8月24日に開催されたBWF世界選手権2023（デンマーク・コペンハーゲン）4日目は、各種目3回戦が行なわれた。ここでは、準々決勝進出に向けて熱戦を繰り広げた日本代表選手の試合後のコメントを紹介する。

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奥原希望

女子シングルス：3回戦はラチャノック・インタノン（タイ）に2-0で勝利

――試合を振り返って

2回戦の（プサルラ・V.）シンドゥ選手と同じで、今日のラチャノックもちょっとコンディションがよくないのかなという部分が見えて、チャンスだなと序盤で思いました。それに、今日のウオーミングアップの時点で、自分の動きの状態が一昨日よりもいいと感じていた。ここからは、本当に自信を持って向かっていくだけだと、思いきりできました。気持ちも感覚も徐々に上がって、合ってきた。いろいろな作戦やスピードの変化など、シンドゥ戦よりも自分が仕掛ける展開が多かったと思います。

――スピードを上げると、まだキツい？

今日は、1回長いラリーがあったぐらい。風の難しさもあって、相手はイージーなミスが多かった。バックアウトを恐れた低いミスショットが多くて、そこを捕まえにいけた。長いラリーが少なかったので、キツいと思う展開はあまりなかったです。

――コート環境へのアジャスト能力の高さで、優位に立てている

そうですね。今日のコンディションと風に対して、自分が常に優位に立てていたかなと思います。

――このドローを勝ち上がることができた

名前で考えるとそうですけど、コンディションで考えるとどうかな。みんな、コンディション調整を悩んでいる中で、自分はこの大会に向けてある程度、合わせられていたのかなと思います。その合わせ方も含め、今回の過程は自信にしたい。私の中では、まだ伸びしろが自分自身にあると思っている。その伸びしろも含めて、世界との距離を明日（25日）もう一度測りたいなと思います。

――準々決勝のアン・セヨンのイメージは？

一度も羽根を交えたことがない。本当にどういう展開でくるのか予想がつきません。ただ、どういう展開になっても、相手の方がすべて上だろうと覚悟しています。とにかく我慢のゲームをしながら、自分が仕掛けられるところを。メリハリをつけて思いきり挑みたいです。

――状態が戻っているのは、いつ以来の感覚か

2019年は、今よりは全然動けているので……。そうですね、リオ（五輪）後ぐらいですかね。東京五輪が終わってからも、本当にずっとどこかが痛いことが多かった。すごく久々ですし、だからこそ、自分が今どこまで動けるのか、スピードが上がるのか、自分がわかっていない。自分自身を把握できていない部分がやっぱり大きいので。判断も間違ってしまう時もあれば、意外と『できる』という時もある。そこのすり合わせをできたらいいなと思ってます。

――試合では「楽しくなっている」という感じがある

そうですね。楽しいですね。やっぱりハイレベルなトッププレーヤーとやると、いろんな駆け引きがあるので。うまくいかなくても楽しい部分ある。そういった意味で明日すごく楽しみです。多分、何も通用しないと思う。そういった覚悟でしっかり挑みたいなと思います。

取材・構成・写真／平野貴也