【大阪国際2023】日本勢が大活躍!田中湧士、齋藤栞、山下&緑川が優勝!<決勝戦結果>

4月2日に開催されたBWFツアー・大阪国際チャレンジ(守口市民体育館/IC)最終日は、各種目の決勝戦が行なわれた。4種目で決勝に進出した日本勢は、男子シングルスと女子シングルス、そして男子ダブルスの3種目で頂点に立った。ここでは、各種目の結果をダイジェストでお伝えする。

準決勝の結果はこちら

【男子シングルス】

男子シングルスは2021年全日本総合王者でもある田中湧士(NTT東日本/上写真)が、インドネシアの新鋭選手と優勝を争った。試合は第1ゲームこそ15-21で落とした田中だったが、第2ゲームは中盤にペースダウンした相手に対して10連続得点で21-14。ファイナルゲームは集中力を切らさなかった田中が、13-15から逆転に成功して21-17で勝利。持ち味を発揮した田中が同大会で初優勝を飾った。

優勝
田中湧士

(NTT東日本)

「国内での国際大会に出るのはこれが初めて。最近勝つことができなかったのでうれしいです。相手選手はタッチが速く、なかなか自分のリズムにならずに苦しめられましたが、2ゲーム目途中から相手が疲れてきたのがわかったので、我慢して追いかけていきました。これからも結果を残し、A代表入りをめざします」

【女子シングルス】

日本人同士の決勝となった女子シングルスは、齋藤栞(ACT SAIKYO/上写真)が明地陽菜(再春館製薬所)を2-0のストレートで破り、同大会で初優勝を飾った。

ACT SAIKYOに所属する齋藤と3月まで柳井商工高で活躍した明地は、ともに山口県内で切磋琢磨した仲。手の内を知る者同士の戦いとなったが、主導権を握ったのは齋藤だ。第1ゲーム序盤からリードを奪うと、ペースをしっかり掌握したまま21-15で先制する。続く第2ゲームも、齋藤が落ち着いて試合をコントロール。後半に点差を広げ、最後は21-13で勝利した齋藤が、大阪国際のタイトルをつかみとった。

優勝
齋藤栞
(ACT SAIKYO)

「国際大会では、去年のニュージーランド以来の優勝。素直にうれしいです。しかも大阪国際は、高校時代から何度も出させてもらっているのに、決勝進出が初めてでしたから。今日は、高校時代に何回かやらせてもらった相手。嫌な球を打ってくるのを知っていたので、相手の球に遅れないようにテンポを意識しました。これからは日本ランキングサーキットなど国内の大会もあるので、結果を残せるように頑張ります」

明地は社会人になってすぐの優勝とはならなかったが、準優勝の好成績を収めた

【男子ダブルス】

昨年の全日本総合でベスト4に入っている山下恭平(上写真・手前)/緑川大輝。ともに日本代表では混合ダブルスを主戦場とするが、今回は男子ダブルスにエントリー。鋭い攻撃や柔軟な球まわしで優勝を勝ち取った。

決勝は、準決勝で韓国の第1シードを破って勝ち上がってきた台湾のウェイ・チュンウェイ/ウー・グァンシュンと対戦。攻撃的に仕掛ける相手に対して、山下/緑川は堅いレシーブからペースをつかんで先行。6オールから5連続得点で抜け出すと、そのまま点差を広げて21-14で先制した。第2ゲームに入っても、試合を支配したのは山下/緑川。6連続得点などで広げたリードを最後まで守り切り、21-14で勝利。ペアとしては、国際大会で初出場初優勝をつかんだ。

優勝
山下恭平(左)/緑川大輝
(NTT東日本)

山下「決勝の相手は高身長でしたが、スマッシュにびびらず、出だしから守備を固めることで優位に進められました。ミックスより前にいくことが多く、慣れていない部分もありましたが、なんとか。予選からの出場で何度も負けそうになりましたが、これからも勝っても負けてもくじけずに、一戦一戦やっていきます」

緑川「ミックスと違って男子と組むと、自分がいかなくてもカバーしてくれるので、正直いつもより楽(笑)。ただそれに甘えずに、これからもコンビネーションを詰めていきたい。両種目を同時にやるのはむずかしいですし、遠征帰りで最初は苦しかったですが、徐々に(調子が)上がっていきました」

女子ダブルスは日本の大竹望月(上写真・右)/髙橋美優(BIPROGY)が決勝戦で韓国の申昇瓚(シン・ソンチャン)/イ・ユリムと激突。第1ゲームは先にリードする韓国ペアを、日本の大竹/髙橋が追う展開。離されては追いつくの繰り返しで試合は進んだが、最後は23-21で韓国ペアが制した。第2ゲームに入ると、韓国ペアがペースを掌握。大竹/髙橋は応戦するも、13-21で敗れて準優勝に終わった。

また、韓国ペア対決となった混合ダブルスは、女子ダブルスを制した申昇瓚が、ワン・チャンとのペアで優勝。ベテランが存在感を発揮し、女子ダブルスと混合ダブルスを制して2冠を達成した。

決勝戦の結果は以下の通り。

【男子シングルス】

田中湧士(NTT東日本)②〔15−21、21−14、21−17〕1●アルウィ・ファルファン(インドネシア)64分

国際大会で2回目の決勝進出となったインドネシアの新鋭は17歳。高いポテンシャルを発揮して準優勝の成績を残した

【女子シングルス】

齋藤栞(ACT SAIKYO)②〔21−15、21−13〕0●明地陽菜(再春館製薬所)42分

【男子ダブルス】

山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)②〔21−14、21−14〕0●ウェイ・チュンウェイ/ウ・グァンシュン(台湾)32分

世界ランク82位の台湾ペアが2位。力強い攻撃を見せたが山下/緑川の牙城は崩せず

【女子ダブルス】

申昇瓚/イ・ユリム(韓国)②〔23−21、21−13〕0●大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)43分

女子ダブルス決勝を制したのは、韓国のベテラン申昇瓚(左)と期待の若手選手イ・ユリム

【混合ダブルス】

ワン・チャン/申昇瓚(韓国)②〔21−14、14−21、21−15〕1●キム・ヨンヒュク/イ・ユリム(韓国)50分

混合ダブルスの韓国決勝を制したのはワン・チャン(右)/申昇瓚の2人。ファイナルゲームとなった勝負を制した

取材/楊順行

文/バドミントン・マガジン編集部

写真/早浪章弘

投稿日:2023/04/02
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