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【イベントレポート】デフバドミントン日本代表がデフリンピック壮行会で意気込みを語る

東京2025デフリンピックに出場するデフバドミントン日本代表が、10月19日、東京都府中市で強化合宿の練習を公開した。公開練習後には、壮行会と記者会見を実施。出場選手が大会に向けて意気込みを語った。

壮行会に出席した府中市の高野律雄市長(右端)、調布市の本田尚美副市長(左端)とともに記念撮影。府中市からは応援イベントに参加した市民の寄せ書き、調布市からは「エールの花束プロジェクト」で市民から集まった花のイラストをあしらったマフラータオルが贈呈された

デフリンピックに出場する内定選手が5月に決まってから、日本代表が強化合宿を実施するのは、これで5回目。第5回強化合宿は、10月18日と19日の2日間、東京都府中市の東京競馬場日吉体育館で行なわれた。合宿2日目の19日には、メディアと一般の方に向けて練習を公開。なお、練習を公開するのは、東京2025デフリンピック前は最後の機会となった。

第5回強化合宿は東京競馬場日吉体育館で実施された

午前10時からの公開練習では、主に健常の大学生選手を相手に試合形式で練習。約1カ月後の大会に向けて、実戦的に羽根を打ち合った。また、練習の最後には、混合団体戦を想定した3複(男女ダブルスおよび混合ダブルス)2単(男女シングルス)でスパーリングチームと対戦した。

スパーリングチームとの試合前に集合し、気合を入れる日本代表チーム
練習後、スパーリングを務めた選手たちに感謝の言葉を伝えるデフリンピック日本代表

この日の公開練習と壮行会は一般社団法人日本デフバドミントン協会が主催、府中市と調布市が共催。府中市は同協会と連携の覚書を締結しており、調布市はデフリンピックの試合会場となる。練習公開には市民や聴覚障がいをもつ方たちが訪れ、選手たちのプレーする姿に熱い視線を送っていた。練習後に行なわれた壮行会では、日本代表選手がデフリンピックの意気込みを語り、来場した市民からの質問に答える時間も。デフリンピックでバドミントンの観戦をする予定だという来場者から「試合のときにどんな応援をしたら選手の皆さんの力になれるか」と質問されると、最年長の沼倉昌明が選手たちを代表して「選手は耳がきこえないので、応援の声や拍手はきこえません。見てわかるように手を上げたり、旗などを準備して振ったりと視覚でわかるようにしてもらえると、応援が伝わってきます。また、デフリンピックを応援するためのサインエールというのがある。インターネットで調べてもらうと、応援の仕方が動画で見ることができます」と答えた。

練習後に行なわれた壮行会の様子。市民は観客席から日本代表選手一人ひとりに両手を振って拍手を送った

以下は、壮行会で選手たちが語った東京2025デフリンピックの意気込み。

沼倉昌明「男子ダブルス、混合ダブルス、団体戦の3種目出場します。目標は3種目とも表彰台の一番高いところに立つこと。皆さんが応援したくなるようなプレーをできるように頑張ります」

永石泰寛「男子シングルス、男子ダブルス、混合団体戦に出場します。目標は3冠を取ることです。皆さん、応援よろしくお願いします」

太田歩「出場種目は男子ダブルスと団体戦です。目標は2種目とも表彰台の一番高いところに立って、金メダルを取ることです。皆さまからの応援を受けて、本当に感謝の気持ちで胸がいっぱいです。いい報告ができるよう頑張ります」

森本悠生「出場種目は、男子シングルス、男子ダブルス、混合ダブルス、混合団体戦です。目標は4種目とも金メダルを取ることです。4冠をめざして頑張ります。初めてのデフリンピックの舞台なので、あまり金メダルを取ることを意識しすぎないようにして、楽しんでプレーができたらいいなと思っています」

沼倉千紘「出場種目は混合ダブルスと団体戦です。私にとっては4回目のデフリンピックになります。皆さんにプレーする姿をお見せできるというのが、とてもうれしいです。最高にいい景色をお見せできるよう頑張ります」

長原茉奈美「女子ダブルスに出場します。3大会連続のデフリンピック出場になりますが、笑顔で終われるよう、また金メダルを取れるよう頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」

矢ケ部紋可「出場種目は、女子シングルス、女子ダブルス、団体戦です。2回目のデフリンピック出場になりますが、個人戦の女子ダブルスの金メダル、団体戦ではチームの1勝に貢献できるよう精一杯がんばりたいと思います。一戦一戦心を込めて戦いますので、よろしくお願いいたします」

鎌田真衣「今回の出場種目は、女子ダブルスと女子シングルスです。デフリンピックは初めてなので、緊張はありますが、楽しんで頑張ります。今まで応援してくださった会社の方やコーチ、家族、応援してくださる皆様に感謝の気持ちを込めて、一戦一戦チャレンジする気持ちを忘れずにメダルをめざして頑張ります」

片山結愛「出場種目は混合ダブルスと団体戦です。初めてのデフリンピック出場となります。自分らしい攻めのプレー、思い切りのいいプレーをしっかり出して、目標であるメダルに向けて全力で頑張りたいと思います。応援をよろしくお願いします」

矢ケ部真衣「出場種目は女子シングルス、女子ダブルス、混合団体戦です。デフリンピックまで残り27日となりました。日々、緊張や焦りを感じていますが、日本代表選手としてデフリンピックという最高の舞台に立てることに感謝の気持ちを持ち、応援してくださる方たちに恩返しができるように精一杯頑張ります」

後列右より日本デフバドミントン協会の大貫浩太代表理事、沼倉昌明、永石泰寛、太田歩、森本悠生。前列右より沼倉千紘、長原茉奈美、矢ケ部紋可、鎌田真衣、片山結愛、矢ケ部真衣

取材・文&写真/バドミントン・マガジン編集部

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