8月22日に中学生の日本一を決める全国中学校大会(大分・クラサス武道スポーツセンター)が開催された。大会2日目は団体戦の準々決勝から決勝まで行なわれ、男女の優勝チームが決定した。ここでは、男子団体のダイジェストを紹介する。
【男子団体】
団体4連覇をねらうふたば未来学園中(福島)のほか、上位常連の埼玉栄中(埼玉)などが順当にベスト8に進出。そのふたば未来は、準々決勝で蓮田南中(埼玉)を2−0で退けると、準決勝は北海道のCBBC白糠を2−1で制す。第1ダブルスは、ジュニアナショナルの松下一誠と青木一馬のペアにストレートで敗れたものの、続くシングルスは2年生エースの串間太政が快勝。第2ダブルスは、ふたば未来のエースダブルスである小川真輝(上写真・左)/西村采人が12本、3本に抑え、難敵をしっかり下して決勝に進んだ。
一方、反対の山から勝ち上がってきた埼玉栄中は、苦しみながらの決勝進出。準々決勝で対戦した柏原ジュニア(大阪)との試合は、第1ダブルスを中野謙志/宮下桧が先制するも、ジュニアナショナル対決となったシングルスは、柏原ジュニアの中塚大翔が埼玉栄・篠原康輔との熱戦をファイナルゲームの末に制し、1−1に。勝負の第2ダブルスは、埼玉栄の有江桜空/内藤遥希が第1ゲームを奪ったが、柏原ジュニアの井手口翔/阿達翔之介も低い展開からチャンスをつくり21−17で取り返す。最終ゲームもスコアは目まぐるしく動いたが、最後は埼玉栄ペアが終盤の競り合いを制して21−19で勝利。山場を乗り越えた埼玉栄は、準決勝の美川中(石川)を2−0に抑えて決勝進出を決めた。
2年連続で同じ対戦カードとなった決勝戦。3面同時でスタートした試合は、ふたば未来の第1ダブルス・小川/西村が先制。埼玉栄の中野/宮下が積極的に仕掛けていったが、落ち着いてさばいた小川/西村が第1ゲーム13本、第2ゲームも15本に封じて王手をかける。すると、隣のコートで第1ゲームを奪っていたシングルスの串間が、第2ゲームも18-9と大量リード。このまま一気に勝負を決めたい場面だったが、リードを許していた埼玉栄の篠原(上写真)も諦めずにシャトルを追いかけ、1点、また1点とポイントを重ねる。守備の時間が長くなった串間は、必死にラリーをつないで止めようとしたが、篠原の勢いを止められず連続失点。スコアは20オールまでもつれた。
流れは完全に篠原。しかし、この後のラリーは、チャンスの場面で打った篠原のスマッシュがネットにかかり、ようやく串間(上写真)に1点が入りマッチポイント。すると、最後はネット前で追い込まれた篠原のロブがエンドラインを割り、串間が歓喜。ふたば未来がライバルを2−0で退け、4年連続で日本一に輝いた。

齋藤亘監督
(ふたば未来学園中)
「最後はふたば未来の底力を見せられたかなと思います。総合力で、みんなのチカラで勝利できたのが大きいですね。今年は力のある子たちは多いけど、前回の大会を経験した選手は第1ダブルスの小川と西村だけ。その他は2年生なので、新しいチームでの挑戦でした。ねらうところは、このポジション(優勝)だったので、みんなが力を発揮してくれたと思います」
▼準々決勝(8月22日)
ふたば未来学園中(福島) 2−0 蓮田南中(埼玉)
CBBC白糠(北海道) 2−0 浪岡中(青森)
美川中(石川) 2−0 聖ウルスラ学院英智中(宮城)
埼玉栄中(埼玉)2−1 柏原ジュニア(大阪)
▼準決勝(8月22日)
ふたば未来学園中 2−1 CBBC白糠
山口拓/髙畠央侑●0〔11−21、7−21〕② 松下一誠/青木一馬
串間太政②〔21−7、21−10〕0●内山渉夢
小川真輝/西村采人②〔21−12、21−3〕0●押久保太智/岡田碧輝
埼玉栄中 2−0 美川中
中野謙志/宮下桧②〔21−17、21−12〕0●河波光希/三津野桜真
篠原康輔②〔21−20、21−11〕0●北野陽彩
▼決勝(8月22日)
ふたば未来学園中 2−0 埼玉栄中
小川真輝/西村采人②〔21−13、21−15〕0●中野謙志/宮下桧
串間太政②〔21−12、21−20〕0●篠原康輔
山口拓/髙畠央侑1〔19−21、21−13、6−2、打切り〕1有江桜空/内藤遥希
※4年連続11回目の優勝
優勝:ふたば未来学園中
(福島)
準優勝:埼玉栄中
(埼玉)
3位:CBBC白糠
(北海道)
3位:美川中
(石川)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/湯浅芳昭
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