7月19日に開催されたBWFワールドツアー・ダイハツジャパンオープン(東京体育館/Super750)は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは、海外のライバルたちと熱戦を繰り広げた、日本選手のコメントを紹介する。
女子ダブルス
志田千陽&松山奈未
準々決勝はマレーシアのティナー/タンに0−2で敗戦
――どんなイメージで試合に入った?
志田 相手はネット前が強く、ディフェンスが堅い。(注意すべきは)その2点だと思っていましたけど、想像以上に相手のパフォーマンスがよかったです。ディフェンス、ロブの高さや緩急の使い方がすごくうまくて、自分たちの(攻撃の)パターンを出させてもらえませんでした。
松山 (国内最後の大会で)自分たちらしさがまったく出せなかったところは、悔いが残ります。
――国内最後の大会、大声援が聞こえる景色は、どう見えた?
志田 今日もたくさんのシダマツタオルが見えたり、ずっと声を出して応援してくれて、一緒に戦ってくれていると感じました。負けるにしても、もう少し競りたかったし、もうちょっと楽しい試合をしたかったという悔いはありますけど、この1週間を通してシダマツらしさも見せられたし、今日もこの雰囲気でできて、最後にいい思い出ができたかなと思うので、悔しさはありますけど、今まで頑張った結果がここに出たことは嬉しいです。
松山 本当に幸せな空間だと思うので、勝てなかったことだけがすごく悔しいです。
――力が入りすぎていたようにも見えたが
志田 後ろにアウトになる場面が多く、ロブが飛んでいなくて相手にジャンプされて捕まったりしていたし、レシーブも中途半端でした。昨日、長い試合をしたので(打つときに)身体がしっかりと入れていなかったのかもしれません。力が入っている感じはなかったのですが、球が単調すぎて、球持ちができていなかったのかなというところは、反省点です。
松山 動きを出すより前に、球が下に着いているというか。相手のタッチがすごく早く、もっと早くどうにかできたら変わったのかなとは思いますけど、相手のタッチが今までにない早すぎるタッチだった。その対応に関しては、改善していきたいです。
――相性のいい相手だったが、久しぶりの国際大会であることの影響が出た?
志田 練習を7月から始めたということで、タッチが早い相手に対して動きが遅かった部分はあると思います。ノーロブがうまい相手に対して、もう少しディフェンスゲームをやるのか、しっかり(テンポの早いラリーで)付き合っていくのかが、プレー中にしっかり決められずに、返球が浅くなったり、中途半端になったりした部分はあるのかなと思います。ただ、相性のいい相手に負けてしまったかもしれないですけど、ジャパンオープンを通しては、むしろ出来すぎなくらいよかったかなと思う。あまり悲観的にならずに、ここがシダマツ復帰戦で、ここからだと思うので、一つ反省点があるくらいがちょうどいいのかなとプラスに捉えたいです(笑)。
――国内最後の大会で3試合。どんな姿を見せられた?
志田 シダマツの集大成というところで、今までの経験を生かせた部分もたくさんありました。以前よりパワーアップしたシダマツを見せられたのかなと思っています。
松山 生で家族に試合を見てもらえたことは、すごくうれしかったです。勝てなかったのは悔しいし、申し訳ないですけど、あと2大会、頑張りたいです。
――ファンに話を聞くと「笑顔でプレーする姿がいい」という声が多かった。本当に最後の大会になる世界選手権では、どんな姿を見せたい?
志田 最後だから開き直っていこうと思っても、試合展開が悪いとどうしていいかわからなかったり、開き直るのは、難しいと今日は感じました。やっぱり、出し切れない試合は悔しい。世界選手権では優勝をめざして、勝てればいいけど、難しい状況でも開き直ってシダマツらしさを出せるような、最後の詰めをしっかり練習して、笑顔が出る試合をできたらいいなと思います。
松山 楽しいと思えるようなプレーができないと笑顔も出ないと思うので、自分たちらしさをどうしたら出せるか、もう一度考えて臨みたいです。
――今後に向けて
松山 昨日(ベスト8の)壁を越えたけど、今日は完敗。世界選手権の前に課題をもらえたのはプラスにして、世界選手権までに自分たちのパフォーマンスをできるように、反省を生かしていきたいです。
取材・構成/平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳
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