【山口インターハイ2025】埼玉栄が好敵手のふたば未来学園を破って夏連覇!<男子団体>

山口県の防府市と山口市で開催されているバドミントンのインターハイ(全国高校総体)は、8月6日に競技2日目を迎えて、男女で団体戦の準々決勝から決勝までが実施された。ここでは、埼玉栄が連覇を達成した男子のダイジェストをお伝えする。

【男子ダイジェスト】

埼玉栄の澤田修志(右)/石井叶夢は、決勝のエースダブルス対決でストレート勝ちするなど、今大会は第1複としてチームに勢いを与え続けた

大会2日目の最初の試合となった準々決勝の結果、男子団体のベスト4は、ふたば未来学園(福島)、青森山田(青森)、東大阪大柏原(大阪)、埼玉栄(埼玉)に決まった。

最初にスタートした準決勝では、埼玉栄と東大阪大柏原が対戦。埼玉栄は、ダブルスエースの澤田修志/石井叶夢が第1複でストレート勝ち。続く第2複では1年生ペアの萩原駿希/松本眞優が17本、19本で東大阪大柏原の中西來樹/安村琉偉に勝利。東大阪大柏原はエースの西尾寿輝が第1単でファイナルゲームに持ち込み、第2単では中村優希が第1ゲームを奪うなど、反撃の機会をつくったものの、最後は埼玉栄の髙野日向が西尾をファイナル14本で下して勝負あり。埼玉栄が決勝へ駒を進めた。

準決勝のもう1試合は、ふたば未来学園vs青森山田。この試合は、最初のダブルスからふたば未来が圧倒した。ふたば未来は第1複の川野寿真/山城政人が、青森山田の佐藤文祐/石沢太一に対して17本、15本で勝利を挙げる。これで勢いをつかんだふたば未来は、第2複の増田遥/宮下翔伍も勝利して決勝進出に王手をかけると、最後は第1単の藤澤智樹が古川湧己にストレート勝ち。春夏連覇へあと1つと迫る。

ふたば未来の春夏連覇か、それとも埼玉栄の夏連覇か。選抜と同じ顔合わせとなった決勝。3面展開のなかで先手を取ったのは埼玉栄だった。シングルスエースの髙野が、藤澤から第1ゲームを9本で奪うと、第2ゲームに入っても主導権を渡さない完璧な試合運びで11本。加えて、エースダブルス対決となっていた第1複で埼玉栄は、澤田/石井が川野/山城との競り合いを制して17本、18本で白星の獲得に成功する。

萩原駿希(右)/松本眞優は、1年生ペアながらチームのダブルスを支え、萩原はシングルスでも活躍。優勝に大きく貢献した

試合の続いていた第2複は、埼玉栄の萩原/松本が増田/宮下から第2ゲームを奪ってファイナルゲームに持ち込んだ。そのファイナルゲームは、最後まで主導権を奪い合う展開となったが、萩原/松本は積極的に低い展開に持ち込んで、常に上から触ることを心がけた。そして、17−18から逆転で抜け出すと、最後は21−19で試合を決着させ、埼玉栄に2年連続となる歓喜の瞬間が訪れた。

惜しくも準優勝に終わったふたば未来学園。そのなかで川野寿真(左)/山城政人は、決勝こそ敗れたものの、力強くチームを牽引した

【優勝コメント】

大屋貴司 監督

「選抜の決勝が同じカードで、その時は1つもポイントが取れなかったので、今回は硬くなるんじゃなくて、思いきって挑戦者の気持ちで、チャレンジャー精神でいこうということを伝えました。各選手が、私が言ったことに対して応えてくれて、本当に向かっていってくれました。それで相手を飲み込んでいくような戦いができたと思います」

髙野日向 主将

「去年のインターハイで自分たちは優勝を味わっていて、その経験があった。やっぱり今年も、自分たちが絶対に優勝して後輩たちにいい流れをつくろうって思っていました。自分たち最終学年が確実にポイントを取ろう…と決めて試合に臨んだので、それができて優勝したことは、やっぱりうれしいですね」

優勝:埼玉栄(埼玉)

準優勝:ふたば未来学園(福島)

3位:青森山田(青森)

3位:東大阪大柏原(大阪)

【結果】(6日)

■準々決勝

ふたば未来学園(福島) 3−1 比叡山(滋賀)

青森山田(青森) 3−1 彩星工科(兵庫)

東大阪大柏原(大阪) 3−0 名古屋経済大市邨(愛知)

埼玉栄(埼玉) 3−0 聖ウルスラ学院英智(宮城)

■準決勝

ふたば未来学園 3−0 青森山田

川野寿真/山城政人②〔21−17、21−15〕0●佐藤文祐/石沢太一

増田遥/宮下翔伍②〔21−14、21−19〕0●阿部煌太/斉藤要

藤澤智樹②〔21−18、21−15〕0●古川湧己

川野寿真 〔16−19、打切り〕 門井翔

増田遥 〔21−15、1−3、打切り〕 佐藤文祐

埼玉栄 3−0 東大阪大柏原

澤田修志/石井叶夢②〔21−11、21−18〕0●伊田新/源野佑

萩原駿希/松本眞優②〔21−17、21−19〕0●中西來樹/安村琉偉

髙野日向②〔22−20、18−21、21−14〕1●西尾寿輝

萩原駿希 〔20−22、19−17、打切り〕 中村優希

■決勝

埼玉栄 3−0 ふたば未来学園

澤田修志/石井叶夢②〔21−17、21−18〕0●川野寿真/山城政人

萩原駿希/松本眞優②〔18−21、21−14、21−19〕1●増田遥/宮下翔伍

髙野日向②〔21−9、21−11〕0●藤澤智樹

★男子団体の最終結果(トーナメント表)はこちら

★山口インターハイの詳報を掲載する『バドミントン・マガジン9月号』は8月22日(金)発売予定。熱戦の模様を誌面でご覧ください!

大会3日目
個人戦/8月7日
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大会2日目
団体戦/
8月6日
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大会初日
団体戦/
8月5日
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取材・文/吉井信行

写真/黒崎雅久

投稿日:2025/08/06
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