12月22日、中国・杭州で開催されたワールドツアーファイナルズ（12月16日～21日）に出場した日本代表が帰国。ワールドツアーファイナルズは、今季のワールドツアーで活躍したトップ８が集結するBWFワールドツアー最終戦。好成績で今季を締めくくった選手が、帰国時に取材に応じた。
以下は男子シングルス・ベスト4の奈良岡功大のコメント。
奈良岡功大
――大会を振り返って
グループステージが結構きついメンバーでしたけど、そこを通過できたのは、すごく自信になりました。
――ずっと勝てなかった周天成（台湾）にも勝てた。かなりネット前でプレッシャーをかけていたようだったが？
そうですね。本当に、試合をやる前までは、どうかな……という感じでしたけど、うまくハマってくれたかなと思います。1ゲーム目は、自分から攻めていこうと思って、うまくいきました。2ゲーム目は、負けていましたけど、相手側からのロブの調整は難しいので、ちょっとずつ前で待つようにして、もうロブは出てこないと思って。相手が打ってくるドライブを止めていました。あれで押し負けてしまうときついけど、同じくらいに押し返せれば、最後は技術の勝負になる。そこまでいけば自分のものだという感じでやっていました。
――大会全体を通しての収穫、課題は？
ずっと取り組んできた、攻撃と守備のバランスが、今回はすごくうまくいったかなと思います。準決勝の相手はディフェンスがうまいので、攻撃の仕方をもっと考えないといけないなと思いました。ラリーをするにしても、ちょっと、ワンパターンではダメだなというのもわかりました。いろいろなフェイントを使ってみたり、早く振ってみたり、いろいろな工夫をしないといけないと思いました。
――攻守のバランスの手応えについて、もう少し詳しく教えてください
以前は、攻撃を仕掛けるときは、攻めて攻めて……みたいな感じでしたけど、今は攻めている中でもクリアーで高い球を上げたり、ラリーの中でも途中で攻めていけたりとか。ラリーの中で強弱のバランスがよくなったというか、少しきつくても頑張っていけるようになってきているかなと感じています。熊本マスターズジャパンのときもできていたとは思いますけど、ツアーファイナルズのときは、もう少しいい感じでした。まだ完ぺきではないですけど。
――熊本マスターズジャパンで優勝したとき、連続失点せずに試合の流れを切れるようになったと言っていたことにつながっている？
連続失点せずに、連続得点ができるようになってきています。ラリーの中で、攻めているけど、相手のねらいにはまりそうだなと思ったら、逃げてかわして、また自分のペースに持っていく。メンタル的には切り替えは難しいですけど、今回は結構、冷静にできていたかなと思います。
――シーズンを振り返ると、終盤にぐっとよくなった印象ですが？
そうですね。今年は、ずっとイマイチだったので、終盤で結果が出たのは、すごくうれしいです。
――来年以降、どうしていきたいというビジョンは？
今回は、ツアーファイナルズ出場権の獲得がギリギリでした。来年は、トマス杯もあるし、アジア大会もある中ですけど、やっぱり、またツアーファイナルズに出られるように、1月のマレーシアオープンから頑張っていきたいです。
――年内は、全日本総合選手権が残っていますが、どんな気持ちで臨む？
ケガをしないように注意しながらにはなりますけど、まだ優勝していないので、優勝を目指して頑張りたいと思います。
取材・写真／平野貴也