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【イベントレポート】志田千陽がTENTIALイベントで、連戦乗り切る「楽しむ自己管理術」を公開!

バドミントン日本代表の志田千陽(再春館製薬所)が11月3日、コンディショニングサポート契約を締結している株式会社TENTIALが都内で行ったイベント「TENTIAL Potential Project Vol.1」に参加し、講習会とコンディショニングセミナーに参加した。

志田千陽がTENTIALのイベントに登場

講習会には、TENTIAL社が公募した参加者約30人が参加。4コートに分かれてプレーする中、志田が各コートを回って質問に答えたり、アドバイスを送ったりした。また、参加者とのダブルスでエキシビションマッチも行ない、参加者とともに汗を流した。参加者が力いっぱい打ったスマッシュを軽々と返す場面や「思い切り、スマッシュを打ってください」と声をかけられる場面もあり、終始笑顔で羽根を打った。

一般参加者にアドバイスを送る志田
参加者とペアを組みともにダブルスをプレーする志田

コンディショニングセミナーでは、株式会社TENTIALコンディショニング研究所の藤田樹里さんが食事、睡眠、身体の使い方、呼吸法などのメソッドをレクチャー。体内時計をリセットするために日の光と朝食が大事であること、筋肉の回復には運動後2時間以内の補食が有効であること、睡眠の質を高めるためには就寝の90~120分前に38~40度のぬるま湯に15分浸かることが効果的であることなどに言及した。志田は、藤田さんから質問を受ける形で、自身のコンディショニングについて説明。「疲労が溜まったときには(血行促進のために)交代浴を行っていて、毎日の就寝前には、ストレッチポールを使って、身体をほぐしています。身体(の筋肉が)張っていると感じながら寝るのが嫌なので、整えてから寝るのが合っていると思っています」と話した。

遠征中のコンディショニングについて語る志田

イベント後の質疑応答で、競技キャリアにおいて、コンディショニングについての意識がどう変わっていったのかを聞くと、以下のように答えた。

「食事と睡眠は、すごく大事。食事の部分では、日本A代表に入ったときや、五輪レースのような緊張感ある戦いが続いたときに、体重が落ちて、打球も軽くなってしまった時期がありました。どれだけ食べても体重が増えないし、身体も大きくならず、悩んだ時期がありました。食事が義務的になって全然楽しめていなかったのですが、好きなものを食べて楽しもうと思って食べ始めると、体つきが変わり、目標体重まで増やせるようになりました。睡眠も寝具などにこだわって楽しむようにしてからは、自己管理が苦ではなくなりました。寝具は、遠征中は2人部屋のことが多く、それぞれに就寝、起床のタイミングが違うときもあります。私は、真っ暗で静かにしないと寝付けないので、2人部屋ではアイマスクや耳栓など、グッズを増やしています」

志田は、24年夏のパリ五輪に松山奈未(再春館製薬所)との「シダマツ」ペアで出場。女子ダブルスの銅メダルを獲得。今年8月に世界選手権で銅メダルを獲得後、松山とのペアを解消。9月からは、混合ダブルスで五輪2大会連続の銅メダリストとなった五十嵐有紗(BIPROGY)と新たなペアを結成して活動している。

10月には、BWF(世界バドミントン連盟)ワールドツアーSUPER750のフランスオープンでベスト4に入るなど、早くも世界のトップを争う戦いに加わっている。11月5日からは日本代表合宿に参加し、9日に開幕する熊本マスターズジャパンに出場を予定。「自分の所属チームがある熊本で行われる国際大会は、本当に貴重。悔しい内容で終わらないように、皆さんに楽しんでもらえるプレーができるように、自分自身も楽しんでいけるように頑張っていきたいなと思います」と意気込んだ。

取材・文&写真/平野貴也

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