【インカレ2019】2年生の田中湧士が混戦を抜け出し初優勝!<男子シングルス>

大学生のナンバーワンを決める全日本学生選手権(神奈川・小田原アリーナ)。団体戦は台風の影響を受けて中止となったが、個人戦は14日から予定通り実施された。17日は、各種目の準決勝・決勝が行なわれ、それぞれチャンピオンが決まった。ここでは、男子シングルスの戦いをダイジェストでお伝えする。

【男子シングルス】

前回3位の田中湧士(日本大)がうれしい初タイトル。優勝をめざして磨いてきたという我慢強さが光った

男子シングルスの準決勝に進んだのは、前回大会2位の大林拓真(早稲田大)と同3位の田中湧士(日本大)、そして、法政大の嶺岸洸と藤原圭祐の4選手。ともにファイナルゲームにもつれる激闘となった準決勝を制したのは、2年生の田中と嶺岸だ。田中は3年生の藤原に第1ゲームを23-25で奪われたものの、気持ちを切らさず2、3ゲームを10本、12本と圧倒。一方の嶺岸は、常に自分の前を走ってきた同学年の大林を初めて撃破。第1ゲームを11本で制したあとの第2ゲームは14本で失ったが、ファイナルゲームは巧みな配球でラリーを支配。単複を兼ねて疲れの見える大林を15本で振り切った。

どちらが勝っても全国初優勝となる決勝戦。先制したのは嶺岸だ。「負けたくない」という力みから要所でミスが出た田中に対し、落ち着いた球さばきで21-18。しかし、第2ゲームは田中が徐々に持ち味のねばりを発揮。21-14でこのゲームを奪うと、最後までよく走り、よく攻めたのは田中のほう。最後は嶺岸を13本で突き放して優勝を決めた。

相手を崩して攻めるプレーで強敵を破った嶺岸洸(法政大)。だが決勝は終盤に足が止まり、「相手のほうがタフだった。準優勝は悔しいので、来年は優勝したい」(嶺岸)

【優勝コメント】

優勝:田中湧士(日本大・2年)

「個人戦の優勝は初めてで、まだ実感が湧かないです。決勝の序盤は緊張しましたし、最初のほうは内容があまりよくなかったんですけど、最後は自分の持ち味であるねばり強さや、チャンス球を思いきって決めにいくプレーができたと思います。優勝はもちろんうれしいですが、B代表の大林(拓真)選手に勝ったわけではないですし、自分はまだまだ。これで気を抜かずに初心に戻って、もっともっと上をめざしていきたいです。一番近い目標は、B代表に入ること。将来はオリンピックで金メダルを取ることが目標なので、早く世界の舞台で戦いたいという気持ちが強いです」

【男子シングルス結果】(17日)

▼準決勝
嶺岸 洸(法政大)②〔21-11、14-21、21-15〕1●大林拓真(早稲田大)
田中湧士(日本大)②〔23-25、21-10、21-12〕1●藤原圭祐(法政大)

▼決勝
田中湧士②〔18-21、21-14、21-13〕1●嶺岸 洸

左から藤原、田中、嶺岸、大林

★インカレ2019の熱戦の模様は、11月22日(金)発売予定の『バドミントン・マガジン』12月号でも紹介します。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/幡原裕治

投稿日:2019/10/18
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