5月22日に開催された2025年日本ランキングサーキット(埼玉県・サイデン化学アリーナさいたま)3日目は、各種目準々決勝が行なわれた。ここでは、男女シングルスの戦いをレポートする。
【女子シングルス】
「目標は優勝」と明言する日本代表の郡司莉子(再春館製薬所/上写真)が、舛木さくら(北都銀行)にストレート勝利。滑らかなフットワークから的確なショットを打ち込み、点数を重ねていった。本来は正確なプレーが光る舛木だが、レシーブミスが重なるなど持ち味を発揮できず。ラウンドからのクロスショットで点を奪ってきた郡司が、最後もクロス気味にスマッシュを打ち込みゲームオーバーとなった。
郡司と対戦するのは、元日本代表の水津愛美(ACT SAIKYO)。ラウンドからのクロスショットをライン際に決めて、同じ中国地区の近藤七帆(広島ガス)を圧倒。クリアーやロブも正確で目立ったミスがなく、好調ぶりがうかがえる。
岐阜Bluvic勢3人が勝ち残った左の山は、古川佳奈(上写真)と小西春七が勝利。古川は、弾むようなフットワークから強気に攻めてくる久湊菜々(ACT SAIKYO)に対し、先手を取って攻めてストレート勝ち。小西は社会人1年目の平本梨々菜に対し、第2ゲームはミスが重なり奪われるも、ファイナルゲームは攻撃の形が機能。最後はクロススマッシュをノータッチで決めて、ベスト4進出を勝ち取った。
▼準々決勝(5月22日)
古川佳奈(岐阜Bluvic)②〔21−13、21−10〕0●久湊菜々(ACT SAIKYO)
小西春七(岐阜Bluvic)②〔21−15、18−21、21−11〕1●平本梨々菜(岐阜Bluvic)
郡司莉子(再春館製薬所)②〔21−17、21−16〕0●舛木さくら(北都銀行)
水津愛美(ACT SAIKYO)②〔21−9、21−8〕0●近藤七帆(広島ガス)


▼準決勝(5月23日)
古川佳奈 − 小西春七
郡司莉子 – 水津愛美
【男子シングルス】
日本代表で唯一勝ち残っている小川翔悟(ジェイテクト/上写真)が、大学生の藤原睦月(明治大)にストレート勝ち。ネット前から早いタッチでチャンスをつくり、あいたスペースに力強いスマッシュを打ち込んでいった。藤原の躍動感あるプレーも光ったが、苦しい場面でも落ち着いてラリーを刻む小川に軍配が上がった。川本拓真(BIPROGY)と、野田統馬(日立情報通信エンジニアリング)、大型選手同士のダイナミックなラリー戦は、川本が2−1で勝利。最後の一本は川本がネット前に詰めて、早いタッチでコート奥へ。追いつけずインの判定を見た野田は仰向けに倒れ、顔を覆ってしばらく起き上がれなかった。
準決勝で小川と対戦するのは大林拓真(トナミ運輸/上写真)。こちらも大学生の宮下怜(明治大)に2−0で勝利した。ともに攻撃力自慢の二人の対決は、豪快なスマッシュとレシーブの応酬。第1ゲームを22-20で奪った大林が、第2ゲーム序盤から一気に突き放していく。宮下も長身からの豪快なスマッシュで食らいつくが、終盤はアウトやネットになるなど決めきれず。最後は、宮下がラウンドから放ったスマッシュがネットにかかってゲームオーバー。攻め合いを制した大林が、両手を握りしめて雄叫びをあげた。なお、古賀穂(AC長野パルセイロBC)と常山幹太(北都銀行)によるベテラン同学年対決は、常山の棄権により古賀の不戦勝となった。
▼準々決勝(5月22日)
川本拓真(BIPROGY)②〔21−19、19−21、21−14〕1●野田統馬(日立情報通信エンジニアリング)
古賀穂(AC長野パルセイロBC)キケン 常山幹太(北都銀行)
小川翔悟(ジェイテクト)②〔21−17、21−12〕0●藤原睦月(明治大)
大林拓真(トナミ運輸)②〔22−20、21−11〕0●宮下怜(明治大)
▼準決勝(5月23日)
川本拓真 – 古賀穂
小川翔悟 – 大林拓真
取材・文/平田美穂
写真/菅原淳
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