山口茜の挑戦④「3年連続の銅メダル!」京都インターハイ 2日目Review

大会2日目の8月8日、男女団体戦は準々決勝から決勝までが行なわれた。

山口茜を擁する勝山は準々決勝で園田学園(兵庫)を3-1で下しベスト4入りを決めるも、準決勝では昨夏王者の富岡ふたば未来学園(福島)に3-2で敗れ、目標であった団体決勝の舞台に立つことは叶わなかった。

 

◆準々決勝

勝山(福井) 3-1 園田学園(兵庫)

 

紙一重の激戦制す

大会初日の初戦と3回戦を、3-2の末にねばり強く勝ち抜いて準々決勝に進出した両校。3-1で勝山が勝利を手にしたが、2つのダブルスと第1シングルスはファイナルまで競り合う大接戦となった。

この試合の流れをつかんだのは、第1ダブルスに立ったエースの山口茜/鈴木咲貴だった。全日本ジュニア8強の経験を持つ石上加奈子/横山恵里香に対し第1ゲームを21-11で奪うも、第2ゲームは18-21で失いファイナルゲームへ。それでも焦ることなく、山口/鈴木は落ち着いたゲームメイクで白星をゲット。エースの仕事を果たして見せた。

続く朝倉みなみ/西江彩花は惜敗したものの、第1シングルスの川村紗瑛子、第2シングルスの西江彩花が辛抱強く勝利をあげ、見事に3年連続のベスト4進出を決めた。

 

◆準決勝

勝山(福井) 2-3 富岡ふたば未来学園(福島)

 

牙城崩せず

昨夏王者・富岡ふたば未来学園との準決勝。勝山は第3単まで食らいついたが、王者の牙城を崩すことはできなかった。

勝敗を分けたのは第2ダブルスだった。

第1ダブルスの山口/鈴木が選抜ダブルス優勝の実力を存分に発揮し、川上紗恵奈/仁平明花にストレート勝ちで白星発進。それに続きたかった第2ダブルスの朝倉/西江は、仁平菜月/吾妻咲弥に対し21-18で第1ゲームを奪取した。

これを取れば、第2シングルスには絶対的存在の山口がいる――。しかし、経験豊富な富岡ふたばに2ゲームから巻き返され、2・3ゲームはそのまま相手のペースだった。

このあと山口はシングルスでもチームに確実な一本をもたらしたが、ここまで大活躍を見せた第3シングルスの西江は、全日本ジュニアチャンピオンの川上紗恵奈から一矢報いることはできなかった。

目標には届かなかったものの、3年連続の銅メダルを獲得した勝山。

大会2日目を終えた山口茜のコメントを紹介しよう。

 「去年、一昨年に続いてメダルを取れたのはうれしいですが、負けたのはやはり悔しいです。今日の自分のプレーは、積極的にできたのがよかったと思います。ダブルスは球を沈めて、攻撃の体勢をうまくつくれた。シングルスは、会場内の風の影響で大変でしたが…。

チームとしては、同じ銅メダルでも、去年より勝負できた手応えがあります。成長したところを見せられたと思う。今年は選抜でうまくいかなくて、このインターハイにかける思いがあったから、私は試合で頑張って、みんなの気持ちを高めようと思っていました。

 

試合中に笑顔があったのは、無意識の部分もあるけれど、インターハイはみんなにとっても最後だから、去年の成績を上回りたい…そこまで行かなくちゃという気持ちがあって。気負わずに思いきりやってほしいと思ったので、だからこそ私は笑顔でいようと思いました。

 

私たちは田舎者なので(笑)、大舞台では緊張して自分たちのプレーができなくなりがちだけど、自分達が挑戦者だって意識したり、向かって行くことで力を出せたと思います」

 

山口は試合中でもベンチでも、リラックスした表情。この雰囲気がチームメイトの緊張を和らげた
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投稿日:2015/08/09
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