【日本RC】ライバル対決を制した古賀、ベテランを下した奈良岡が決勝へ!<男子シングルス準決勝>

6月1日、2021日本ランキングサーキット(埼玉・サイデン化学アリーナ)4日目は、各種目の準決勝が行なわれた。ここでは、男子シングルスのダイジェストと選手コメント、結果をお伝えする。

【男子シングルス】

古賀穂(NTT東日本/写真)と下農走(トナミ運輸)の同級生対決は、古賀に軍配が上がった。第1ゲームを古賀、第2ゲームを下農が奪い合い、勝負はファイナルゲームに突入。ここで8-3とリードしたのは下農だったが、古賀が我慢強くラリーして逆転に成功。最後は22-20で接戦を制した古賀が決勝への切符をつかみ取った。

もう一方の準決勝では、大学2年生の奈良岡功大(IMG)がベテランの坂井一将(金沢学院クラブ)を圧倒。鉄壁のディフェンスと高いテクニックで相手を翻ろうし、スコアをわずか4本8本に抑えるスピード勝負で決着をつけた。

2年前の前回大会で3位に入った奈良岡は、シニアの国内大会で初優勝をめざす。一方の古賀は、前回大会ベスト8。国内では2019年全日本社会人以来のタイトル奪取なるか。注目が集まる。

▼準決勝(6月1日)
古賀穂(NTT東日本)②〔21-12、13-21、22-20〕1●下農走(トナミ運輸)
奈良岡功大(IMG)②〔21-4、21-8〕0●坂井一将(金沢学院クラブ)

▼決勝(6月2日)
古賀穂 - 奈良岡功大

【準決勝後コメント】

古賀穂(NTT東日本)

小学生の時から対戦していて、お互い手の内をわかっている相手。1ゲーム目でいい入り方ができたからこそ、2ゲーム目は少し決め急いでしまい、相手もしっかりラリーしてきて、自分も息が上がった時に我慢しきれませんでした。ファイナルゲームは出だしでリードされましたが、しっかり最後まで気持ちを切らさずに戦えた。体もきつかったけど、気持ちで踏ん張れたと思います。

今大会はコロナ禍での開催。感染対策をしながら運営していただき、試合ができているので、自分のプレーを見てくれる人に、元気や勇気、夢などを発信したい。日本のバドミントンを盛り上げていける一人になれたらと思っています。決勝で当たる奈良岡選手はスキルも高く、すごくねばってくると思いますが、自分もねばってねばって、お互いにいいパフォーマンスをして最後はしっかり勝てればいいなと思います。

下農走(トナミ運輸)

1ゲーム目はロブの精度があまりよくなく、迷いがある中で、全体的に引いてしまいました。2ゲーム目は悔いがないように全力で、ねばってやっていこうと思って、長いラリーを我慢できてファイナルにつながったのですが、スピードを上げた分、ファイナルゲームの中盤で落ちてきてしまいました。終盤に追いついて、最後20オールの場面でいつもならスマッシュを自分の右側に切るのを迷ってしまい…。逆側に打ったのが、自分が逃げているところで悔いが残る1本です。この半年はケガや体調不良で停滞していたので、次の大会がいつになるかわかりませんが、また課題に取り組んで頑張ります。

奈良岡功大(IMG)

相手はスマッシュなどアタック系が得意な選手でしたが、逆に、打たせて守ってやるという気持ちでプレーしました。そこで相手が攻めるのを嫌になってくれたのかはわかりませんが、ミスを誘うことができたのはよかったです。今大会は久々の試合で初戦は試合勘が戻らず、何をしていいかわからない状態でしたが、試合を重ねるごとに試合勘が戻ってきて、体も軽くなっている感じがします。久しぶりの試合ということで、すごく楽しいですし、ワクワクした気持ちでいます。今大会は、優勝をめざしてトレーニングを重ねて追い込んできたので、決勝は強化してきたところをしっかり出して、勝ちにいきたいと思います。

坂井一将(金沢学院クラブ)

自分ではもっとできると思っていたんですけど、それ以上に体が俊敏に動かず、最後手打ちになって思うようなリズムで動けなかったのが残念です。連戦だったのもありますが、奈良岡選手の球が深くコントロールされていたのがプレッシャーになりました。コロナ禍で試合が少なく、どこまでできるかわからない中で探り探りの試合でしたが、ベスト4に入れたのは収穫でした。2015年に一緒に優勝している佐藤(冴香)が、先に決勝進出を決めたので、自分も負けられないなと思ってコートに入りました。刺激になりますね。

文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳

投稿日:2021/06/01

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