【帰国会見】「あこがれの舞台で試合ができて楽しかった(桃田)」<選手コメント−1>

3月12日(火)、ドイツOP(ミュルハイム・アン・デア・ルール/Super300)&全英OP(イングランド・バーミンガム/Super1000)に参戦していた日本代表選手が帰国した。日本勢は男子シングルスの桃田賢斗が全英OP同種目で日本人初優勝を飾ったほか、女子ダブルスの松本麻佑/永原和可那、混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗がそれぞれ準優勝を果たしている。ここでは、帰国後の囲み取材に応じた桃田のコメントを紹介しよう。

―全英OPを制した、いまの気持ちは。

桃田 以前からあこがれていた舞台で優勝することができて、すごく達成感があります。全英OPは歴史のある大会で、コートに入ったときや、入場したときから、ほかの大会と雰囲気が違いました。緊張しましたが、あこがれの舞台で試合ができて楽しかったです。

――喜びも大きかった。

桃田 試合を通じて、ほかの選手たちの勝ちたい気持ちや緊張感がすごく伝わってきて、本当に、毎試合、毎試合、苦しい試合が多かった。そういった中で優勝できたので、いつも以上にうれしかったです。

――一番の勝因は。

桃田 やはり……地道にトレーニングしてきたフィジカル面。本当に、決勝戦の第3ゲームは、技術や戦術というものではなく、気持ちの強さ、これまで自分が積み上げてきたもの、そういった部分が相手(ビクター・アクセルセン/デンマーク)よりまさったのだと思います。努力してきたぶん、自分に運が回ってきたのかなと。スピード練習に取り組むことで持久力がついたと思いますし、決勝まで全部2-0で勝てたのも大きかった。劣勢の場面でも、しっかり1ゲーム目を取りきれたことに自分の成長を感じました。

――会場はアウエーの雰囲気。以前はそういう場面で世界ランク1位として受け身になってしまうことがあったと話していたが。

桃田 去年はそこで苦しんだので、課題として取り組んでいました。これまで1位の座を奪われたくないという保守的な考え方がありましたが、いまは、1位でいられる優越感というか、1位しか感じられないプレッシャーもあると、ポジティブに考えて試合に入るようにしています。

――優勝した日にち(3月11日)も特別だったのでは。

桃田 (東日本大震災のことは)試合に入る前から意識していました。まだまだ復興されていないところだったり、心に傷を負っている方がいると思います。そういった方々のためにも、中高時代を福島で過ごした自分が活躍すること、頑張っている姿を見せることは大事なことだと思っていたので、そういう気持ちを少しでも表現できたのではないかと思います。

――今日で、東京五輪まで500日。あらためて、オリンピックに対する気持ちは。

桃田 オリンピックレース前の大きな大会で優勝できたのは、すごく自信になりました。オリンピックに出られたらいいなとは思うんですけど、自分のスタンスは、先を見すえるのではなく、目の前の1試合、1試合に全力を尽くして、感謝の気持ちを持ってプレーするということ。今後もそのスタンスで、しっかりやっていきたいです。

――今後の目標、意気込みを。

桃田 全英オープンで優勝したことで、これからはもっと、1試合に対する責任が重くなると思います。そのなかで、応援してくださる方、支えてくださる方、会場に試合を見にきてくださる観客の方々を楽しませられるように、応援されるような選手になりたいです。

――ケントという名前は、スーパーマンの「クラーク・ケント」が由来だと。今後さらに、“スーパーマン”に近づくために、ご自身で考えている課題は。

桃田 自分は世界ランク1位で全英オープンを優勝することができましたが、いままで自分が見てきたレジェンドたちは、どこの国に行ってもたくさんの人に応援されて、いろんな人に影響を与えて、本当に偉大な選手です。自分もそういう選手に近づけるように、コートの中だけではなく、コートの外での振る舞い、バドミントンだけではない部分、人としての強さを、しっかり備えていけたらと思います。

 

取材・構成・写真/バドミントン・マガジン編集部


投稿日:2019/03/12
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