日本の頂点をかけて争われる第79回全日本総合バドミントン選手権(東京・京王アリーナTOKYO)。大会2日目は各種目1、2回戦が行なわれた。男子ダブルス1回戦のダイジェストを紹介する。
【男子ダブルス】

日本ランキング1位の保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)が欠場。日本のエースペアを激しく追い上げる熊谷翔(上写真・右)/西大輝(BIPROGY)が、1回戦で強さを見せつけた。大学生の阿保龍斗/小原輝(日本大)に対し、圧倒的なスピードとパワーで攻め続け、第1ゲームは21-6。10分かからずにチェンジエンズとした。どちらが前でも後ろでも、後衛の角度あるスマッシュから前衛が仕留める形が機能。左右ペアとしての穴を感じさせないローテーションから、次々と得点を奪った。阿保/小原も気持ちを切らさず、第2ゲームは19本まで迫る健闘。インカレ準優勝ペアの意地を見せた。

5月の日本ランキングサーキットでベスト4、夏のインターハイ優勝の実績を持つ、澤田修志(上写真・右)/石井叶夢(埼玉栄高)。1回戦の相手は、埼玉栄高の宿敵である、ふたば未来学園高OBの金子真大/齋藤駿(トナミ運輸)。澤田/石井は持ち前のタッチの速さと引かないレシーブで、真っ向からスピード勝負を挑んだ。浅く返ってきたシャトルを躊躇なくつかまえる攻撃性に加え、相手コートのあきスペースにシャトルを送り込むなど澤田のシャトルさばきも秀逸。石井がレシーブで苦戦する場面もあったが、ひるまずラケットを立てて勝負に行いく。
序盤からリードを保って第1ゲームを先取。第2ゲームは終盤まで接戦となったが、大屋貴司監督の「前で勝負だよ!」の声が背中を押す。石井のロングプッシュがオンラインに決まってマッチポイント。最後は石井がスマッシュを打ち込み、ネット前に返ってきたシャトルを、澤田がスッと落として21-18。二人で拳を突き上げた。27日の2回戦では、日本代表ペアの霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)に挑む。
なお、澤田/石井にとって埼玉栄高の後輩にあたる1年生ペア、萩原駿希/松本眞優(埼玉栄高)は相手の棄権により2回戦進出。埼玉栄高からは、男子シングルスの髙野日向も勝ち上がっている。そして、日本代表で第1シードの山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)は、27日の2回戦から登場。同じく代表の三橋健也/岡村洋輝(BIPROGY)、相澤桃李/佐野大輔(ジェイテクトStingers)など、代表入りをねらうペアも2回戦へと勝ち進んでいる。
▼1回戦(12月26日)
山下恭平/緑川大輝(NTT東日本) — Bye
鈴木利拓/滝口友士(豊田通商)②〔21-7、21-7〕0●大谷啓斗/中林寛貴(中京大教職員/豊川高教職員)
武井優太/遠藤彩斗(NTT東日本)②〔21-18、21-17〕0●三上楓/崎野翔太(三菱自動車京都)
小野寺雅之/谷岡大后(BIPROGY)②〔21-13、21-19〕0●目崎駿太郎/藤澤佳史(トナミ運輸)
柴田一樹/山田尚輝(NTT東日本)②〔21-14、21-12〕0●髙野拓朗/中村大哉(八代白百合学園高教職員/力合西小教職員)
小川航汰/永渕雄大(ジェイテクトStingers)②〔21-12、19-21、21-16〕1●宮下怜/栁川蓮(明治大)
野田悠斗/大田隼也(トナミ運輸)②〔21-13、21-17〕0●野口翔平/安保武輝(筑波大)
熊谷翔/西大輝(BIPROGY)②〔21-6、21-19〕0●阿保龍斗/小原輝(日本大)
三橋健也/岡村洋輝(BIPROGY)②〔21-18、21-17〕0●後藤拓人/江口心(日本大)
萩原駿希/松本眞優(埼玉栄高)◯ 棄権 ●櫻井煌介/南本和哉(法政大)
川邊悠陽/松川健大(日立情報通信エンジニアリング)②〔21-11、21-15〕0●竹内宏気/小川桂汰(岐阜Bluvic)
松居圭一郎/玉手勝輝(日立情報通信エンジニアリング)②〔19-21、21-12、21-12〕1●春成星哉/吉松基(トヨタ自動車九州)
相澤桃李/佐野大輔(ジェイテクトStingers)②〔21-14、22-20〕0●中静悠斗/三浦大地(NTT東日本)
山城政人/寺島拓夢(ふたば未来学園高)◯ 棄権 ●古賀輝/川島直也(ジェイテクトStingers)
澤田修志/石井叶夢(埼玉栄高)②〔21-13、21-18〕0●金子真大/齋藤駿(トナミ運輸)
霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)②〔21-11、21-12〕0●草ノ瀬悠生/増田大輝(瓊浦高)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人
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