日本の頂点をかけて争われる第79回全日本総合バドミントン選手権(東京・京王アリーナTOKYO)。大会5日目の12月29日は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは男子シングルスのダイジェストを紹介する。
【男子シングルス】

男子シングルスは、世界で活躍する奈良岡功大(NTT東日本/上写真)と西本拳太(ジェイテクトStingers)が準決勝で激突。11月の熊本マスターズ(Super500)では、奈良岡が西本を決勝で下して優勝を飾っており、西本にとってはリベンジマッチ。
第1ゲームは、互いに主導権のつかみ合いとなる中、連続ポイントでリードを奪った奈良岡が21−19で先制する。西本は第1ゲームこそシャトルコントロールに苦しんだが、第2ゲームは奈良岡を6本に抑えると、その流れのままファイナルゲームも先行。13−9と優勢に試合を進めた。しかし、「9-13となって、正直もう無理かなと思った」という奈良岡が、クリアーを起点にポイントを重ね始める。西本は17−15としたが「自分から打ちたい気持ちと、ラリーした方がいいかなという気持ちがあった」と、風下の中のプレーに迷いが生じる。この隙を見逃さなかった奈良岡が、一気に6連続得点奪い、21−17で逆転勝利。ライバルとの勝負を再び制した奈良岡が、総合初優勝に王手をかけた。

もう一つの準決勝は、NTT東日本の田中湧士と武井凜生(上写真)の同門対決。2人は昨年の決勝戦を戦い、その時は田中に軍配があがったが、この日は武井がねばり強さを発揮。第1ゲームを10−6と先行した田中に対し、武井が勢いよくポイントを取り返し13−11と逆転。その後は競り合う展開になるも、20オールから武井が抜け出し、22−20で第1ゲームを先取した。
第2ゲームに入ると、武井が前半から大量リードを奪う。「相手が点数をほしがったところで、我慢してプレーできた」と、12−5まで点差を広げた。田中もなんとかペースを取り戻そうとしたが、際どいアウトミスなどが続き、流れを引き戻せず。後半も崩れずに押し切った武井が21−7で勝利し、2年連続の決勝進出を決めた。
▼準決勝(12月29日)
奈良岡功大(NTT東日本)②〔21-19、6-21、21-17〕1●西本拳太(ジェイテクトStingers)
武井凜生(NTT東日本)②〔22-20、21-7〕0●田中湧士(NTT東日本)
▼決勝(12月30日)
奈良岡功大(NTT東日本) — 武井凜生(NTT東日本)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人
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