8月29日に開催されたBWF世界選手権(フランス・パリ)5日目は、各種目の準々決勝が行なわれた。日本勢は海外の強豪選手たちと熱戦を繰り広げ、2種目で準決勝に進出。女子ダブルスは、志田千陽/松山奈未と中西貴映/岩永鈴。女子シングルスは、山口茜が4強入り。3位決定戦は行われないため、銅メダル以上が確定。日本は9大会連続のメダル獲得が決まった。
今大会を最後にペアの解消が決まっている志田(上写真・左)/松山は、孔熙容/金ヘジョン(韓国)に2-0で勝利。ラストチャンスで表彰台のチケットを手に入れた。開幕から選手を悩ませている空調の強い影響は、この日も厄介だった。落下中のシャトルは大きく揺れ、思うようにヒットしない環境。志田が対応に苦労し、序盤は流れをつかめなかったが、得意のドライブ戦でシャトルが揺れる前に球を捉えて打ち返す戦術が奏功。「シダマツ、頑張れ」、「頑張れ、日本!」など日本語の応援が何度も飛び交う中、1ゲーム中盤で主導権を掌握。松山は「相手も当たっていないから、2人でもっとレシーブを前でさわっていこうと言って、そこを変えられたのはよかった」と手ごたえを語った。
好調の山口(上写真)は、2-0で韓悦(ハン・ユェ/中国)を撃破。打球の制御に苦しむ相手に対して「来た球を返すだけ」とミスを誘って点数を重ねた。第2ゲームは、打球が飛びすぎて苦労する相手に対し、前めの位置取りでプレッシャーをかけた。近距離で対応するのは楽ではないが「今のコンディションなら、来た球を返す気持ちで待っていても、ある程度返せる」と話したあたりに、フットワークのスピードや反応に自信が持てる状態のよさがうかがえた。
中西/岩永は、空調の影響がある中でも、大きな展開を選んでクスマ/プラティウィ(インドネシア)を攻略した。ロングサービスを多用した中西は「最初からラリーに持ち込めば、なんとかなるかなというところ」と相手のサービスまわりからの細かい展開を警戒したことを明かした。
試合は、1ゲーム中盤までは追いかける展開だったが、インターバル後は突き放した。今季の目標にしてきた世界選手権のメダル獲得が決まったが、満足感が漂う気配はなく、岩永は「まだ、メダルが取れたという実感は、そんなにない。次の試合も、その次の試合も勝って、一番いい色のメダルを持って帰りたい」とさらなる飛躍に意欲を見せた。
混合ダブルスの緑川大輝/齋藤夏と、男子ダブルスの保木卓朗(上写真・右)/小林優吾は、ともに準々決勝で敗退。緑川/齋藤は、0-2で郭新娃(グオ・シンワ)/陳芳卉(チェン・ファンフイ/中国)に完敗を喫した。
試合のペースをつかめなかった。齋藤は、取材エリアで「自分の前の速さとか、相手よりプッシュで押せる球がすごく少なく、何もさせてもらえないのが悔しかった」と悔し涙を流した。保木/小林は、1-2で逆転負けを喫したが、対照的に手ごたえも持ち帰った。保木は「やるからには、世界ナンバーワンをめざしてやっていくつもり。そういう気持ちに強くさせてくれたのかなとも思うので、いい大会でした」と大会を振り返った。
日本勢で4番手以上のシードを持っていたのは、志田/松山のみ。準々決勝で敗退の可能性も考えられたが、2種目3試合の準決勝に進出。決勝の舞台に勝ち残れるか。大きな勝負の場に立つ。
準々決勝の結果、6日目(8月30日/準決勝)の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準々決勝(8月29日)
石宇奇(中国)②〔21−15、7−21、21−10〕1●翁泓陽(中国)62分
ビクター・ライ(カナダ)②〔22−20、21−18〕0●ロー・ケンイゥ(シンガポール)47分
クンラビット・ビティサラン(タイ)②〔21−14、18−21、21−8〕1●ジョナタン・クリスティ(インドネシア)73分
アンダース・アントンセン(デンマーク)②〔21−17、23−21〕0●周天成(台湾)61分
▼準決勝(8月30日)
石宇奇(中国) − ビクター・ライ(カナダ)
クンラビット・ビティサラン(タイ) − アンダース・アントンセン(デンマーク)
【女子シングルス】
▼準々決勝(8月29日)
アン・セヨン(韓国)②〔21−10、21−6〕0●シム・ユジン(韓国)30分
陳雨菲(中国)②〔22−20、21−14〕0●ポンパウィ・チョチュウォン(タイ)54分
山口茜②〔21−5、21−19〕0●韓悦(中国)34分
プトリ・クスマ・ワルダニ(インドネシア)②〔21−14、13−21、21−16〕1●プサルラ・V.シンドゥ(インド)64分
▼準決勝(8月30日)
アン・セヨン(韓国) − 陳雨菲(中国)
山口茜 – プトリ・クスマ・ワルダニ(インドネシア)
【男子ダブルス】
▼準々決勝(8月29日)
徐承宰/金ウォンホ(韓国)②〔23−21、21−23、21−15〕1●マンWC/ティーKW(マレーシア)69分
アストルップ/ラスムセン(デンマーク)②〔16−21、21−19、21−17〕1●保木卓朗/小林優吾70分
陳柏陽/劉毅(中国)②〔21−15、21−14〕0●李哲輝/楊博軒(台湾)35分
シェティ/ランキレッディ(インド)②〔21−12、21−19〕0●A・チア/ソーWY(マレーシア)43分
▼準決勝(8月30日)
徐承宰/金ウォンホ(韓国) − アストルップ/ラスムセン(デンマーク)
陳柏陽/劉毅(中国) − シェティ/ランキレッディ(インド)
【女子ダブルス】
▼準々決勝(8月29日)
譚寧/劉聖書(中国)②〔19−21、21−16、21−9〕1●賈一凡/張殊賢(中国)73分
中西貴映/岩永鈴②〔21−15、21−16〕0●クスマ/プラティウィ(インドネシア)49分
志田千陽/松山奈未②〔21−17、21−14〕0●孔熙容/金ヘジョン(韓国)42分
ティナー/タン(マレーシア)②〔21−15、21−10〕0●G・ストエワ/S・ストエワ(ブルガリア)32分
▼準決勝(8月30日)
中西貴映/岩永鈴 – 譚寧/劉聖書(中国)
志田千陽/松山奈未 – ティナー/タン(マレーシア)
【混合ダブルス】
▼準々決勝(8月29日)
ジケル/デリュウィ(フランス)②〔21−19、21−18〕0●程星/張馳(中国)51分
チェンTJ/トーEW(マレーシア)②〔21−15、21−13〕0●カピラ/カラスト(インド)37分
郭新娃/陳芳卉(中国)②〔21−14、21−9〕0●緑川大輝/齋藤夏32分
蒋振邦/魏雅欣(中国)②〔23−21、21−15〕0●フーPR/チェンSY(マレーシア)41分
▼準決勝(8月30日)
ジケル/デリュウィ(フランス) − チェンTJ/トーEW(マレーシア)
郭新娃/陳芳卉(中国) − 蒋振邦/魏雅欣(中国)
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