日本の頂点をかけて争われる第79回全日本総合バドミントン選手権(東京都調布市・京王アリーナTOKYO)。大会5日目の12月29日は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは男子ダブルスのダイジェストを紹介する。

男子ダブルス準決勝の組み合わせは、2試合とも昨年と同じ。リベンジを果たして最初に決勝進出を決めたのが、三橋健也(上写真・右)/岡村洋輝(BIPROGY)だった。昨年はストレートで屈した霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)に、21-11、21-10と快勝。「相手はドライブ戦など、ネット前の技術が非常に高い。そこで引かずに、先手先手の形でやっていく戦略を立てていた」と三橋。パートナーの岡村は、「海外の試合がなくて練習を詰めて、だいぶフィジカルが戻った」と状態のよさを明かした。
対する霜上/野村は、前日の準々決勝がファイナルゲーム83分に及ぶ激闘で、試合終了は20時半頃。霜上は、一夜明けて10時から混合ダブルス準決勝というハードスケジュールだった。「疲れはあったけど、自分たちの攻撃の展開にさせないプレーをされた。先につぶされて不利な展開が多かった」と霜上。パートナーの野村は、「霜上に疲労があるなか、自分がもう少し頑張らなければいけないのに、引いてしまって、終始、相手に押された。反撃できずに終わったという印象」と振り返った。第2ゲームは、中盤と終盤に5連続得点で勝負あり。最初から最後まで、前へ前へと押しきった三橋/岡村が、初の決勝進出をつかみ取った。

もう1試合は、昨年優勝の山下恭平(上写真・前)/緑川大輝(NTT東日本)が、熊谷翔/西大輝(BIPROGY)に2−0で勝利。「昨年は山下/緑川ペアに負けて終わったので、リベンジするのはもちろん、今大会は優勝しかねらっていない」(西)と挑んできた若手を退けた。スピードと角度のあるショットからチャンスをつくり、確実に仕留めていく熊谷/西。
対する山下/緑川は、ともに混合ダブルスで鍛えたカバー力と鉄壁のレシーブを誇り、「今日は最後までしっかり攻撃できた」(緑川)と攻めも冴えた。「リードされそうなところで、しっかり自分たちが我慢できた」(山下)と振り返ったように、落ち着いた試合運びで第1ゲームを先取。第2ゲームも追いつかれると連続得点で突き放し、リードを保ちながら21-16で勝ちきった。緑川は混合ダブルスと2種目で決勝進出。「まずはミックスで優勝して、男子ダブルスもそのままの勢いで優勝できたら」と意気込む。
▼準決勝(12月29日)
山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)②〔21-18、21-16〕0●熊谷翔/西大輝(BIPROGY)
三橋健也/岡村洋輝(BIPROGY)②〔21-11、21-10〕0●霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)
▼決勝(12月30日)
山下恭平/緑川大輝(NTT東日本) — 三橋健也/岡村洋輝(BIPROGY)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人
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