ運輸)、混合ダブルスの西川裕次郎/尾崎沙織(NTT東日本)が1回戦で敗退した。大会は翌9月1日から各種目の2回戦を行なう。

【男子シングルス】

▼1回戦(8月31日)

桃田賢斗 ●0〔15−21、22−20〕② チコ・アウラ・ドゥイ・ワルドヨ(インドネシア)49分

西本拳太 ②〔18−21、21−14、21−13〕1● ラクシャ・セン(インド)66分

奈良岡功大 ②〔21−17、18−21、21−6〕1● リュウ・ダレン(マレーシア)69分

常山幹太 ②〔21−15、21−15〕0● 王子維(台湾)46分

▼2回戦(9月1日)

西本拳太 - ジョナタン・クリスティ(インドネシア)

奈良岡功大 - アンダース・アントンセン(デンマーク)

常山幹太 - スリカンス・キダムビ(インド)

【女子シングルス】

▼1回戦(8月31日

大堀彩 ●0〔16−21、15−21〕② アン・セヨン(韓国)42分

山口茜 ②〔21−9、21−17〕0● サイナ・ネワール(インド)30分

▼2回戦(9月1日)

山口茜 - 何冰嬌(中国)

【男子ダブルス】

▼1回戦(8月31日)

保木卓朗/小林優吾 ●0〔14−21、17−21〕② カルナンド/マーティン(インドネシア)38分

古賀輝/齋藤太一 ●0〔21−23、18−21〕② アルディアント/アルフィアン(インドネシア)45分

【女子ダブルス】

▼1回戦(8月31日)

志田千陽/松山奈未 ●0〔21−23、19−21〕②金ヘジョン/鄭ナウン(韓国)55分

▼2回戦(9月1日)

松本麻佑/永原和可那 – ラムベルト/トラン(フランス)

【混合ダブルス】

▼1回戦(8月31日)

渡辺勇大/東野有紗 ②〔21−5、21−7〕0● エルガマル/ハニー(エジプト)26分

西川裕次郎/尾﨑沙織 ●0〔15−21、15−21〕② 高成炫/嚴恵媛(韓国)

▼2回戦(9月1日)

渡辺勇大/東野有紗 – ゴーSH/ライSJ(マレーシア)

金子祐樹/松友美佐紀 – 鄧俊文/謝影雪(香港)

 

取材・文/平野貴也

写真/毛受亮介

投稿日:2022/08/31

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