【選手情報】世界女王・松本&永原が出稽古に!平田コーチが3時間の熱血指導!

11月24日、女子ダブルス日本代表の松本麻佑(上写真・左)/永原和可那(北都銀行)が、S/Jリーグ男子1部で活躍するジェイテクト(愛知県刈谷市)を訪れ、男子ダブルス元日本代表の平田典靖コーチによる指導を受けた。

東京五輪での金メダル獲得をねらう松本/永原は、ともに170センチを超える長身で、スマッシュなどの強打が武器。2018年&19年世界選手権2連覇という実績を持つが、試合中に相手のペースに持ち込まれると安定感を欠く課題がある。今回、北都銀行の拠点である秋田県から愛知県まで出向いて指導を受けたのは、攻撃型ペアとしての特徴を引き出すヒントを得られると考えたからだった。

平田コーチ(上写真・左)は、橋本博且氏(現・再春館製薬所コーチ)と組んだ男子ダブルスで全日本総合3連覇などを果たし、トナミ運輸の主力として団体戦や個人戦で多くのタイトルを獲得。日本リーグ(当時)でのプレーをインターネット上の動画で見た松本がインスピレーションを受けたのが、今回の出稽古のきっかけだという。松本は「平田/橋本ペアのプレーは、攻撃時間が長かった。自分たちも攻撃を主とするタイプで、私たちの攻撃時間が長い方が相手は嫌だと思う。男子とスピード感は違うけど、同じようなイメージでできたらやりたいと思って(トナミ運輸でチームメイトだった)佐々木翔監督に話をして、連絡をさせてもらいました」と経緯を説明した。

3月の全英OP(Super1000)後は、コロナ禍で多くの大会が中止になった。その期間、松本/永原は課題としているレシーブの強化に取り組んだ。しかし、国際大会のリスタートとなった10月のデンマークOP(Super750)は、準優勝。強豪国が参加を見送る中で順当に勝ち上がったものの、決勝では福島由紀/廣田彩花(丸杉Bluvic)に1-2で敗れた。この敗戦が、レシーブの課題克服から強打をより生かすことへの“原点回帰”のきっかけになった。永原は「デンマークでの戦いは、レシーブの時間が長かった。攻めができない時のレシーブというイメージだったのに、レシーブに回り過ぎていると感じていた」と、持ち味を発揮できずにもどかしさを感じていたことを明かした。

さらなる成長を求めて実現したジェイテクトでの練習は、それぞれが複数の男子選手と打ち合うなど、スピード感のあるラリーを多くこなした。男女のパワーや脚力の違いに戸惑いながらも、終盤は、成長のヒントを得ようと平田コーチに質問を重ねた。練習前に「攻撃を長く続けるためには簡単に球を上げないこと。それは最後の手段。自分たちは、常に攻撃につなげるプレーを考えていた」と話した平田コーチは、いくつかのパターンを例に出しながら、自分たちが打つ球によって相手の返球を限定し、そこから予測する動きについて解説。練習後、永原は「男子選手の考え方を直接聞くのは初めて。男子のマネはできないけど、パートナーが相手の返球を予測しやすくなるような前衛のバリエーションは大事。参考にして増やしたい」と刺激を受けていた。

国内ではS/Jリーグなどが中止となり、国際大会も来年1月まで行なわれない。男子チームへの出稽古は、コロナ禍で試合がないという機会を生かしたトライ。北都銀行の佐々木監督は「デンマークOPに行けば、帰国後は2週間の隔離になり、練習ができなくなるという犠牲を払ったけど、そこでの経験があったから、(攻撃スタイルという)原点に戻れたと思う。行ってよかった」と、課題を持ち帰ったことの意味を強調した。

12月には2連覇がかかる全日本総合選手権(東京・町田市/22〜27日)に挑む。松本は「もちろん優勝をめざしたいけど、無観客での試合は初めて。自分たちを奮い立たせながら、全力を出しきりたい」と意気込んだ。強化を図る連続攻撃で再び日本の頂点に立つ。

取材・文/平野貴也

写真/平野貴也(練習)、BADMINTONPHOTO(プレー)


投稿日:2020/11/24

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