【全国中学校2023】青森山田の浅野が2連覇に向けて準決勝進出!ダブルスはふたば未来から3ペアがベスト4入り!<女子個人>

8月20日に開幕した第53回全国中学校大会(高知・春野総合運動公園体育館)は、22日に大会3日目を迎え、個人戦の男女シングルス、男女ダブルスが行なわれた。この日は各種目準々決勝までが行なわれ、ベスト4が出揃った。ここでは女子シングルス・ダブルスのダイジェストを紹介する(結果は準々決勝を掲載)。

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女子団体
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【女子シングルス】

女子のベスト4は昨年と同じく、全員がジュニアナショナルの選手。一番乗りで準決勝進出を決めたのは、橋村妃翔(埼玉栄/上写真)。準々決勝で永渕友梨華(昭栄)に2-0で勝ち、2年生だった昨年のベスト8を超えた。長身からのキレ味鋭いショットに加え、自ら課題とする「我慢」「ねばり」を発揮して頂点をめざす。

23日の準決勝で橋村と対するのは、女子シングルスで最後に試合を終えた、2年生の阿波芽衣咲(柳井)。丁寧にラリーを刻む大石夢陽(ふたば未来学園)とのファイナル勝負を制し、こちらも1年生だった昨年のベスト8を超えてみせた。対戦した選手が「独特」と口をそろえる左腕からのショットと、とにかくねばり強くシャトルを拾い続けるのが身上だ。

トーナメント表の左上からは、昨年、2年生女王となった浅野真央(青森山田/上写真)が勝ち名乗り。3回戦でジュニアナショナルの1年生、樫尾雫玖(YANAI)にストレート勝ちを収めるも、準々決勝、長身サウスポー・松本紗季(富士松)との戦いはファイナルゲームに突入。互いに力を出し尽くし、観客席からどよめきや悲鳴が上がるラリーが続いた。手に汗握る一進一退の攻防を経て、最後は松本の足が止まり、浅野が22-20で勝利。華麗なフットワークと多彩なショットに磨きをかけ、昨年から目標としていた「全中2連覇」をつかみにいく。

準決勝で浅野と対戦するのは、北信越の名門、美川のエース・勘傳歩美。中川桃奈(ふたば未来学園)との準々決勝は、力強いスマッシュを武器に2-0で勝利。明日も攻撃的スタイルを貫くか、試合序盤から注目したい。

初戦から準々決勝まですべて2-0で勝ち進んだ勘傳歩美。準決勝は昨年の全日本ジュニア新人の部・準決勝で敗れた浅野に挑む
昨年の全日本ジュニア新人の部優勝の阿波芽衣咲が2年生で唯一のベスト4入り

▼準々決勝(22日)

浅野真央(青森山田・青森)②〔21−16、22−24、22−20〕1●松本紗季(富士松・愛知)

勘傳歩美(美川・石川)②〔21−16、21−9〕0●中川桃奈(ふたば未来学園・福島)

阿波芽衣咲(柳井・山口)②〔21−18、12−21、21−10〕1●大石夢陽(ふたば未来学園・福島)

橋村妃翔(埼玉栄・埼玉)②〔21−13、21−15〕0●永渕友梨華(昭栄・佐賀)

▼準決勝(23日)

浅野真央(青森山田) − 勘傳歩美(美川)

阿波芽衣咲(柳井) − 橋村妃翔(埼玉栄)

【女子ダブルス】

4試合すべて2-0で終わった準々決勝。ふたば未来学園から3ペアが準決勝進出を果たした。

ベスト4一番乗りは、吉川彩羽(上写真右)/南森杏(美川)。上からしっかり叩くことを徹底し、浅いシャトルには跳びついてコンパクトなスイングで打ち込む。超攻撃的ラリーで、櫻井梨香/実原凜奈(埼玉栄)との戦いを制した。美川はシングルスでも、勘傳歩美がベスト4進出。団体戦は悔しい2回戦敗退だったが、個人戦で存在感を放っている。

吉川/南と対するのは、3年生と2年生ペアの山北莉緖/芳賀凜歩(ふたば未来学園)。優勝した団体戦では主に第2ダブルスを務め、チームが2-0で勝利すれば出番がないこともあった。「試合に出たかった」という思いを個人戦に向けて、コートで躍動している。昨年も全中に出場している本田花笑/木全希羽(柳井)との準々決勝は、19本、18本。互いの持ち味である攻撃力をぶつけ合う長い戦いを制し、一番最後にベスト4進出を決めた。

右上から勝ち上がったのは、畠山想来(上写真・右)/溝尾花奈(ふたば未来学園)。団体戦では第1ダブルスを担ったが、「出来は7割ぐらい。もっとできる」と溝尾。3回戦は田村優衣/宮﨑結舞(名古屋経済大市邨)に第1ゲームを奪われるも、2、3ゲームは立て直して2-1で勝ちきった。準々決勝は坂﨑帆乃果/新村郷子(埼玉栄)に対し、11本、10本で勝利。大柄な溝尾と小柄な畠山。「小さい頃から仲よし」という二人は互いを信じ合い、一つひとつのラリーを確実に奪って得点を重ねていく。

右下から勝ち上がり、畠山/溝尾と対戦するのが、2年生ペアの上野優寿/伴野碧唯(ふたば未来学園)。団体戦は出番がなく、個人戦のみ出場ということで元気いっぱい。右の上野と左の伴野、右左ペアの強みを生かしたラリーで攻め込み、関東チャンピオンの瀨野ひばり/永藤輝音(小山第二)にストレート勝利を収めた。準決勝の相手は先輩ペア。チャレンジャーの強みを最大限に生かし、全力でぶつかっていくだけだ。

第1シードを破って勝ち上がったふたば未来学園の山北莉緖(左)/芳賀凜歩。同校決勝向けて、準決勝は美川ペアと対戦
ふたば未来の2年生ペア、上野優寿/伴野碧唯がベスト4進出。準決勝は先輩ペアに挑戦

▼準々決勝(22日)

山北莉緖/芳賀凜歩(ふたば未来学園・福島)②〔21-19、21-18〕0●本田花笑/木全希羽(柳井・山口)

吉川彩羽/南森杏(美川・石川)②〔21-12、21-19〕0●櫻井梨香/実原凜奈(埼玉栄・埼玉)

畠山想来/溝尾花奈(ふたば未来学園・福島)②〔21-11、21-10〕0●坂﨑帆乃果/新村郷子(埼玉栄・埼玉)

上野優寿/伴野碧唯(ふたば未来学園・福島)②〔21-13、21-9〕0●瀨野ひばり/永藤輝音(小山第二・栃木)

▼準決勝(23日)

山北莉緖/芳賀凜歩(ふたば未来学園) − 吉川彩羽/南森杏(美川)

畠山想来/溝尾花奈(ふたば未来学園) − 上野優寿/伴野碧唯(ふたば未来学園)

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取材・文/平田美穂

写真/梅原沙織

投稿日:2023/08/22
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