【世界選手権2025】「日本の一番手は絶対に譲らない気持ちで、世界一をめざして走っていきたい」(中西貴映)<帰国コメント-4>

9月2日、BWF世界選手権(フランス・パリ)に出場した日本代表が帰国した。メダルを獲得した選手らが帰国会見に参加し、それぞれ大会について振り返っている。ここでは、会見に対応した選手らのコメントを紹介する。

女子ダブルス
銅メダル:中西貴映(左)&岩永鈴
(BIPROGY)

ーーうれしさと悔しさの割合は?

中西 メダルをもらうまでは悔しさが9割でした。でも、メダルをもらって、いろんな人からお祝いのメッセージをいただいたので、今は半々くらいです。

ーー準決勝の譚寧/劉聖書(中国)は、これまでの対戦に比べると違った

中西 そうですね。自分たちの予想よりも、もっともっと上でした。

ーーどういうプランで戦うつもりだったか

岩永 前の試合で勝った時は、自分たちが先手を取れていて、攻めのパターンがすごく多かった。相手も我慢できなかったところが多かったですけど、今回は、自分たちがほとんどレシーブなってしまった。それがよくなかったかなと思います。

ーー先手を取られて、対応が難しくなった理由は?

中西 自分たちとしては、頑張って押し返してチャンスをつくろうと思っていましたが、全部前衛で潰されました。終わった後、何ができたかを考えた時に、(ティナー/タンとの)決勝戦を見てて、ネット近くでの小さいやりあいというか、そういうところがもっとできないと、今の決勝2ペアに勝つのは難しいなと思いました。風がある時は特に、自分たちの持ち味であるラリーを組み立てるというよりは、うまくミスをさせるような展開が必要になる。それが、どんな大会でも安定して勝つには必要かなと思います。

ーー世界選手権で成長を感じたところ

岩永 自分的にはそんなにすごくいいプレーがずっと出せたわけではないんですけど、相手よりも先に崩れることなくできたのは、成長かなと思います。

中西 自分たちが勝てる時は、岩永が積極的に前勝負にいって点数を重ねることが多い。ただ、大舞台になった時に、そのプレーがどれだけ出せるかだと思っていました。3回戦の中国ペア(李怡婧/羅徐敏)や準々決勝のインドネシアペア(クスマ/プラティウィ)の時に、点数が欲しい場面や点差が追いつかれ始めた時に、私がレシーブした後の岩永の前への飛び込みがすごくよかった。自分としては、そういったプレーがあれば今後も戦っていける自信にもなった。そこを磨きつつ、自分自身も前でやり合えるようになっていきたいです。

ーーシダマツペアが解散したことで、一番手の意識が出てきた

岩永 自分たちが日本の女子ダブルスを引っ張っていく気持ちで頑張っていきたいなと思います。

中西 志田/松山ペアが解散したことで、日本の一番手は絶対に譲らない気持ちで、世界一をめざして走っていきたいです。また、歴代の女子ダブルスの先輩方がそうしてきたように、日本の女子ダブルスはずっと世界に通用する、世界のトップになれると言ってもらえるように、引き継いでいきたいと思います。

ーー今の女子ダブルスは、世界選手権決勝の2ペアが抜けている?

中西 安定しているなとは思います。今までならティナー/タンペアも崩れる場面があったと思いますが、今は長いラリーもできるし、前での勝負もできるし、決められそうな場面でも押し返すことができたりしている。そういうちょっとの差が、すごく大きく見えました。そこを自分たちも取り組まなきゃいけないと思いました。

ーー今年の後半戦に向けての目標

中西 まずはツアーファイナルズに出場することです。今年はまだ5大会しか出ていなくて、後半は8大会を予定しています。安定して結果を残さないと厳しい立ち位置だとは思いますが、挑戦する気持ちでいきたいし、その結果ファイナルズに出られれば自信になると思います。1大会1大会、ファイナルズに向けてだったり、来年のアジア大会(愛知)に絶対に出て優勝するところ譲らない気持ちで、意識高くやっていきたいです。

取材・構成/バドミントン・マガジン編集部

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投稿日:2025/09/03
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