9月に開催されたBWFワールドツアー(香港OP、中国マスターズ、韓国OP)に参戦した日本代表が、28日に帰国した。ここでは、帰国後の囲み取材に応じた選手らのコメントを紹介する。
福島由紀(右)&松本麻佑
(ほねごり相模原&岐阜Bluvic)
中国マスターズ:ベスト8
韓国OP:ベスト4
――遠征を振り返って
松本 試合数はこれまでとあまり変わりませんが、(韓国オープンで)久しぶりにベスト4に入れた。自分としても成果と課題があり、次に生かせるかなと思っています。また、少しずつステップアップできればと思っています。
福島 これまでベスト8が多かった中、今回はベスト4になれたのは次につながるかなと思います。ベスト4進出を少しでもいい方向に持っていけるようにしたいです。
――松本選手が感じた成果と課題は?
松本 世界選手権くらいから、自分がアタックする回数が増えています。以前に永原(和可那)と組んでいた時よりも上から打つ回数が増えていると感じています。この2週間で、その中でも通用する球、ちょっと冷静にいかないといけないところが、結構ハッキリと見えてきました。自分が攻撃している時は相手が嫌がっているので、そこをもう少し強化できればと思っています。
――福島選手は、プレー面での手ごたえは?
福島 最近は風(空調の影響)のない体育館がほとんどない。シャトルが飛びやすい時、飛びにくい時の作戦を2人で考えてやっている。今は2人とも攻撃している方が点数を取れることが多いので、どうやってそこに持っていくかを課題としています。
――韓国オープンの準々決勝では、陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン/中国)と、2人が初めて組んだ2021年のユーバー杯以来の対戦 。そこで勝つことができたが、どんな気持ちだったか
松本 久しぶりに対戦できて、すごく楽しかったです。向こうは以前とは少し違う状況ですけど、私自身は、多分8年くらい、あのペアに勝てていなくて(※実際は約6年8カ月ぶりの勝利)、福島さんと組んで対戦した時も負けているので、もう何年越しなのかと、やっぱり勝てたことがうれしかったです。
福島 トーナメント表を見た時に、勝ち上がれば対戦しそうだなと思っていました。(2回戦で対戦した)金昭英(キム・ソヨン)選手も、今後は、対戦する機会がないかもしれないので、久しぶりにそういう選手たちとやれるのは、すごく楽しみでした。陳清晨/賈一凡は、中国のメディアに「2回戦は福島/松本と対戦したいから頑張った」と言っていたみたいで、それはうれしかったし、実際に対戦できてすごくうれしかったです。
――中国マスターズは準々決勝で孔熙容/キム・ヘジョン(韓国)に0−2。韓国オープンでは、中西貴映/岩永鈴ペアに1−2。敗れた2試合について
福島 中国では、1ゲーム目が大逆転負け(16-11から17オールで追いつかれて19-21)だったので、2ゲーム目に引きずってしまったのかなと思います。あとは、あまりシャトルが飛ばないエンドになって、レシーブのいい韓国ペアとフィジカルの勝負になってしまったかなと思います。
松本 韓国では、準々決勝まではあまり風がなかったけど、準決勝から空調が入って、対応が遅れました。相手も第2ゲームは対応できていなくて、結局ファイナルゲームにもつれた印象。最後の最後、こっちのスピードが落ちてしまったと思うので、最後までスピードを上げ続けて攻撃できれば勝ちにつながったかなと、今は(改善のイメージが)見えてきているかなと思っています。
――世界選手権後、復調の手ごたえがある?
松本 (世界選手権までの期間で)停滞していた時よりよくなっている感じはしています。中国マスターズで逆転負けした時は、またかと思いましたけど、韓国オープンの2回戦では(3-10と)大量リードされても逆転できたし、陳清晨/賈一凡戦では少し追い上げられても競った場面で点数を取ってリードを保てた。そういうところで、少しずつ成長できているのかなと思います。
福島 少しずつですけど、よくはなってるかなと思います。その中で攻撃も増えてきていると思っているので、そこにどう持っていくか。今回、最後の日本人対決では、相手の方が攻めの形をつくれていて、自分たちがちょっと上げすぎたパターンも多かった。そこをどうやっていければいいかなと考えています。
――10月の欧州遠征への意気込み
松本 今回の勢いをなるべく失速させず、またベスト4以上をしっかりとねらいたい。自分たちで、壁を破っていけたらなと思っています。
福島 まず、1ゲーム目の入り方をしっかりして、本当に一戦一戦ですけど、ワールドツアーファイナルズを目標として、出場できるように頑張りたいと思います。
取材・構成/平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
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