5月23日に開催された2025年日本ランキングサーキット(埼玉・サイデン化学アリーナさいたま)4日目は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは、男女シングルスの戦いをレポートする。
【男子シングルス】
2021、23年に優勝している古賀穂(AC長野パルセイロBC/上写真)が、川本拓真(BIPROGY)とのサウスポー対決を制した。
優勝を熱望する川本は気合十分で、長身から豪快なスマッシュを叩き込み雄叫びをあげる。対する古賀は、得意のレシーブで応戦。特にフォアサイドのショートレシーブが絶妙な高さで入り、川本を苦しめた。第1ゲームは21-7で古賀が先取。ところが、第2ゲームは古賀がアウトを連発。川本のラウンドからのショットが次々と決まり、21-8で川本が奪い返した。ファイナルゲームに入ると、攻撃でのミスが出始めた川本に対し、古賀は表情を変えず、レシーブからチャンスをつくっていった。最後の一本は川本がネットミス。3年連続で決勝進出を決めた古賀は、初めて声をあげて拳を握りしめた。
もう一方の山を勝ち上がったのは、初戦から好調を維持する大林拓真(トナミ運輸/上写真)。日本代表の小川翔悟(ジェイテクト)との対戦は互いに攻撃力全開、迫力あるラリーを展開した。より正確に打ち込んだ大林が21-11で第1ゲームを先取。インターバル中に小川が棄権を申し出て、試合終了となった。
▼準決勝(5月23日)
古賀穂(AC長野パルセイロBC)②〔21−7、8−21、21−14〕1●川本拓真(BIPROGY)
大林拓真(トナミ運輸)○〔21−11、キケン〕●小川翔悟(ジェイテクト)
▼決勝(5月24日)
古賀穂 – 大林拓真
【女子シングルス】
元日本代表の水津愛美(ACT SAIKYO)が、日本代表の郡司莉子(再春館製薬所)に2−0で勝ち、決勝進出を決めた。2回戦はファイナル勝負になったものの、なめらかなフットワークと正確なショットから、好調ぶりがうかがえる水津。郡司もコートを軽やかに動き回るが、得意のスマッシュがアウトになり、首を傾げるシーンが何度も見られた。常に先手を取ってラリーを組み立てた水津が、最後までペースを渡さず。昨年の3位から前進し、初優勝まであと一つまできた。
岐阜Bluvic対決となった古川佳奈(上写真)と小西春七の戦いは、先輩の古川がストレート勝利を収めた。ともに動きがよく、パワフルなショットを放つ二人。第1ゲームは序盤から古川がアウトを連発し、小西が大きくリードしてゲームポイントを握る。しかし、そこから小西のミスが重なり、追いついた古川が22-20と逆転した。第2ゲームも古川の勢いは途切れず。先手を取って攻め、最後まで強気に打ち込み、流れを渡さなかった。
▼準決勝(5月23日)
古川佳奈(岐阜Bluvic)②〔22−20、21−15〕0●小西春七(岐阜Bluvic)
水津愛美(ACT SAIKYO)②〔21−14、21−13〕0●郡司莉子(再春館製薬所)
▼決勝(5月24日)
古川佳奈 − 水津愛美
取材・文/平田美穂
写真/菅原淳
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