【全日本総合2025】現日本代表など経験豊富なベテラン勢が準々決勝を突破！＜女子ダブルス／準々決勝結果＞

日本の頂点をかけて争われる第79回全日本総合バドミントン選手権（東京・京王アリーナTOKYO）。大会4日目は各種目準々決勝が行なわれた。女子ダブルスのダイジェストを紹介する。

【女子ダブルス】

第1シードの福島由紀（上写真・奥）／松本麻佑（岐阜Bluvic／ほねごり相模原）が、若き日本代表ペア、鈴木陽向／山北奈緖（NTT東日本）の挑戦を退けた。ゲーム序盤は鈴木／山北にミスが目立ち、福島／松本がリード。しかし、「コンディションがあまりよくなくて、集中力もなかなか上がらなかった」（福島）という二人に、単純なミスが重なって同点、逆転。鈴木／山北が11-9とリードして折り返した。そのまま終盤まで点を取り合う展開が続き、20-19でゲームポイントを握ったのは鈴木／山北。そこから松本のストレートスマッシュ2本、松本と福島による連続攻撃がセンターを割って22-20。福島／松本が第1ゲームを先取した。

第2ゲームは、福島／松本がリードする展開。相手スマッシュをロングレシーブで軽々と返して左右に振り、絶妙なタイミングでショートレシーブを入れる。攻撃場面ではつなぎのスマッシュと、決めにいく形をつくるスマッシュを的確に打ち分け、若いペアを崩していく。不利な展開になるショットを出した後のリカバリーも早く、長いラリーを確実に奪ってリードを広げた。最後までよく攻めた鈴木／山北だが、最後はロブがアウトになってゲームオーバー。試合後、多くの反省点を口にしていた鈴木／山北だが、まだ23歳と20歳。最後まで攻め続けた姿勢に、成長の期待をかけたい。

廣田彩花（上写真・左）／櫻本絢子（岐阜Bluvic／ヨネックス）は、インカレ優勝の中出すみれ／田邉裕美（龍谷大）の挑戦を退けた。前に出ながら、後ろに下がりながら攻撃し続ける中出／田邉が、第1ゲームを22-20で先取。しかし、世界を舞台に戦ってきた廣田／櫻本は慌てることなく、21-12、21-17と逆転勝利。全日本社会人優勝ペアが、70分に及ぶ戦いを制した。準決勝の相手は福島／松本だったが、すでにケガによる棄権が発表されており、廣田／櫻本は決勝進出が決まった。

ペアとして初出場の五十嵐有紗（上写真・前）／志田千陽（BIPROGY／再春館製薬所）は、大澤佳歩／田部真唯（山陰合同銀行）にストレート勝利。9月に結成したばかりとは思えない高速ローテーションで、大澤／田部を圧倒した。タッチの速さ、ショットの速さ、前に出る速さと、あらゆるスピードが速い五十嵐／志田。相手の体勢が崩れたところを逃さず、確実に仕留めていく。五十嵐がハーフから押し込んでネット前に出てプッシュという、混合ダブルス的なプレーも見せるなど、終始、強さを見せつけた。大澤／田部はしのぎきれず、9本、8本。35分でゲームオーバーとなった。「女子ダブルスでは優勝したことがない」という五十嵐。悲願の初優勝に向けて、コンディションも良好のようだ。

五十嵐／志田の準決勝の相手は、最後にベスト4入りを決めた保原彩夏／廣上瑠依（ヨネックス）。国際大会を転戦しながら力をつけてきた清瀬璃子／原菜那子（岐阜Bluvic）に、21-14、21-14で勝利した。保原は混合ダブルスで代表入りしており、今大会は女子で唯一、混合ダブルスと2種目でベスト4。保原とのペア結成のために再春館製薬所から移籍した廣上と、熱望する女子ダブルスでの代表入りをかけて戦う。

▼準々決勝（12月28日）

福島由紀／松本麻佑（岐阜Bluvic／ほねごり相模原）②〔22-20、21-13〕０●鈴木陽向／山北奈緖（NTT東日本）

廣田彩花／櫻本絢子（岐阜Bluvic／ヨネックス）②〔20-22、21-12、21-17〕１●中出すみれ／田邉裕美（龍谷大）

保原彩夏／廣上瑠依（ヨネックス）②〔21-14、21-14〕０●清瀬璃子／原菜那子（岐阜Bluvic）

五十嵐有紗／志田千陽（BIPROGY／再春館製薬所）②〔21-9、21-8〕０●大澤佳歩／田部真唯（山陰合同銀行）