8月31日に開催されたBWF世界選手権2025(フランス・パリ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。ここでは、各種目の表彰に参加した選手たちのコメントを紹介する。
女子ダブルス:銅メダル
志田千陽(右)&松山奈未
(再春館製薬所)
――メダルを手にしての感想
志田 うれしい気持ちがありますけど、もう本当に最後なんだなと思いながら。そんな気持ちでした。
松山 中国ペアが(表彰台の一番上に)上がった時、最後、金メダルで終われなかったのが悔しいと思いましたけど、表彰台に上れたことはよかったなと思います。
――ペアとして最後の試合を終えて
志田 まだ引退ではないので、悔しい気持ちがありました。今日の試合を見ていても、やっぱり決勝の試合をしたかったなとか、これからこの2ペアに勝つためには……とか、すごく考えてしまうところがあり、まだまだアスリートとして戦っていける気持ちがありました。
シダマツにフォーカスした時には、もう本当にやりきったなというか、いい終わり方ができたんじゃないかとすごく納得している部分もあります。今は晴れた気持ちというか、すごくいい気持ちです。
松山 昨日は試合が終わった瞬間に、本当にこれで終わりという感情が強かったです。でも、部屋に帰っていつも通りに過ごしていると、最後という実感がわかない感じでした。今も、本当にこれが最後なんだとは思うんですけど、試合が終わった後よりは実感がないかなと思います。
――実感がわかないのは、すぐに次の試合があるから?
志田 試合が終わったら、次は何を練習するか話したり、自分の中で考えたりしているんですが、それがない。次の練習を奈未とやらないんだ、というのがすごい不思議な感じです。次は一人でというか、個人の課題を考えるというのが、不思議な感覚。その実感がわいているかというと、それは多分、練習が始まってから気づくところがあるのかなと思っていますけど。
――松山選手は今後の詳細は発表していないが、次に向けては?
松山 ペア解消を発表後、まだ成長できる部分があるなと思ったりして、バドミントンをやりたい気持ちが私の中にあることに気づきました。それを忘れずにしたい。バドミントンが好きということを忘れてしまったら、やっぱり苦しかったなと思うので、自分の持ち味を忘れずにやっていけたら、また違った自分が見せられるかなと思います。年内は、まだいくつか国内大会が残っているので、そこは全力で勝ちにいきたいなと思います。
――好きという気持ちが消えた時期があった?
松山 バドミントンが好きなんだろうな、というぐらいの感じでやっていたのですが、(最近は)好きというのが、あまりなかったかなと。「好き」だけでは、やっていけないと思う時もありました。それだけ苦しかったけど、それも踏まえて、ここまでやってこれたというところがあるので、そこも忘れずにやっていきたいと思います。
――表彰台に2人で上がった景色は?
志田 最後だねと言っていたんですけど、景色は……周りが暗くて、あまり(苦笑)。この体育館も、2人で立つのは最後だから、本当にありがとうという気持ちでいました。
取材・写真/平野貴也
構成/バドミントン・マガジン編集部
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