バドミントンのインターハイ(全国高校総体)が、8月5日に山口県で開幕した。大会2日目の6日は、団体戦の準々決勝から決勝までを実施。男女ともに優勝校が決まった。ここでは、柳井商工が春夏10連覇を達成した女子のダイジェストをお伝えする。
【女子ダイジェスト】

準々決勝。柳井商工(山口)vs青森山田(青森)は、3−0で柳井商工が勝利。第1複を務めた橋村妃翔/阿波芽衣咲が、第1ゲームを22本でもぎ取って加速し、エース複の大津妃奈乃/中原心優と第1単の松本紗季が連勝した。
好カードとなった四天王寺(大阪)vs埼玉栄(埼玉)は終始、白熱のラリーが続いた末、埼玉栄に軍配。複2つをファイナル逆転でものにし、第1単の河村実里が13本、10本で準決勝進出を決めた。
そのほか、佐賀女子(佐賀)が聖ウルスラ学院英智(宮城)を、ふたば未来学園(福島)が作新学院(栃木)を、いずれも3−0で突き放して準決勝へ。
準決勝の2対戦は、柳井商工と、ふたば未来学園が勝利。柳井商工は佐賀女子のアグレッシブなプレーに押され気味の局面もあったが、第3単の松本が踏ん張って3−2の辛勝。ふたば未来学園は、昨年の全中と全日本ジュニアを制した1年生ペアの上野優寿/伴野碧唯が、溌剌としたコンビネーションでチームに活気をもたらし、難敵の埼玉栄を3−0で下した。

そして迎えた決勝。3コート同時にスタートし、第1単の松本が13本オールで快勝した柳井商工が一歩先んじた。柳井商工は第1複の大津/中原が、上野/伴野に攻め込まれる展開ながら我慢のプレーで終盤に盛り返し、第1ゲームを22−20で先取。本来のリズムを取り戻してストレート勝ちすると、隣のコートで第2複の橋村/阿波が2ゲームで締め、柳井商工に春夏10連覇の大歓喜が訪れた。

【優勝コメント】
竹光唯至 監督
「地元開催のインターハイをめざして頑張ってきて、優勝できて本当にうれしいです。選手はもちろん、サポートメンバーも一緒にチャレンジし、大会を通じて成長することができた。このような経験を共有できて、みんなに感謝したいです。決勝は厳しい戦いになると思っていましたし、プレッシャーもあったはずですが、勇気を持って戦ってくれた。やっと胃痛から解放されましたね(笑)。でも、ありがたいくらいの痛みでした」
白川菜結 主将
「優勝が決まった、いまの心境は……まだ現実的ではなく、夢のような気持ちです。最後、自分は(橋村/阿波の)隣のコートで試合をしていたのですが、優勝が決まった1点を見届けられてよかった。いままでの努力が報われました。キャプテンとして、プレッシャーはありました。でも、自分たちが一番練習してきたという思いはありましたし、OGを含めて、これまで以上に大きな応援があって春夏10連覇できたので、今後への自信になりました」
優勝:柳井商工(山口)
準優勝:ふたば未来学園(福島)
3位:佐賀女子(佐賀)
3位:埼玉栄(埼玉)
【結果】(6日)
■準々決勝
柳井商工(山口) 3−0 青森山田(青森)
佐賀女子(佐賀) 3−0 聖ウルスラ学院英智(宮城)
ふたば未来学園(福島) 3−0 作新学院(栃木)
埼玉栄(埼玉) 3−0 四天王寺(大阪)
■準決勝
柳井商工 3−2 佐賀女子
大津妃奈乃/中原心優●0〔13−21、11−21〕②髙田亜美/永渕友梨華
橋村妃翔/阿波芽衣咲②〔21−16、21−17〕0●木下柚葵/西川楓
白川菜結②〔21−10、21−10〕0●金岡薫
鎌田虹花●0〔15−21、18−21〕②永渕友梨華
松本紗季②〔21−13、21−16〕0●木下柚葵
ふたば未来学園 3−0 埼玉栄
畠山想来/山北莉緖②〔21−4、26−28、21−10〕1●榎本紗楓/八嶋未來
上野優寿/伴野碧唯②〔21−17、21−12〕0●小野里美那/河村実里
大石夢陽②〔21−17、21−12〕0●阿部果凛
芳賀凜歩 〔21−15、3−2、打切り〕 河村実里
■決勝
柳井商工 3−0 ふたば未来学園
大津妃奈乃/中原心優②〔21−20、21−14〕0●上野優寿/伴野碧唯
橋村妃翔/阿波芽衣咲②〔21−18、21−19〕0●畠山想来/山北莉緖
松本紗季②〔21−13、21−13〕0●大石夢陽
白川菜結 〔21−7、0−0、打切り〕 平田涼
★女子団体の最終結果(トーナメント表)はこちら
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取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人