【日本ランキングサーキット2025】「自信を持ってやってきたので決勝は相手に食らいついていきたい」(永渕雄大)〈ダブルス選手コメント〉

5月23日に開催された2025年日本ランキングサーキット(埼玉県・サイデン化学アリーナさいたま)4日目は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは、ダブルスのコメントを紹介する。

【男子ダブルス】

小川航汰(左)&永渕雄大(ジェイテクト)

澤田修志/石井叶夢(埼玉栄高)に2-1で勝利

小川「ファイナル前半のコートはシャトルが飛ばなかったので、とりあえず、後ろはしっかり我慢して打つことを心がけた。相手は攻めてきましたが、雄大がサービス周りから我慢してくれたので、追いつくことができました。11点からは飛ぶ側のコートになったので、沈めることを優先し、細かな部分で勝負できてミスを誘うこともできました。自分たちがここまで勝ち上がるとは、だれも予想していなかったと思いますが、明日も、意外とできるんだぞというところを見せたいです」

永渕「リードされても焦らずに、まずはシャトルを沈めることを考えました。そのことによって相手に少しずつ圧をかけながら、ファイナル終盤へ向かうことができた。相手は高校生でしたが、自分たちが迎え撃つという意識はなくて、自分たちの前に出るスタイルを徹底しようと思いました。自信を持ってやってきたので、明日の決勝は、相手に食らいついていきたいです」

松居圭一郎(左)&玉手勝輝(日立情報通信エンジニアリング)

熊谷翔/西大輝(BIPROGY)に2-0で勝利

松居「相手は強く、簡単な試合にならないのはわかっていました。1試合を通して、自分たちのプレーを出すことに集中できたのは、よかったかなと思います。(第2ゲーム終盤は)6-11でリードされている時に、玉手には『諦めないで、追いついて、最後は行けたら抜こう』と話していました。ただ、頭のなかには、ファイナル(に行くケース)も戦う、長くなることも覚悟してやっていたので、ファイナルに行っていたとしても、仕切り直せていたかなと思います。(決勝は)勝っても負けても、あと1試合。自分たちの持っているものをすべて出せるゲームをすることが目標。その結果、優勝がついてきたらいい」

玉手「1ゲーム目、相手がレシーブから入ってくるとわかっていたなかで、我慢しきれずに(攻めて)ミスにつながって、中盤で少し点数を離されたけど、諦めずに食らいついて逆転できた。2ゲーム目もイレブン(のインターバル)までは相手のペースだったけど、気持ちを切らさずに、二人で行けたことが2-0で勝てた要因かなと思います。(明日に向けて)ここまで来たら、相手は誰が上がってきていても強い。相手に対してリスペクトを持って、自分たちから積極的に自信を持ったプレーができればいいと思います」

【女子ダブルス】

中西貴映(右)&五十嵐有紗(BIPROGY)

齋藤夏/今井優歩(PLENTY GLOBAL LINX/ほねごり相模原)に2-1で勝利

中西「第2ゲームの19-15くらいでリードした時に、冷静に長いラリーで1点取れればよかったと思うけど、ムキになって打ってカウンターを受けて、相手が一番やりたい形をやってしまったのが、もったいなかった。最初は緊張もあって、力が入って打ってしまう部分がある。第3ゲームみたいに点数の取り合いのなかでも、ああいう(力を抜いてつなぐ)プレーができれば、ベテランらしい、よい戦い方だったかなと思う。ラリーもしっかりできる自信を持って、相手がやりたいところではないところで、明日は勝負したい。ひとまず、ラスト1試合。自分の力を出しきりたい。楽しんでいる時が、いいプレーができている時だと思うので、二人で試合をできる喜びを噛みしめながら戦いたい」

五十嵐「第3ゲームみたいなプレーが、第2ゲームでできていればよかった。自分たちのよい攻撃の形をつくろうとしすぎてしまったと思う。組んで練習をしていないぶん、そのへんは試合のなかで話し合って変えていければいい。今回は話し合いのなかで、間違っていることに気づいて修正できたので、次に生かせればいい。(決勝に向けて)試合をできているのが、めちゃくちゃ楽しい。どっちが来ても、やってみたかったペア。いろんなペアとたくさん戦えてうれしいし、最後まで気を抜かず、優勝できるように頑張りたいです」

