バドスピ | BADMINTON SPIRIT

【選手コメント】「どんな展開になっても対応できる、強い自分づくりに取り組んでいきたい」(五十嵐有紗) BIPROGY公開練習で、全日本実業団での悔しさと今後を語る

2025年の日本代表選手12名を擁するBIPROGYが、7月4日、東京都江東区の有明スポーツセンターで公開練習を行なった。

日本代表選手たちは、7月15日からダイハツ・ジャパンオープン、8月にフランス・パリで開催される世界選手権に出場するが、東京とパリの五輪2大会で混合ダブルスに出場し、銅メダルを獲得している五十嵐有紗は、ペア解消もあり、日本代表ながら国際大会には5月のスディルマン杯以降出場していない。

練習では、女子ダブルスコーチを務める金子祐樹コーチのノックを受けたあと、全日本実業団の決勝で第1ダブルスを任された髙橋美優とのペアで、中西貴映/岩永鈴とゲーム形式で打ち合う場面も。

公開練習後に五十嵐が囲み取材に応じ、今シーズンのここまでを振り返り、今後について語った。

五十嵐有紗

――今シーズンは、いろいろな選手と組みながら試合をこなしているが、その中で自分のプレーを振り返って

ペアの解散など、いろいろあったのですが、その中で、いろんな人と組んで、強い自分をつくるということを今シーズンはできているなというふうに思います。負けて出てきた課題が大きかったり、若い選手と組ませてもらうのもすごく勉強になっています。

――具体的に、この選手と組んで、こんな学びがあったなどは?

直近でいうと、髙橋美優選手と組ませてもらって、正直、自分の中でもうちょっと何かできたんじゃないかとか、自分のプレーで髙橋選手を楽にさせてあげられたらよかったなどがありました。また、メンタル面でももうちょっと支えになれたらよかったと思いますし、あらためて前衛で決め切る力をつけなければいけないとも思いました。

――全日本実業団の決勝、山口茜/志田千陽(再春館製薬所)ペアに負けたとき、かなり悔しそうだったが

試合は楽しかったです。ただ、3連覇したい思いで臨んだので、悔しくて泣いてしまいました。ケガで練習できる選手が少なかったり、大会前のチーム状況がすごく悪かったのですが、その中でもみんなコートに立ったら覚悟をもって頑張ろうと。その中でも、髙橋選手は一番練習していたので、彼女と組んで第1ダブルスに出たので、絶対に勝たせてあげたいという思いがあった分、負けてすごく悔しかったです。第1ダブルスで山口/志田ペアと対戦するなんて、多分すごく緊張していたと思うのですが、それを和らげさせてあげられなかった自分にも反省ですし、うまくローテーションもできていなかったので、もっと声をかけてあげられたらよかったという反省もありました。

――年齢的にもチームの中で中核を担う

そうですね。まだ若い選手、他のチームの若い選手に負けたくないという思いはありますし、後輩に教えるとかではなく、後輩と一緒に強くなりたい。チーム内でも切磋琢磨できるペアが多いので、チームみんなで強くなれるチームづくりをしていきたいです。

――どの大会に出たい、どんなプレーをしていきたいなど今後の見通しは

出られる大会があれば、出て、優勝をめざしてやりたいです。スディルマン杯以降は国際大会に出ていないので、試合勘は少し鈍っていると思いますが、試しながらやっていければと思っています。

――混合ダブルスから女子ダブルスに転向し、女子ダブルスの難しさを感じる部分は? また通用している部分は?

最初は自分の思っている女子ダブルスができなくて、ミックスのようになってしまったり、パートナーに迷惑をかけることもあったのですが、そこから少しずつ女子ダブルスのやり方を学んで、優勝できたりもしたのかなと思います。よかったところは、ミックスをやっていた分、レシーブには自信をもってできましたし、最近はレシーブからの攻撃づくりという部分でこれまでやってきたことが生かせているのかなと思っています。

――女子ダブルスを続けていく上で、自分自身のよさをどう生かしていきたいか

最初は自分のよさを生かすか殺すかというのを考えながらやっていて。すごく悩んだ時期もあるのですが、自分のよさを出しつつ、パートナーを生かす展開というのも多くつくれたらいいなと思います。どんな展開になっても対応できる自分づくりというのを練習していきたいと、ここ最近は思っています。

 

取材・構成/バドミントン・マガジン編集部

バドスピTOPへ
モバイルバージョンを終了