約3週間のヨーロッパ遠征（フィンランド、デンマーク、フランス／自費参加も含む）に参戦した、日本代表が10月27日、28日に帰国。フランスOPで上位成績を残した選手は、10月28日に帰国し、囲み取材に応じた。
以下は、フランスOPで優勝を果たした福島由紀／松本麻佑のコメント。
福島由紀（右）&松本麻佑
（岐阜Bluvic／ほねごり相模原）
女子ダブルス
フランスOP優勝!!
――今季2度目の優勝を飾った感想を
福島 すごく久しぶりの優勝なので、素直にうれしかったです。
松本 （ペアを組んで）約1年間戦ってきて、お互いに苦しい時期も抱えながらやってきたので、久しぶりの優勝ができて、本当にうれしい気持ちでいっぱいでした。
――欧州2連戦で好結果（デンマークOPではベスト4、フランスOPで優勝）を残せた要因は？
福島 デンマークもフランスも、お互いにパフォーマンスがよかったです。我慢するところも一緒に我慢できたところが勝ちに繋がったかなと思うので、久しぶりにかみ合ったかなと思います。
松本 互いにケガや体調面でいいコンディションで試合を迎えられる時期がなかったので、久しぶりにいいコンディションで2週間を迎えられたのが一番大きかったかなと思います。今回は、攻めているときは攻撃の継続ができ、守りの時は早めに（攻撃へ）転換するというところを徹底できた。相手を見て作戦を考えて、2人で共有できていたので、そこが収穫かなと思います。
――（年間成績上位8ペアのみ出場できる）BWFワールドツアーファイナルズの出場がほぼ確実になったが？
福島 元々、2人でファイナルズ（出場）を目標に頑張りたいねと言って戦っていたので、権利を取ることができて、まずはよかったかなと思います。
松本 年内最後の一番大きな大会に出られるのは、すごくうれしいです。この早い段階で決定することができて、少し気持ちも楽になりました。また、ファイナルズに向けて、もう1回コンディションを整えられたらなと思います。
――ツアーファイナルズにおける目標は、優勝？
福島 一つひとつです（笑）。
――1月のマレーシアオープン（SUPER1000）を優勝した時との違いは？
福島 1月に優勝した時は、（組んだばかりの）自分たちにパターンがなく、相手も作戦を練っていない中、勢いだけでタイトルを取った印象。よいときもあれば、悪いときもあって、互いにうまくいかないところもあるもの。そういう中で、今回はいい結果につなげることができたのは大きいですし、パフォーマンスも互いにすごくよかったので、そこが違いかなと思います。
松本 1月の時は、お互いに個々でなんとか頑張ろうみたいな感じで、2人のよいところが合わさって優勝できた形だと思いますけど、そこから、ちょっと勝てない時期があって、試行錯誤を続けながら、今回はコンビネーション的にも一番いい形を出せたんじゃないかとは思います。レシーブから攻撃に転換する時や、どっちが前、後ろにいても決めきるコンビネーションがあったかなと思います。
――デンマークオープンから非常に攻撃的なラリーが多いのが印象的で、前回の遠征までとは違った。どういう理由でしたか
松本 （守備ベースの戦いで高い球を）上げ続けていても勝てないなというのが分かっていましたし、やっぱり攻めている方が点を取れる。どこかで行かないといけない。こっちも前に出てみようというのは、作戦でもあったけど、羽根が（空調の影響を受け過ぎず）それほど速く飛ぶ環境ではなかったので、それによって前に詰めることができた感じもあります。
――デンマークオープン準々決勝では、世界ランク1位の譚寧／劉聖書（中国）を破った。いい内容だったのでは？
福島 1ゲーム目は、自分が迷ってしまった部分で（ゲームを）取られたかなと思います。私が前に入らないといけないところで（遅れて）上げてしまったり、迷ってから上げるので球が甘くなったり。それで、レシーブに回ったときも遅れてしまったところが会ったかなと思います。第2ゲームからは、コーチからのアドバイスも受けて、2人で点を取る形を話してやれたのが大きかったかなと思います。（松本と初めてペアを組んだ昨年の熊本マスターズジャパンの決勝で対戦した際に第2ゲームを）5点で負けていたので、それ以上取ろうと話して試合に入りました（笑）。
――欧州で見せた攻撃的なラリーは、今後の戦い方につながる手ごたえがある？ それとも今回の環境だからできたものという印象？
福島 今回は、風がすごくあるわけでもなく、羽根が速過ぎず、やりやすい環境でした。次はどうなるか分からないですけど、最近は風のない体育館はないので、どう調整しながら試合をできるかというところで、次もまた試されるのかなと思います。
――デンマークで廣上瑠依／保原彩夏、フランスで中西貴映／岩永鈴、五十嵐有紗／志田千陽と対戦。日本勢対決も多い2週間だったが？
松本 そうですね。今回は、自分たちの作戦がうまく生きたところと、相手が崩れたところが合わさって、いい結果だったかなと思います。今回の戦い方は、次に絶対に繋がると思うので、この戦い方を忘れずに継続できたらと思います。
――ツアーファイナルズに向け、次戦の熊本マスターズジャパンで調整したい部分もあると思うが、どのような意気込みで臨む？
福島 熊本には中国勢が出ないので（ツアーファイナルズでの対戦を）想定することはあまりできないかもしれないですけど、パフォーマンス、コンディションの面ではいろいろと（テスト）できるところはあるかなと思っています。去年は決勝まで行けましたし、今年も日本での試合をまた楽しんで、一つひとつ頑張りたいなと思います。
松本 自分たちが初めて（ペアを組んで）一緒に出た大会で、思い入れがあるし、そこで（いきなり）決勝の舞台に立てて、すごくよい思い出として記憶に残っている大会。そこから1年戦ってきた「フクマツ」ペアのプレーをしっかり発揮できる試合が見せられたらいいかなと思っています。
取材・写真／平野貴也
構成／平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
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