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【ワールドツアーファイナルズ2025】「想像以上に安定していたシーズン。そこはすごく評価できる部分だと思う」(山口茜)<帰国コメント-2>

12月22日、中国・杭州で開催されたワールドツアーファイナルズ(12月16日~21日)に出場した日本代表が帰国。ワールドツアーファイナルズは、今季のワールドツアーで活躍したトップ8が集結するBWFワールドツアー最終戦。好成績で今季を締めくくった選手が、帰国時に取材に応じた。

以下は女子シングルス・ベスト4の山口茜のコメント。

山口茜

――大会を終えて

グループリーグをしっかりと勝ち切って準決勝に進めたことはよかったと思いますし、(世界ランク1位の)アン・セヨン選手(韓国)と2回対戦できたことも、内容はさておき(笑)、よかったのかなと思います。

――内容は、納得できていない?

点数的に見たら、準決勝の第2ゲームは、最初に点差を離されすぎなければ、もう少しお互いに集中力を保ちながらできたかなと思うし、その中でもっといろいろやってみたかったなというところはあります。どちらにせよ、結果は変わらないかなというところではありますけど。

――夏には世界選手権を優勝。1年を振り返っての感想は?

想像以上に結果も出たし、安定もしていたなとは思います。どこかで取りこぼすことがよくあるもの。今年のように、年間を通して基本的には準決勝に進めるシーズンは、なかなかなかったと思うので、そこはすごく評価できる部分だと思っています。

――五輪シーズンのあと、心身両面でご自身を頑張って引き上げられたシーズンでは?

ジャパンオープンで負けて、すごく悔しいなという気持ちがあって。そこから世界選手権まで、それまで以上に頑張れた自分がいました。そこで頑張ったからこそ、支えてもらっていることや、応援されていることを今まで以上に実感した。そこから結構、踏ん張ったかなというところは、ありますね。

――今季を踏まえて、来季はどうしたい?

やっぱり、対戦相手によるところではあるんですけど、まずは準々決勝までしっかり勝ち切るところは、今年の経験を来年もそのままやっていけたらいいかなと思います。それ以降のところは、来年、もっと頑張れたらと思います。結果というより、プレーの内容。例えば、アン・セヨン選手との対戦であれば、相手はタッチが早くてアグレッシブになってきているので、自分がスピードで上回るのか…。今回は低い展開で結構点数を取れていたと思うので。あるいは、決勝戦でアン・セヨン選手に対して王祉怡選手(中国)がプレーしていたように、ロングラリーをしながら対抗していくのか。また考えないといけないところです。また、王祉怡選手と自分が対戦するときに、アン・セヨン選手みたいに付き合いながらやっていくのか、攻撃で凌駕していくのか、みたいなところもある。陳雨菲選手(中国)も今年以上に安定してくるんじゃないかと思うので、いろいろな対戦相手のことを考えながら、自分ができる部分、戦える部分を、もっと考えてやっていけたらと思います。

――帰国したばかりですが、今年最後の大会として全日本総合選手権が残っています。すでに来季の日本代表には内定していますが、どのような気持ちで臨みますか

もちろん代表選考の場として貴重な場所かもしれないですけど、そもそもは、日本一を決める大会。本当に、純粋に日本一になれたらいいなというところです。

――11月の熊本マスターズジャパンで負傷してからのコンディションは?

ファイナルズまで、しっかりと準備しきれなかった部分は正直、あります。でも、試合ができて、少しずつよくなってきたプレーもあります。1月からまた国際大会を戦わなければいけないので、そこに照準を合わせつつという感じです。痛みなどはないですが、トレーニングがもうちょっとできれば……という感じです。

――全日本総合では、世界チャンピオンのプレーを見に来る観客もいると思いますが、どんなところを見てほしい?

生で見てもらえたら、自分が動くスピード感は、やっぱりテレビの画面で見るのとは違うと思うので、そこは見てもらえたら。あと「テレビで見るよりちっちゃい」とよく言われるので、その小ささを確認しに来てもらえれば(笑)。より頑張っているなと思ってもらえるかなと。せっかく見に来てもらえるのであれば、国内の試合というよりは、世界レベルのプレーをちゃんとできるように頑張れたらいいかなと思っています。

取材・写真/平野貴也

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