日本一を争う「第79回全日本総合バドミントン選手権」が、12月26日に東京・京王アリーナで開幕した。大会2日目の26日は、各種目1、2回戦が行なわれた。ここでは注目選手のコメントを紹介する。
混合ダブルス
古賀輝(右)&齋藤夏
(ジェイテクトStingers&PLENTY GLOBAL LINX)
1回戦結果:野村雅人/田邉裕美(龍谷大)に2-0で勝利
—―初戦を終えて
古賀 名前自体は聞いたことあるかもしれないですけど、ミックスでの古賀/齋藤としては初戦。もうちょっと競るかなと思いましたが、相手も緊張していたのか、それに助けられて意外と楽に勝てました。
齋藤 まずは楽しくできてよかったです。少しは練習できましたが、ペアを組んでいない中で、サービスまわりとかで、自分たちの形が少しは見えてきたんじゃないかなって思います。
—この大会に向けてどれぐらい練習したか
古賀 1週間やってないかなくらいですね。
—そのわりにはうまくいった?
齋藤 ローテーションが難しいですよね。
古賀 ちゃんとしたミックスのペアとはあまり練習してなかったです。男子ペアとしかやらなかったし、やっぱり女子に球を集めるのがセオリーというのがあるので。
—―今大会でどういうところを突き詰めていきたいか
古賀 やっぱり組んで間もないので、ローテーションを完璧にするのは難しいと思う。個々の能力を出し切って、その上でローテーションがよくなればいいのかなって思ってます。
齋藤 同じです。ローテーションがちょっとまだ気になるところがいっぱいある。どんどん試合をしていく中で、自分たちの形というか、自分がここに行く、ここに行くっていうのが確認できたらいいかなと思います。
―—この2人でペアを組むことになった経緯
齋藤 まずは解散した経緯から。(ノートを取り出して)「私個人としましては、緑川さんとロスオリンピック出場という目標に向け、努力を尽くしてまいりました。緑川さんもまた、私と同様の熱意を持って、この目標に向かって努力しているものと思っていました。ところが、今回のペア解消において、私の知らないところで、私や私の所属チームに対する事前相談もなしに、緑川さんがペア解消を独断で進めたことについては、とても残念に思っています。
世界ランキング7位という実績を評価していただいていたペアの解消は、私にとって人生の岐路に立つような重大な決断です。その決断は、私の生活にも大きな影響を与えるものです。長らく一緒に歩んできた関係性を、一方的な通告だけで解消するなんてことは、納得できるものではありません。特にそのペア解消という決定が、すでに他の人との新たなペア関係を前提としているのにも関わらず、私や私のチームへの十分な説明や配慮に欠けている点において強い怒りを感じています。
しかしながら、私は私らしく、歩みを止めずに前を向いて進んでいこうと思います。今回、古賀先輩やジェイテクトの皆さんと前向きに挑戦できるチャンスをいただきましたことに感謝しております。今後は古賀/齋藤の応援よろしくお願いします」
—―ペア解消を最初に知ったのはいつ頃か
齋藤 7月、ジャパンオープンくらいです。
—―そこから古賀選手とのペアを組んだ経緯は?
齋藤 それはちょっとお答えできないんですけど。いろんな方に調整していただいて、こういうペアっていう形になりました。
—―厳しい状況に追い込まれた中で、古賀選手と組めたことについて
齋藤 こういうチャンスをいただけたっていうことは、本当に感謝しています。このチャンスを活かさないと、自分のオリンピックをめざしたいという気持ちが無駄になってしまう。今までやってきたバドミントン人生で、やめたらすごくもったいないというか、今まで何をやってきたんだっていう思いがすごく大きくて。ここでバドミントンをやめたら自分がいなくなっちゃうじゃないけど、まずはバドミントンを辞めるっていう選択もしなかったですし、自分は自分のやりたいことを続けられるチャンスをいただいてすごく感謝してます。
—―古賀選手はどういう気持ちか
古賀 ミックスダブルスは去年の社会人で福島(由紀)と組んだのが始まりなので、まだ1年ちょっとしかやってない。ほんともうチャレンジャーの気持ちで。そしたらペアがこんな強いのになっちゃったんで、たどり着いたのが(笑)。まさかこうなるとは思ってなかった。自分も正直、去年で終わってもおかしくなかったので、こんなに生活が劇的に変わると思わなかった。やっぱり夏もオリンピックっていう大きな目標あるので、僕もそこに行けたらなっていう強い覚悟持って、頑張りたいと思います。
—―去年の全日本社会人から代表に入れるなら入りたいと話していた。
古賀 代表はもうマストぐらいの気持ちでやらないと、代表入りがゴールだったらその先は絶対見えてないと思う。やっぱり(齋藤が)うまくて強いんで、僕が足を引っ張らないように頑張らないといけない。
取材/バドミントン・マガジン編集部、平野貴也、吉井信行
写真/井出秀人、編集部
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