7月19日に開催されたBWFワールドツアー・ダイハツジャパンオープン(東京体育館/Super750)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。日本勢は男子シングルスの渡邉航貴、女子シングルスの山口茜、郡司莉子、そして女子ダブルスの志田千陽/松山奈未が、決勝進出をかけて海外のライバルたちと戦った。
国内ラストとなる大会で、どこまで勝ち上がるか――。正念場となった準決勝に挑んだ女子ダブルスの志田千陽(上写真・右)/松山奈未は、マレーシアのティナー/タンと対戦。堅いディフェンスが持ち味の相手ペアに対し、志田/松山は得意のスピード戦で仕掛ける。しかし、相手の守備を打ち崩せず、なかなか得点が奪えない。第1ゲームを13−21で失うと、逆転をめざした第2ゲームも主導権をマレーシアペアに握られ、最後は11−21で敗戦。シダマツとして国内最後の大会は、ベスト4に終わった。
女子シングルスは山口茜(上写真)、郡司莉子の2人が挑んだものの、どちらも勝利を奪えず準決勝で敗退。ジャパンOP5回目の優勝まであと2勝とした山口は、中国の王祉怡(ワン・ジーイ)と対戦。第1ゲーム5−11で折り返したものの、ねばり強いラリーから得点を重ね13−15まで接近する。しかし、追い上げはここで止まり、後半は5連続失点で第1ゲームを15本で失った。続く第2ゲームは、後半17−15とリードしたが、ここから再び5連続失点を喫してストレート負け。強敵を崩しきれず、2年連続の優勝はならなかった。
前日の会心の勝利で勢いに乗る郡司(上写真)は、最強の女王、アン・セヨン(韓国)との戦いに挑む。初めて対峙する強敵の速いラリーに必死に食らいついていった郡司だが、正確なショットと鋭いフットワークで先手を奪うアン・セヨンから得点を奪えず。第1ゲームを12本で落とすと、続く第2ゲームも10本で屈し、初出場となったジャパンOPはベスト4の成績で終えた。
日本勢最後の砦となった男子シングルスの渡邉航貴は、前回大会王者のアレックス・ラニエ(フランス)と対戦。激戦続きで疲労も懸念された渡邉は、アグレッシブに仕掛けてくるラニエと中盤まで競り合う展開。後半15−20とされたものの、連続得点で1点差の19−20に詰める気迫を見せた。しかし、第1ゲームを惜しくも落とすと、続く第2ゲームはラニエのスピードについていけず失速。最後は15−21で敗れ、決勝進出はならず。それでも渡邉は、Super750の大会で久々の上位成績を残した。
準決勝(7月19日)の結果、決勝戦(7月20日)の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準決勝(7月19日)
アレックス・ラニエ(フランス)②〔21−19、21−15〕0●渡邉航貴52分
石宇奇(中国)②〔21−12、28−26〕0●クリスト・ポポフ(フランス)67分
▼決勝(7月20日)
アレックス・ラニエ(フランス) – 石宇奇(中国)
【女子シングルス】
▼準決勝(7月19日)
アン・セヨン(韓国)②〔21−12、21−10〕0●郡司莉子
王祉怡(中国)②〔21−15、21−18〕0●山口茜
▼決勝(7月20日)
アン・セヨン(韓国) − 王祉怡(中国)
【男子ダブルス】
▼準決勝(7月19日)
ゴーSF/N・イズッディン(マレーシア)②〔21−19、21−11〕0●楊博軒/劉廣珩(台湾)35分
徐承宰/金ウォンホ(韓国)②〔21−14、21−15〕0●テオEY/オンYS(マレーシア)38分
▼決勝(7月20日)
徐承宰/金ウォンホ(韓国) − ゴーSF/N・イズッディン(マレーシア)
【女子ダブルス】
▼準決勝(7月19日)
譚寧/劉聖書(中国)②〔21−7、21−16〕0●賈一凡/張殊賢(中国)43分
ティナー/タン(マレーシア)②〔21−13、21−11〕0●志田千陽/松山奈未36分
▼決勝(7月20日)
譚寧/劉聖書(中国) − ティナー/タン(マレーシア)
【混合ダブルス】
▼準決勝(7月19日)
デチャポル/スピッサラ(タイ)②〔21−13、21−17〕0●馮彦哲/黄東萍(中国)37分
蒋振邦/魏雅欣(中国)②〔21−12、21−16〕0●チェンTJ/トーEW(マレーシア)38分
▼決勝(7月20日)
デチャポル/スピッサラ(タイ) − 蒋振邦/魏雅欣(中国)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳
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