山北奈緖(左)&鈴木陽向(NTT東日本)

保原彩夏/廣上瑠依(ヨネックス)に2-1で勝利

山北「私はまだ19歳で、3人とも自分より上で日本代表の経験もある選手たちなので、ついていく気持ちや、チャレンジできる立場でできる。最後に気持ちだけは絶対に負けないという思いでやっていたし、どんな時も諦めずにできたのが、勝てた要因かなと思います。1ゲーム目は、私のつなぎ球に対して相手が早く前に入ってきていたので、いつもは前に落とすところをドライブでかわしにいったり、しっかり上げてリセットしたりすることを意識しました。(決勝に向けて)相手の二人は、これから私がめざすべき姿の選手。よい場面は少ないと思うけど、そのなかでも何か得られるものがあると思うし、そこ(いま強い選手)に勝たなければ上には行けないので、二人で勝ちにいきたいと思います」

鈴木「今日の相手は、私がB代表に入っていたときに、一緒にやっていた選手たち。二人は個々の能力が高いし、直前の国際大会では日本代表の大竹望月/髙橋美優に勝って上位に上がっている。自分たちは、向かっていく気持ちで試合に入りました。日本代表に入りたい一心でやっているので、競った場面は、とにかく勝ちたい気持ちを前面に出して、プレーすることができたと思います。自分たちが二人で力を合わせてここまで来られたのは、素直にうれしかった。(決勝に向けて)明日のペアは、世界のトップで戦っている二人。自分たちは負けても失うものは何もない挑戦者。勝ちたい気持ちを前面に出して、プレーしたい」

【混合ダブルス】

渡辺勇大(右)&松友美佐紀(J-POWER/東京都協会)

古賀輝/今井優歩(ジェイテクト/ほねごり相模原)に2-0で勝利

渡辺「競った場面でも焦らなかったのがよかったと思うし、2ゲーム目は、古賀選手にやりたいことをやらせないということが、うまくできたと思います。(第1ゲームのインターバル明けに突き放せた理由)前半は、僕たちのミスで点を取られていて、それがなくなっただけで、リズムはつかみやすかったかなと思います。(明日の決勝に向けて)挑戦者の気持ちを忘れず、ひたむきに、諦めずにプレーしたいです」

松友「1ゲーム目の前半は競った形になったのですが、そこから自分たちのよい形をつくっていけたと思います。準決勝なので、どんどんレベルが上がると想定したなか、古賀選手は(男子複で)日本代表で長く一緒にやってきた選手で、もちろん、うまいのも強いのも知っているので、試合自体は、とても楽しみでした。明日もしっかり準備をして、最後なので、よいラリーが1つでもできるように二人で頑張りたいです」

西 大輝(左)&佐藤 灯(BIPROGY/ACT SAIKYO)

滝口友士/植村理央(豊田通商)に2-0で勝利

西「自分たちと同じようなアグレッシブなタイプのペアに対して、2ゲーム通じてスピードで上回れて、攻撃の形を続けられたことがよかった。相手にずっとプレッシャーをかけられたと思います。明日の決勝で対戦する渡辺選手と松友選手のペアは、経験値で遥かに上の相手。自分たちがどれだけ通用するか…という思いと、当たって砕けろという気持ちで、挑戦者として戦います」

佐藤「自分がミスしても、西がつないで止めてくれました。相手が引いてくれたことも勝因の1つです。植村は大学生の時のパートナーで、お互いに手の内はわかっていた。滝口選手は、西と同じように素早く動いて打つタイプ。それを、どうかわすかを考えてプレーしました。明日の決勝は、格上の相手に向かっていくプレーをしたいと思います」

 

取材・文/平野貴也、バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原 淳

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投稿日:2025/05/23

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