【高校選抜2022】ダブルスは室屋&今村、シングルスは明地が制す!<女子個人>

第50回全国高校選抜大会」は、28日に栃木県の日環アリーナ栃木で大会最終日を迎えた。この日は男女ともにダブルスが準決勝から、シングルスが準々決勝から実施され、各種目で春のチャンピオンが決定。ここでは女子ダイジェストをお伝えする。

【女子ダブルス】

女子ダブルスを制した室屋奏乃(左)/今村涼(九州国際大付)。2人にとっては悲願の全国タイトル獲得となった

準決勝2試合のうち、須藤海妃/山北奈緒(ふたば未来学園)と室屋奏乃/今村涼(九州国際大付)の試合は、室屋/今村が21−16、21−18とストレート勝ちして、先に決勝進出を決めた。また、準決勝のもう一試合は激戦に。山内のどか/牧野美涼(日章学園)と新見桃芭/日野石杏(柳井商工)の対戦は、新見/日野石が第1ゲームを8本と完勝するも、山内/牧野も第2ゲームを19本で奪い返す。そして、ファイナルゲームではお互いに一歩も譲らず20オールに。ここで、地力に勝る新見/日野石が抜け出して80分の激戦を制した。

どちらが勝っても全国初タイトルとなる室屋/今村と新見/日野石による決勝戦。第1ゲームは室屋/今村が攻撃の手を緩めず11本で先制。しかし、第2ゲームは「相手の攻撃が強くて、引いてしまうことが多かった」(室屋)と、19本で競り負けてしまう。それでも、二人のタイトルへの思いは強く、ファイナルゲームは「最後まで気を抜かずにいけたから勝ち切れた」(今村)と立て直して15本。室屋/今村が春の栄冠を獲得した。

敗れた新見桃芭(左)/日野石杏(柳井商工)だが、決勝進出を果たして、あらためて柳井商工の強さを証明してみせた

【優勝コメント】

室屋奏乃(右)/今村涼(九州国際大付)

室屋「ずっと2人でやってきて、うまくいかないこともたくさんありました。でも、ここまで来たからには全部を出し切ろうと2人で話し合ってやってきたので、そこで自分たちらしく、最後まで笑顔でプレーできていたからよかったと思います」

今村「ずっとバドミントンをやってきて、今回が初めての優勝だから実感がありません。でも、明神先生も(個人戦では)初めての金メダルだといっていたので、自分もうれしいし、ずっと教えてくれていた先生にも金を取って、形として結果を残せたのがうれしいです」

【女子シングルス】

団体との2冠に輝いた明地陽菜(柳井商工)。第1シードのプレッシャーに負けず、全試合ストレート勝ちを収めた

準々決勝の結果、団体との2冠をねらう明地陽菜(柳井商工)、青森山田のエース石川心菜、団体3位の倉敷中央から吉川天乃、そして、地元栃木・作新学院の1年生である遠藤美羽の4名が準決勝に進出。その準決勝では、石川と対戦した明地が16本オールで勝利すると、直後に吉川も遠藤から25−23、21−11で白星を奪い決勝進出。決勝戦は2019年の全国中学校大会決勝と同じカードになった。

手の内を知る者同士の決勝戦。先手を取ったのは明地だ。「途中からミスを少なくして、相手を見てプレーできていたのがよかった」(明地)と、第1ゲーム17−16という競り合いから4連続得点を奪って先制。第2ゲーム序盤はお互いに連続得点の取り合いとなったが、明地のフォア奥へと球を集めた吉川の配球に対応し始めた明地が、徐々にリードを広げて最後は21−14でフィニッシュ。明地が昨年のインターハイダブルスに続いて、シングルスでも高校の個人タイトルを獲得した。

昨年はダブルスで準優勝の吉川天乃(倉敷中央)が、今年は得意のシングルスで決勝進出を果たした

【優勝コメント】

明地陽菜(柳井商工・山口)

「今回は3冠をめざしていましたが、昨日はダブルスで負けてしまって、今日、2冠を目標にして最後に優勝することができてうれしいです。団体戦も個人戦も苦しい戦いでしたけど、最後まで我慢できていたし、苦しい展開を勝ち抜けたのでよかったと思います」

【女子個人戦の結果】

女子ダブルス

▼準決勝

室屋奏乃/今村涼(九州国際大付・福岡)②(21−16、21−18)0 ●須藤海妃/山北奈緒(ふたば未来学園・福島)

新見桃芭/日野石杏(柳井商工・山口)②(21−8、19−21、22−20)1 ●山内のどか/牧野美涼(日章学園)

▼決勝

室屋奏乃/今村涼②(21−11、19−21、21−15)1 ●新見桃芭/日野石杏

 

女子シングルス

▼準々決勝

明地陽菜(柳井商工・山口)②(21−10、21−8)0 ●山口菜摘(聖ウルスラ学院英智・宮城)

石川心菜(青森山田・青森)②(21−13、21−15)0 ●室屋奏乃(九州国際大付・福岡)

吉川天乃(倉敷中央・岡山)②(21−14、21−14)0 ●土佐梨緒菜(旭川実・北北海道)

遠藤美羽(作新学院・栃木)②(22−20、21−13)0 ●竹澤みなみ(西武台千葉・千葉)

▼準決勝

明地陽菜②(21−16、21−16)0 ●石川心菜

吉川天乃②(25−23、21−11)0 ●遠藤美羽

▼決勝

明地陽菜②(21−16、21−14)0 ●吉川天乃

★高校選抜2022の熱戦の模様は、4月22日発売予定の『バドミントン・マガジン』5月号でも紹介します!

取材・文/吉井信行

写真/井出秀人

投稿日:2022/03/28
■関連キーワード

            

人気記事ランキング

閉じる