
2025年12月26日から28日までの3日間、中国の深圳で『King Cup(キング・カップ)』が開催され、日本から桃田賢斗が出場した。『King Cup』は、オリンピックを2度制した中国のレジェンド、林丹(リン・ダン)氏が、自身の出身地である深圳の行政とともに創設した男子シングルス大会で、2025年大会で2回目の開催となった。
BWFワールドツアーとは一線を画す非公式戦の招待大会ながら、男子シングルス世界ランキング1位の石宇奇(シー・ユーチー)をはじめ、トップ選手が出場した。
2024年の日本代表引退以降、初めての国際大会の出場となった桃田は、大会前日の組み合わせ抽選により、1回戦で石宇奇(中国)との対戦が決定。出発前の取材で、「今年あれだけの成績を残していたので、自分のパフォーマンスがどれくらい通用するのか気になる」と話していた選手との対戦となり、世界のファンも注目の一戦となった。

日本時間で12月26日の夜に行なわれた試合は、演出も華々しく、中国のバドミントンファンで大いに盛り上がり、久々の国際大会でのプレーとなった桃田には、地元・中国の石宇奇以上に大きな声援が送られた。桃田は、試合序盤から現役時代に彼を世界一へと導いたレシーブ力、精密なコントロール、ネット前の卓越したスキルを発揮。ハイレベルなプレーで、会場を沸かせた。

第1ゲーム前半は桃田が11-8とリードして折り返し、終盤まで接戦を展開。19オールから石宇奇がネットを絡めたヘアピンでゲームポイントを奪うと、続くポイントも長いラリーから石宇奇がネット際ぎりぎりに落とすヘアピンからプッシュを決め、21-19で第1ゲームをものにした。
第2ゲームも中盤まで接戦を展開。桃田はネット前とコート奥に返球を散らし、石宇奇を動かしながら、要所で鋭いスマッシュを繰り出すなど攻撃で見どころもつくった。後半にミスが続き、15-21。ストレートでの敗退となったが、世界の第一線を退いた選手が、現世界王者にここまで対等に渡り合ったことは、世界のバドミントンファンを驚かせたと言っていいだろう。


大会は、石宇奇が準決勝でアレックス・ラニエ(フランス)、決勝でアンダース・アントンセン(デンマーク)を破って優勝。石宇奇は前週に行なわれたワールドツアーファイナルズで足を痛めていたが、貫禄の強さを見せ、優勝賞金120万中国元(日本円で約2700万円)を手にしている。
桃田は、27日にはエキシビションマッチでダブルスもプレー。デンマークのレジェンド、ピーター・ゲードと対戦し、会場を盛り上げた。

桃田賢斗 試合後のコメント
キング・カップに出場することが決まって、いっぱい練習してきて、久しぶりに世界のトップの緊張感を味わえて、すごく楽しかったです。久しぶりの緊張感で、フィジカルはまだ元気ですが、終盤ミスが増えて、すごく悔しいなと思います。
日本にはない施設で、憧れの林丹さんがつくった体育館を体験できたというのは、僕にとってすごく貴重な時間でした。今後については、BWFの大会に出場することは多分ないですが、こういったオープン大会などはたくさん出たいと思うので、興味がある方は僕を呼んでもらえれば。
■『King Cup』インスタグラム
@kingcupopen_official_
文/バドミントン・マガジン編集部










