バドミントンのインターハイ(全国高校総体)が、8月5日に山口県で開幕した。大会最終日の9日は、個人戦ダブルスとシングルスの準決勝・決勝を実施。男女とも各種目のチャンピオンが決まった。ここでは、女子ダブルスのダイジェストをお伝えする。
【女子ダイジェスト】
ベスト4に勝ち残ったのは、橋村妃翔/阿波芽衣咲(柳井商工・山口)、浅野真央/德永結妃(青森山田・青森)、松本紗季/鎌田虹花(柳井商工・山口)、榎本紗楓/八嶋未來(埼玉栄・埼玉)。
準決勝の橋村/阿波vs浅野/德永は、順調に11-4で折り返した橋村/阿波が、浅野/德永の追い上げを16本で振りきって先制。だが、浅野/德永はすぐさまファイトバックし、第2ゲームの序盤で6連続得点。この大きなリードが奏功し、最後は德永がプッシュの連打でポイント。21-12でファイナルゲームに持ち込んだ。
だが、ここから様相が一変。橋村/阿波は、タイトな低空戦でもミスを恐れず積極的に打ち込み、浅野/德永を追い込む。イニシアティブを握ったまま21-13で勝利し、準決勝の大熱戦を乗り越えた。

また、準決勝のもう1試合、榎本/八嶋vs松本/鎌田は、榎本/八嶋が序盤の3連続得点と、インターバルを挟む5連続得点で第1ゲームを優位に展開。その後もスピーディーにラリーを支配して、松本/鎌田に挽回の余地を与えず、11本で先制した。
ここまで攻守ともに隙を見せない榎本/八嶋は、第2ゲームもリズムよくポイント。5点リードして後半に入ったが、松本/鎌田が猛反撃に転じ、14-13と逆転に成功。結局、21-15でこのゲームを取り、1-1に追いついた。
しかしファイナルゲームは、素早く気持ちを立て直した榎本/八嶋が、八嶋の堅いレシーブと榎本の力強いスマッシュなどで着々とリード。甘く浮いたシャトルをミスなく叩き込み、21-13で締めて決勝進出を決めた。

橋村/阿波vs榎本/八嶋の決勝は、橋村/阿波が21-16で先制。ゲームの流れが交互に行き交う展開から、長短を巧みにつける橋村のショットと、阿波のパワフルなスマッシュがかみ合った。だが、榎本/八嶋は気持ちを引くことなく、12オールからの失点を4に止め、第2ゲームを奪取。形勢逆転の空気が漂ったが、ファイナルゲームは、橋村/阿波が最後の力を振り絞り、8-5のリードから少しずつ点差を広げて榎本/八嶋の持ち味を消し、21-11でフィニッシュして歓喜の瞬間を迎えた。
【優勝コメント】
橋村妃翔(表彰写真右)
「私自身は選抜の時よりも、気持ちもプレーも成長できていたと思います。特に、気持ちをしっかり出してプレーできたことがよかった。2人のコンビネーションは、スピードが持ち味。インターハイ前に『試合中、どんな時でも笑顔で励まし合おう』と言って臨みました。目標は……まずは、ベスト4入りでしたが、今日は優勝をめざしてコートに入りました。ただ、まだ優勝の実感はありません(笑)。次は全日本ジュニアで頑張りたいと思います」
阿波芽衣咲(表彰写真左)
「初戦から厳しい相手で、きついゲームもたくさんあったのですが、どのペアよりも気持ちを出して頑張りました。2人の持ち味は……声が大きいことです(笑)。4月から組み始めて、途中に壁にあたった時もありますが、最初にいい感触があったのがよかった。パートナーはスマッシュがよくて、私は思いきり前に突っ込んでいくことが得意。4月に入学して毎日、学校が楽しいです。朝練はちょっときついですが、頑張っています」
【女子ダブルス結果(9日)】
■準決勝
橋村妃翔/阿波芽衣咲(柳井商工・山口)②〔21−16、12−21、21−13〕1●浅野真央/德永結妃(青森山田・青森)
榎本紗楓/八嶋未來(埼玉栄・埼玉)②〔21−11、15−21、21−13〕1●松本紗季/鎌田虹花(柳井商工・山口)
■決勝
橋村妃翔/阿波芽衣咲②〔21−16、16−21、21−11〕1●榎本紗楓/八嶋未來
準優勝
榎本紗楓(左)/八嶋未來(埼玉栄)
3位
浅野真央(右)/德永結妃(青森山田)
3位
松本紗季(右)/鎌田虹花(柳井商工)
★女子ダブルスの最終結果はこちら
★山口インターハイの詳報を掲載する『バドミントン・マガジン9月号』は8月22日(金)発売予定。熱戦の模様を誌面でご覧ください!
フォトギャラリー
大会最終日
個人戦/8月9日
ギャラリー-1 / ギャラリー-2
大会4日目
個人戦/8月8日
ギャラリー-1 / ギャラリー2
大会3日目
個人戦/8月7日
ギャラリー−1 / ギャラリー−2
大会2日目
団体戦/8月6日
ギャラリー1 / ギャラリー2
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人
弊社販売部
(0120‐911‐410)