【ジャパンオープン2023】保木&小林が世界王者に逆転勝利!山口茜は3連覇を逃す<準々決勝結果>

7月28日に開催されたBWFワールドツアー・ダイハツジャパンオープン(代々木第一体育館/Super750)4日目は、各種目準々決勝が行なわれた。日本勢は4種目で準決勝に進出。男子シングルスの奈良岡功大、男子ダブルスの保木卓朗/小林優吾がジャパンOPで初のベスト4入り。女子ダブルスは福島由紀/廣田彩花、松本麻佑/永原和可那が準々決勝を突破し、混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗も前回大会に続きベスト4に勝ち進んだ。女子シングルスの山口茜は、インドネシア選手に敗れて3連覇はならなかった。

ジャパンOP
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男子ダブルスの保木(上写真・右)/小林は、昨年の世界選手権を制したアーロン・チア/ソー・ウィーイク(マレーシア)に2-1で逆転勝ち。2ゲーム目から保木が積極的にネット前へ入って前後に立つ攻撃スタイルを築き上げた。小林は「サービスまわりで1ゲーム目を取られた後、(2ゲーム目以降の)サービスまわりで勝てた。調子がよくなかった中でも(流れを)取り戻せる力がついてきているので、勝ちよりも価値のある試合だった」と手応えを示した。

準決勝では、5月のスディルマン杯(中国)準決勝でチームの勝利目前に迫りながら大逆転負けを喫した相手である劉雨辰(リュウ・ユチェン)/欧烜屹(オウ・シュァンイ/中国)と対戦する。保木が「日本のファンの声援とともに頑張りたい」と言えば、小林も「勝ちたい相手に勝つという気持ちが、これから先必要になる」と再戦に闘志を燃やした。

女子ダブルスは、2組が4強に進出。福島/廣田(上写真・左)は、ジョンコパン/ラウィンダ(タイ)を圧倒。ロブの高さを調整し、攻め続ける形を多くつくった。準決勝は、志田千陽/松山奈未を破った陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン/中国)との対戦。保木/小林と同じくスディルマン杯で敗れたカード。福島は「スディルマン杯では中国のホームで応援がすごかった。明日はファンの皆さんの声援を力にしたい」と自国での雪辱を誓った。

松本/永原は、日本が苦手にしていた李紹希(イ・ソヒ)/ペク・ハナ(韓国)を2週連続で攻略。松本が「攻めにつながるレシーブができた」と話した通り、あいたスペースにシャトルを落とし、下から拾わせて主導権を握った。準決勝は、先週の韓国オープン(Super500)で敗れた金昭英(キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒヨン/韓国)と対戦する。

男子シングルスの奈良岡(上写真・中央)は、石宇奇(シー・ユーチー/中国)に逆転勝利。鮮やかなスマッシュレシーブで会場を沸かせた奈良岡は、試合中盤から終盤にかけてスピードを上げて、2-1で難敵を振り切った。準決勝では、世界王者のビクター・アクセルセン(デンマーク)と対戦する。また、混合ダブルスの渡辺/東野は、タイの2番手ペアと対戦。第1ゲーム中盤から追い上げて21-18で制すると、勢いを落とさず第2ゲームは8本に抑えて快勝した。

女子シングルスの山口は、グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)に1-2で敗戦。「相手は低い展開が得意なので大きな展開をねらったが、相手の上からのショットがよかった」とねらい所を失い、点を奪いにいこうと攻め急ぐと、ミスの少ない相手にポイントを奪われ苦しんだ。それでもファイナルゲームは渾身のダイビングレシーブで15-161点差まで追い上げたが、相手が治療に入ったところで流れを断ち切られ、最後は18-21で押し切られた。

28日の準々決勝の結果、29日の対戦カードは以下の通り。

【男子シングルス】

▼準々決勝(7月28日)

ビクター・アクセルセン(デンマーク)②〔19−21、21−18、21−8〕1●プラノイ・H.S.(インド)76分

奈良岡功大②〔11−21、21−19、21−14〕1●石宇奇(中国)81分

ジョナタン・クリスティ(インドネシア)②〔21−16、21−16〕0●クンラビット・ビティサラン(タイ)44分

ラクシャ・セン(インド)②〔21−15、21−19〕0●渡邉航貴47分

▼準決勝(7月29日)

奈良岡功大 – ビクター・アクセルセン(デンマーク)

ジョナタン・クリスティ(インドネシア) − ラクシャ・セン(インド)

【女子シングルス】

▼準々決勝(7月28日)

グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)②〔21−11、11−21、21−18〕1●山口茜63分

戴資穎(台湾)②〔21−12、21−19〕0●韓悦(中国)35分

アン・セヨン(韓国)②〔21−19、21−10〕0●ラチャノック・インタノン(タイ)43分

何冰嬌(中国)②〔21−13、21−18〕0●ベイウェン・ツァン(アメリカ)45分

▼準決勝(7月29日)

戴資穎(台湾) − アン・セヨン(韓国)

何冰嬌(中国) − グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)

【男子ダブルス】

▼準々決勝(7月28日)

アルディアント/アルフィアン(インドネシア)②〔21−9、21−13〕0●セティアワン/アッサン(インドネシア)25分

王齊麟/李洋(台湾)②〔21−15、23−25、21−16〕1●シェティ/ランキレッディ(インド)70分

保木卓朗/小林優吾②〔10−21、21−15、21−16〕1●アーロン・チア/ソー・ウィーイク(マレーシア)65分

劉雨辰/欧烜屹(中国)②〔20−22、22−20、21−14〕1●古賀輝/齋藤太一71分

▼準決勝(7月29日)

【女子ダブルス】

▼準々決勝(7月28日)

陳清晨/賈一凡(中国)②〔21−19、21−12〕0●志田千陽/松山奈未50分

福島由紀/廣田彩花②〔21−15、21−13〕0●ジョンコパン/ラウィンダ(タイ)55 分

金昭英/孔熙容(韓国)②〔21−15、21−16〕0●クスマ/プラティウィ(インドネシア)46分

松本麻佑/永原和可那②〔21−19、21−13〕0●李紹希/ベク・ハナ(韓国)46分

▼準決勝(7月29日)

福島由紀/廣田彩花 – 陳清晨/賈一凡(中国)

松本麻佑/永原和可那 – 金昭英/孔熙容(韓国)

【混合ダブルス】

▼準々決勝(7月28日)

鄭思維/黄雅瓊(中国)◯〔キケン〕●葉宏蔚/李佳馨(台湾)

渡辺勇大/東野有紗②〔21−18、21−8〕0●スパク/スピッサラ(タイ)35分

馮彦哲/黄東萍(中国)②〔21−8、21−17〕0●高成炫/嚴恵媛(韓国)35分

デチャポル/サプシリー(タイ)②〔21−19、21−4〕0●徐承宰/蔡侑玎(韓国)37分

▼準決勝(7月29日)

渡辺勇大/東野有紗 − 鄭思維/黄雅瓊(中国)

馮彦哲/黄東萍(中国) − デチャポル/サプシリー(タイ)

取材・文/平野貴也

写真/菅原淳

投稿日:2023/07/28
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