【世界選手権2025】「今年結果が出せていない中での優勝には、また違う価値があると思います」(山口茜)<最終日/選手コメント-1>

8月31日に開催されたBWF世界選手権2025(フランス・パリ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。ここでは、試合を終えた山口茜選手のコメントを紹介する。

山口茜
(再春館製薬所)

女子シングルス:決勝戦は陳雨菲(チェン・ユーフェイ/中国)に2−0で勝利!2022年以来、3回目の世界一を達成!

――試合の感想を教えてください

陳雨菲選手がケガで万全ではなかったので、相手からしたら、こういう点差(9本、13本)になっても仕方なかったと思います。

――相手のケガで作戦を変えた?

意識しすぎると逆によくないと思っていたので、自分からいこうと思った部分は変わりなくやっていました。でも、(相手が)反応できない部分があったと思うので、そこは多少多めに(強い球、速い球を)打っていきました。

――3回目の世界選手権優勝

今年はなかなか決勝にいけなかったですが、特にこの1カ月は、自分よりランキングが上の選手、特に4シードまでに入る選手に対して、どう戦うかを考えてました。今年に入ってから何度も対戦はありましたが、手応えを感じられない試合が多かったので、どうやって打開するかを考えながら、いつも以上に練習でスピードを上げることなどを意識高くやってきたつもりです。

それが努力なのかはわからないですけど、努力が簡単に報われるとは思わないですし、必ず報われるわけではないことも理解しています。ただ、今回はやってきたことがプレーに出せていたと思います。これから自分が頑張っていく上で、一生懸命やればこうやっていい結果につながっていく自信というか、そういう証明を自分自身でできたところが、すごくいい大会になったなと思います。

――過去の優勝と比べて、気持ちの違いは?

1回目は、コロナ禍で連続して大会が続いたこともあり、優勝してもあまりよくわからない感じでした。2回目は東京だったので、その特別感はやっぱり今でも変わらないです。今回は、優勝のチャンスはとても少なかったと思いますし、自分が向かっていく立場。今年、結果が出せていない中での優勝には、また違う価値があると思います。

――生命線のスピードを維持したり、上げたりしての優勝。もう一段成長できた

(スピードが)生命線なのに変わりはないですけど、そのスピードが意図せずベースとして出せている状態が今回だったと思います。考えることが省けたので、より戦術だったり、前にいるから後ろに打とうみたいなことを実現できる余裕が生まれたのかなと思います。

――まだ優勝できる自信が強まった?

うーん、どうですかね。うれしいのはうれしいですけど、運があったと思います。今回は、すべて実力での優勝ではないと思っています。(今回は対戦しなかった)王祉怡(ワン・ジーイ/中国)選手や、アン・セヨン選手(韓国)はもちろん強いので、上の選手に向かっていく、挑戦する立ち位置というのは、まだまだ変わらないのかなと思っています。

取材・写真/平野貴也

構成/バドミントン・マガジン編集部

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投稿日:2025/08/31
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