【世界選手権2025】「準備段階から最善を尽くす大切さを、他の選手たちが山口選手から学べたと思います」(大堀均HC)<最終日/大会総括>

8月31日に開催されたBWF世界選手権2025(フランス・パリ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。ここでは、大堀均ヘッドコーチの大会総括を紹介する。

大堀均ヘッドコーチ

――金1個、銅2個。ヘッドコーチとして今大会の評価は?

〝全種目でメダルを一つ〟を目標にやってきました。そこには届きませんでしたけど、種目でも成果、収穫はあったと思います。今日の山口(茜)選手は、非常にスピーディーで、環境をうまく使える素晴らしいゲームだったと思います。直前合宿の時から、コンディショニングが非常にいい状態で大会を迎えることができました。準備段階から最善を尽くす大切さを、他の選手たちも山口選手から学べたと思います。

――志田千陽/松山奈未ペアは、この大会が最後。銅メダルを獲得した

この大会を最後と決めて、彼女たちは一生懸命これに向けて努力をしてきました。直前合宿も含めて、本当に一生懸命、最後の最後まで課題克服に向けた努力をし、最後に優勝するぞという意気込みをすごく感じました。準決勝は本当に残念でしたし、これが2人の最後の姿なのかと、私も感慨深い思いがありました。彼女たちが残してきてくれた軌跡もまた、日本の若手に必ずつながっていくものだと思っているので、彼女たちには、ここまでご苦労様でしたと言いたいです。新たな目標を掲げて頑張ってほしいなと思っています。

――パリ五輪には出ていない女子ダブルスの中西/岩永が銅メダル、混合ダブルスの緑川/齋藤が8強入り。一方で、ほかの上位勢は以前からの主力。次世代の強化について

ナショナルチームのトップで活躍する選手たちは、年齢的に高い選手が多いです。ただ(年齢に関係なく)今、実力がある選手たちでやっていますけれども、若手もこれから出てくるのは間違いなく、有望な選手もたくさんいます。今のナショナルチームのシステムをどうするか議論を重ねながら、若手の強化につなげる努力をしていきたいです。とにかく若手たちはいいのがたくさんいますので、先輩たちに追いつき追い越せという気持ちをしっかり持って、これから頑張ってほしいなと思っています。

――次のロス五輪を見据えての総括

若手たちの奮起を期待するところは間違いなくありますが、しっかりと先輩たちの背中を見て、それを越えていこうと努力してほしいと思っています。

取材・写真/平野貴也

構成/バドミントン・マガジン編集部

投稿日:2025/09/01
■関連キーワード

               

人気記事ランキング

閉じる