9月に開催されたBWFワールドツアー(香港OP、中国マスターズ、韓国OP)に参戦した日本代表が、28日に帰国した。ここでは、帰国後の囲み取材に応じた選手らのコメントを紹介する。
中西貴映(左)&岩永鈴
(BIPROGY)
香港OP:準優勝
中国マスターズ:ベスト8
韓国OP:準優勝
――3週連続の遠征を振り返って
中西 3週を通して、自分たちより世界ランキングが下の相手に負けずに終わることができたのは、一つの成長。ここから、自分たちより上の相手にどうやって勝つかに、もっと集中してやっていけるという自信になる3週だったと思います。
岩永 1回はベスト8(中国マスターズ)だったけど、ほかの2回は決勝までいけて、コンスタントに勝つことができるようになった。そこは成長できた部分だと思います。
――日本勢対決で4戦全勝。五十嵐有紗/志田千陽、福島由紀/松本麻佑、保原彩夏/廣上瑠依のいずれにも勝利した
中西 今回は勝てましたが、これで3ペアより完全に自分たちが上だという気持ちはまったくありません。それぞれの選手が今までに見せてきたもの、プレーの質の高さは、まだ学ぶところがすごく多いです。これからもたくさん学ばせてもらいながら、でも、次に対戦する時も勝ち続けたい気持ちは強くなりました。
岩永 今回はしっかり勝ちきれてよかったと思いますけど、福島さんと松本さんのペアには、今まで2回負けていて、今回やっと勝ったという感じ。まだ、これからも勝てる自信があるわけではないので、自信をつけていけるように、これからも頑張りたいです。
――中国マスターズの準々決勝では、世界選手権の準決勝で完敗した譚寧(タン・ニン)/劉聖書(リュウ・シァンシュ/中国)と再戦。ファイナルゲームの勝負に持ち込んだ
中西 相手の集中力が世界選手権とは違っていたので 、チャンスがありました。それだけに、負けはすごく悔しいです。世界選手権を少し引きずり過ぎてしまって、攻められるところ慎重になりもったいなかった。以前の対戦と比べることは、あまりプラスに働かないのではないかと思ったので、次は新しい気持ちで勝ちにいきたいです。
――韓国オープン決勝戦では、孔熙容/キム・ヘジョン(韓国)敗れた
岩永 前回、シンガポールオープンで対戦した時は、一方的に相手の攻撃パターンでやられました。今回は、シャトルが飛びやすい第1ゲームでも自分たちの攻撃をつくれていいところまでいけましたが、最後は勝ち急いでミスが出て逆転されてしまいました。1ゲームが取れていれば、2ゲームは少し違った展開にできたのではないかと思いました。
――今季の目標だった世界選手権のメダルは獲得。この先の目標設定は?
中西 ワールドツアーファイナルズに出場して、世界選手権のリベンジがしたい。まだファイナルズの出場権に届いていない状況なので、まずは権利を取らないと始まらない。そこに向けて、シーズンの残りを頑張ろうということで、香港オープンにも出場しました。
――以前よりツアータイトルをねらえるペアになってきた印象
中西 (決勝まで)5試合を戦うイメージやペース配分が少しずつわかってきた感じがします。以前は、どの相手にも気持ち的には150%くらいの力で臨む感覚でしたけど、今は試せる時にいろいろなことを試すこともできていて、すごく充実しています。岩永がケガをして練習が積めない時期や、試合をたくさん経験して次に生かすことができない時期もあったので、2人で上を見てできる時間は、本当に久しぶり。今は、本当に充実していて、まわりからもそう言ってもらえるし、自分たちもすごく楽しい。今年、絶対に優勝も1回はしたいと2人で話しています。
――10月には欧州遠征に向けて
岩永 今回は、準優勝が2回。決勝戦で勝ちきれなかったのが、すごく悔しい。そこまでいけたことはよかったですけど、次はしっかりと決勝までいって優勝できるように頑張りたいです。
取材・構成/平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/平野貴也
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