8月25日から31日まで、フランスのパリで開催された世界選手権で日本代表は、女子シングルスの山口茜が金メダルを獲得。女子ダブルスの志田千陽/松山奈未、中西貴映/岩永鈴が銅メダルを獲得した。9月2日、メダリストや各種目で活躍した日本代表が、帰国会見を行なった。
会見の冒頭では、日本バドミントン協会の池田信太郎強化本部長、日本代表の大堀均ヘッドコーチが世界選手権での日本選手の戦いを総括。そのコメントを抜粋して紹介する。
池田信太郎 強化本部長
女子シングルスで山口茜選手が見事に金メダルを獲得。女子ダブルスでは、志田/松山ペア、中西/岩永ペアが銅メダルを、日本に持ち帰ってくれました。バドミントンを通して多くの方に明るいニュースを届けてくれたと思っています。メダルに届かなかった選手も、シード選手に勝ったり、あと1ゲーム、あと数点などちょっとしたところで勝負が決まるもので、なかなか風向きがいいふうに向かなかったという局面も中にはあったのではないかと思います。強化本部としてはメダルを取ることは大きな成果だと思っていますが、どうやってメダルにたどり着いたのか、どういうプロセスを経てメダルを取れたのか、またはどういうことで勝ち切れなかったのかなど原因と結果をしっかりと検証して、次に生かしていくことができればと思っています。
大堀均ヘッドコーチ
世界選手権は日本代表にとって、今年一番の大舞台と位置付けられる大会です。この大会に向けて、事前合宿から本番の大会を通して、選手たちは力を出し切る努力、最善を尽くす取り組みをしっかりと実践してくれたと思います。その結果、3つのメダルに至ったと感じています。女子シングルスの山口選手はコンディションもよく、スピードがあり、緩急も使い分け、すごくかっこいいバドミントンをしてくれて、世界中を魅了しました。女子ダブルスでは、ペアとして出場するのが最後となった志田/松山ペアは、最後もコンビネーションよく、力を出し切るすばらしい銅メダル獲得でした。中西/岩永ペアもねばり強く、最後まで諦めない姿勢で、力を出し切る努力をした末の銅メダルでした。
男子ダブルスはメダルには届きませんでしたが、保木/小林ペアが日本のエースとして気合十分の試合をしてくれました。混合ダブルスの緑川/齋藤ペアは、シード選手を破ってベスト8進出。すばらしいパフォーマンスを見せてくれました。男子シングルスは、今回残念ながら入賞はなりませんでしたが、本日登壇してくれている西本選手を中心に、最後まで諦めないゲームができていました。ファイナルゲームの1時間30分におよぶ試合を制するなど、今後につながるすばらしいプレーを見せてくれて、収穫は大きかったと思います。
全体を通して、経験値の高い選手が結果を残してくれた状況だったと思います。次代を担う若い選手には、勝負に向き合う姿勢を体現してくれた先輩方から多くを学び取って、さらに精進してほしいと感じています。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部