【連載】 My Grip~グリップのこだわり~Vol.20 久保田友之祐(トナミ運輸)

My Gripバドミントンにおいて、ラケットはプレーヤーの「手」と同じ役割を果たすといっていい。そのラケットのなかでも「グリップ」は、選手によってテープの素材や巻き方が異なり、独自性が出やすい部分だ。ここでは、トップ選手のグリップへの「こだわり」に迫る。

【連載】Vol.20

久保田友之祐(トナミ運輸)

くぼた・ゆうのすけ◎1999年8月18日、群馬県生まれ。兄の影響で地元・伊勢崎市のジュニアクラブで9歳からバドミントンを始める。富岡第一中で1年から金子真大とペアを組むと、中3の全中で複優勝。ふたば未来学園高ではJOC、選抜、IHでも日本一に。高校3年時には世界ジュニアのダブルスで優勝。日本男子複初となる偉業を成し遂げた。2018年に金子とともにトナミ運輸に入社。18年全日本社会人複2位、19年日本ランキングサーキット複3位などの好成績を残している。177㎝73㎏。血液型O。

こだわりは、グリップエンドのコブを大きくしないこと

――まずは、ラケットの好みについて教えてください。

柔らかめがいいかな。しなる感じが好きです。昔、『VOLTRIC Z-FORCE(ボルトリック Z-フォース)』というラケットがあったんです。中学3年の全中で使っていたのですが、そのラケットが大好きでした。面が少し大きめで。

――現在の使用ラケットは?

『ASTROX 88 D(アストロクス 88 D)』。ダブルスの後衛向けのラケットを使っています。

久保田選手の使用ラケットとグリップ

――グリップについて、一番のこだわりは?

グリップエンドのコブを、あまり大きくしないところだと思います。みんなけっこう、ボコッとさせていますけど、自分は大きくしないです。

――その理由は?

中学生の最初の頃は、大きいコブを作っていたんですけど、しっくりこないなと思っていました。いろいろ試してみて、いまの形が一番いいかなと。全体の太さは細めでも太めでなく、普通だと思います。

――グリップエンドのコブは、ひっかかりがいいと聞きます。

そうですね。ひっかけて遠心力をうまく使っているんだと思います。でも、大きいと気になってしまうんです。スマッシュを打つときは、このあたりを持つので…(写真参照)。

――かなり下を持つんですね。

はい。長く持ったほうが、遠心力でより力が加わりますよね。前衛は短く持つほうがやりやすいけど、自分は後衛タイプでスマッシュを得意としているので。スマッシュを打つときは、このへんまでいきます。

巻き終わりはキャップ部分にピッタリで

――アンダーラップは、どのくらい巻きますか?

2周くらいです。木のゴツゴツを失いたくないんですよね。だけど、アンダーラップのふわっとしている感じも欲しいくらいの太さ。それが2周分かなって。エンド部分は少し厚めで、3〜4周くらいです。

――グリップには、硬さもほしいですか。

そうですね、柔らかすぎるのは好きじゃないです。硬さがあると自分の感覚や力が、より伝わりやすい感じがあるんです。太いと、それがわからないかなと。

――感覚は大事ですよね。

はい。より細いグリップのほうが、感覚的に細かい動きをするときもいいかなと。手の大きさにもよるんでしょうが、ぼくの場合、太いとコントロールしにくい感じがあるんです。細いほうが、よりシャトルをしっかりとらえられる感覚がありますね。

――なるほど。巻き終わりは、キャップ部分にピッタリですね!

そうですね、あまり上の方を持たないので。

――すごくキレイに巻いてありますが、丁寧にじっくりと時間をかける方ですか?

はい。均等じゃないと嫌なんです。巻き終わりがバラバラだったら、最初から巻き直します。だいたいジャストで終われますけどね。写真のグリップはベストかな。

テープが均等な幅で巻かれている

――几帳面なんですね!

変なところにこだわっちゃってますけど、それ以外はおおざっぱです(笑)。パートナーの金子(真大)はマメですけど。

時期や試合会場によって、ウエットとタオルを使い分ける!

――色のこだわりは?

グリップは基本、白がいいです。好きな色ってわけじゃないですけど、何でも合わせやすいので。

――ウエット派ですか? タオル派ですか?

自分は、けっこうコロコロ変えるんです。時期もありますけど、試合をする場所や国によっても、手汗をかく量って違うじゃないですか。手汗というより、腕から流れてくる汗。ぼくはけっこう汗っかきで、手が滑るので、夏はタオルにしています。

――季節などによって変える選手は、この連載で初めてのような気がします。

まあ、基本はウエットがいいんですよ。自分の力とか細かい部分が、直接ラケットに伝わっている感じがするので。タオルだとぼんやりするというか、木の感じが薄れて、本当にタオルを持っている感じなので。

――巻き替える頻度は?

汚れ具合によってです。写真を撮ってもらったのはどのくらいだろう…、1週間くらいかな。末期の状態です(笑)。

グリップのこだわりについて丁寧に語ってくれた
金子(奥)/久保田は2019年、国際大会で4度のベスト8。ペア結成9年目の2020年、2人はさらなる高みをめざしていく

★パートナー・金子真大選手のグリップのこだわりは≫こちら

取材・構成/バドミントン・マガジン編集部、平田美穂
写真/菅原 淳 


投稿日:2020/02/26
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