日本の頂点をかけて争われる第79回全日本総合バドミントン選手権(東京・京王アリーナTOKYO)。大会5日目の12月29日は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは男子シングルスのダイジェストを紹介する。

準決勝に進んだ4人中、3人が総合優勝経験者という女子シングルス。前回女王の宮崎友花(ACT SAIKYO/上写真)は、調子が上向いている奥原希望(東京都協会)との対戦。宮崎は「私の中では奥原さんのほうがまだまだ上というイメージ。チャレンジしていくぞ、という気持ちでした」と、経験豊富な奥原に対し向かっていく立場でコートに立つ。第1ゲームは、その宮崎が先にリズムをつかみ、15-10とリード。奥原も少しずつスピードを上げて対応していくが、「自分のほうが動けていた感じはあった」と宮崎。第1ゲームは15本に抑える。
続く第2ゲームは、奥原が持ち味を発揮した。ストローク戦の中にリバースカットやスマッシュカットを織り交ぜ、宮崎の足を止めてリズムを崩す。スコアも離れず、10オール。このまま奥原のペースで後半に進むかと思われたが、我慢強くラリーを展開した宮崎が、相手の流れを食い止める。「しっかり足を出してレシーブができていた」と、奥原のミスを誘って17−11。奥原も焦らずラリー戦を仕掛けて17-20まで差を詰めたが、最後は宮崎が逃げ切って勝利。宮崎が決勝の切符をつかみ、連覇に王手をかけた。

山口茜(再春館製薬所/上写真)と水津愛美(ACT SAIKYO)の試合は、山口が貫禄の勝利を飾った。第1ゲームは、初対戦となる山口に対し、水津が思うようなプレーができず連続失点。「ショットの初速が少し速くて、全体的に遅れてしまった」と水津。第1ゲームは山口が21−7で先制した。
第2ゲームに入ると、山口のスピードに慣れた水津がポイントを奪うようになり、中盤13−11とリード。しかし、「昨日に比べて、スピードとショットの精度が上がっていた」という山口がギアを上げると、再びペースをつかみ6連続ポイント。17-13と逆転した山口は、最後までリードを守り21-15で勝利。3年ぶり5回目の総合制覇まで、あと1勝とした。
▼準決勝(12月29日)
山口茜(再春館製薬所)②〔21-7、21-15〕0●水津愛美(ACT SAIKYO)
宮崎友花(ACT SAIKYO)②〔21-15、21-17〕0●奥原希望(東京都協会)
▼決勝(12月30日)
山口茜(再春館製薬所) — 宮崎友花(ACT SAIKYO)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人
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