5月3日に世界国・地域別男女混合対抗戦スディルマン杯(中国・厦門)6日目が開催され、決勝トーナメント・準決勝が行なわれた。グループC1位の日本は、準々決勝で台湾と対戦して3−0で勝利。準決勝へと勝ち進み、決勝の切符をかけて中国との勝負に挑んだ。
2年前の前回大会では、今回と同じく準決勝で対戦した両チーム。結果は中国が日本に起死回生の逆転勝利を飾り、その勢いのまま頂点まで駆け上がった。日本にとっては、2年前の悪夢を払拭するチャンスとなり、あの時の悔しさを知る選手も準決勝のメンバーに名を連ねていた。
日本のオーダーは、第1試合の混合ダブルスに緑川大輝(上写真・左)/五十嵐有紗を起用。スディルマン杯限定のペアではあるが、予選リーグのマレーシア戦と準々決勝を戦い、少しずつ連係も高まっている。対する中国は、混合ダブルスの不動のエース、馮彦哲(フォン・イェンジァ)/黄東萍(ファン・ドンピン)。第1ゲームは序盤こそ6−5とした日本ペアだったが、ここから中国ペアが主導権をつかみ始める。5連続ポイントなどで点差を広げると、後半も勢いは止まらず、中国ペアが21−11で先制した。
第2ゲームに入ると、動きのスピードが上がってきた緑川/五十嵐が押し込み始め、11オールと接戦。中盤以降もポイントの奪い合いとなったが、競り合いの中で勝負強さを発揮した馮彦哲/黄東萍が一気に抜け出し、21−17で勝利。中国が貴重なポイントをつかむ。
続く男子シングルスでは、奈良岡功大(上写真)で勝負に出た日本。中国のエースである石宇奇(シー・ユーチー)との勝負は、第1ゲーム前半から奈良岡が波に乗れず5−11。その後も先手を奪われ、8−21の大差をつけられ先制を許す。
簡単には負けられない奈良岡は、第2ゲームでようやくリズムに乗りはじめる。ラリー勝負からチャンスの糸口をつかんで得点を重ねると、中盤11−10でインターバルへ。さらにここから競り合いを展開し、互いにポイントを奪って14オールとした。後半に向けてなんとかねばりたい奈良岡だったが、ここで気迫を見せたのが石宇奇。4連続得点で一気に点差をつけられる。奈良岡も最後までシャトルを追ったが、逆転には届かず16−21。無念のストレート負けを喫し、日本は0−2と追い込まれた。
負ければ終わりの状況でまわってきたのは、女子シングルスの山口茜(上写真)。日本の窮地を何度も救った頼れるエースは、同じく中国の大黒柱である陳雨菲(チェン・ユーフェイ)と勝負。すると、第1ゲームは山口が21−17で先制。続く第2ゲームは、陳雨菲が9−21で取り返し、ファイナルゲームに突入する。
エースとしての意地を見せたい山口だったが、最終ゲームは陳雨菲にリードを奪われ5−11。ここから山口が9−11まで接近したものの、再び陳雨菲が差を広げて11−15。その後も山口が必死にシャトルに食らいついてプレッシャーをかけたが、地元ファンの前で負けられない陳雨菲も逆転を許さず。最後は陳雨菲が21−16で逃げ切り、日本は0−3で敗戦。前回大会のリベンジはならず、ベスト4で大会を終えた。

日本の結果は以下の通り。
■決勝トーナメント
▼準々決勝(5月3日)
日本 0−3 中国
XD 緑川大輝/五十嵐有紗●0〔11−21、17−21〕②馮彦哲/黄東萍45分
MS 奈良岡功大●0〔8−21、16−21〕②石宇奇44分
WS 山口茜●1〔17−21、21−9、21−16〕②陳雨菲76分
MD 保木卓朗/小林優吾 試合なし 梁偉鏗/王昶
WD 志田千陽/松山奈未 試合なし 譚寧/劉聖書
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文/バドミントン・マガジン編集部
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