【世界選手権2018】選手コメント⑤~髙橋&松友「オリンピックだと思って試合ができたらいい」(髙橋)

7月30日、中国・南京で「第24回世界選手権」が開幕する。7月19日には東京・六本木ヒルズアリーナにて、日本代表選手発表&公開記者会見が行なわれ、会見後には各選手が囲み取材に対応した。ここでは昨年、銅メダルを獲得している髙橋礼華&松友美佐紀のコメントを紹介する。

世界選手権への意気込みとして、「二人ならできる。」とフリップに記したタカマツの2人
世界選手権への意気込みとして、「二人ならできる。」とフリップに記した髙橋(左)&松友

――公開会見で、大会の意気込みとして「二人ならできる」と書いていたが。
髙橋 あの言葉は、リオ五輪の前からずっといっていて、二人ならどんな壁にぶち当たってもできると考えていました。やはりダブルスなので、二人で一つ。いままでもリオ五輪までの4年間だったり、その中でも一昨年までの世界選手権でずっとベスト16の壁を壊せずにいて、去年やっと銅でしたがメダルを獲得できました。東京オリンピックまで二人で頑張ると決めたので、あらためて「二人ならできる」と強く思っています。
――その中で、大会の目標は。
髙橋 もちろん優勝したいのはありますが、いま自分の中では「東京オリンピックで2連覇」というのが一番の目標です。世界選手権でもちろん金メダルはねらってはいますが、あまりそこまで深く考えずに、力を出しきれたらなと思っています。
――松友選手の目標は。
松友 東京オリンピックの日程が発表されて、ちょうどいまから2年後くらい(に大会が行なわれる日程)ですが、そこで一番強い自分たちでいるために、これから2年をどう過ごしていくかだと思っています。そういう意味では今回の世界選手権でも、本当に1試合でも多く試合ができたらいいですし、まずはそこに向けて準備したことをしっかり出しきることの積み重ねになると思います。その上で結果がついてくればいいと思っています。
――世界選手権はこれまであまり相性がよくない中で去年、銅メダルを取った。特別な意識はまだあるか。
髙橋 もうあまりないですね。正直、昨年は自分の気持ちの整理がなかなかつかないままやっていて、銅メダルではあったにしても、自分たちの壁を壊せたというのがありました。それで燃え尽きたわけではないんですが、一つの目標を達成できたので、気持ち的に次の目標をどうしよう…となってしまったのかなと。その中で、やはり東京五輪まで二人で頑張りたいと決めたので、いまは世界選手権というよりもオリンピック2連覇に向けて、どう試合を進めていくかということや、強い選手と当たったときにいままでとは違う自分たちのプレーを出せるかが、自分の中で試したいところではあります。
――東京五輪が視野に入っている。
髙橋 今回の世界選手権は、オリンピックだと思って試合ができたらなと考えています。自分たちはオリンピックを経験していて、世界選手権とはやっぱり雰囲気は全然違うんですが、そういうプレッシャーのかかる場面というのは、オリンピックでまた経験しなきゃいけないところだと思います。世界選手権でも、オリンピックで自分たちの力を出せるような試合ができたらいいなと思っています。
――松友選手は、世界選手権に対する特別な意識は?
松友 もうないですね。ただ毎年、世界選手権の1カ月ぐらい前は試合がなくて、そのあとに世界選手権を迎えていましたが、今年は直近まで試合をしていますし、そういう意味でも、特別な意識がないんだと思います。さきほどもいったように、1回でも多く試合ができるようにしたいです。
――髙橋選手、「いままでとは違うプレーを出せるか」といいましたが、いま試していることなどがあれば。
髙橋 今回の(東南アジア遠征の)3週間の試合でいえば、攻撃的なレシーブができた場面がすごく多かったと思います。マレーシアOPの決勝もそうですが、相手に先に攻撃をさせる形じゃなくて、自分たちがレシーブからでも攻撃の形に持っていけたというのが、今回の遠征でよかったなと感じています。それを世界選手権でもできればいいなと思います。
――攻撃的なレシーブというのは、リオ五輪のころもいっていたが、そのころとはまた違う?
髙橋 全然違いますね。リオのときは、自分のことじゃなくて、ただ松友に前に出てもらうような球出しを考えていました。いまは自分もある程度、前への飛び出しだったり松友とは違うことができるようになってきている。なので、松友に前に出てもらうよりも、相手の嫌なところを見て攻撃的にレシーブをして、その結果、「こうローテーションできるんじゃないか」ということに気づいたりもしています。前までは、自分たちのいい形を作るためのレシーブだったんですけど、相手を見て自分のことも考えて、いろいろと考えてできるようになったという感じでしょうか。
――松友選手、試していることがあれば。
松友 リオのときよりは自分たちができること、それぞれができることが確実に増えています。自分たちの形を作ることはもちろんですけど、それに加えて、展開の作り方だったり、相手の見え方だったりも変わってきていて、いろいろなことが少しずつできるようになってきています。そういうことをもっと増やして、ただ基本の土台の部分は忘れずに、しっかりやりたいと思います。

それぞれが2年後の東京五輪を見すえたコメントを発していた
それぞれが2年後の東京五輪を見すえたコメントを発していた

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取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳

投稿日:2018/07/26
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