【全日本総合バドミントン2023】日本A代表の櫻本&宮浦が悲願の日本一達成!石川&古根川は準優勝!<女子ダブルス/最終日ダイジェスト>

日本の頂点をかけて争われる第77回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)。大会最終日が行なわれた30日は、各種目決勝戦が行なわれた。ここでは、女子ダブルスのダイジェストを紹介する。

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【女子ダブルス】

日本A代表の櫻本絢子(上写真・左)/宮浦玲奈(ヨネックス)と、高校卒1年目の石川心菜/古根川美桜(NTT東日本)による女子ダブルス決勝。昨年準優勝だった櫻本/宮浦がストレート勝ちで、ペアとして初の日本一をつかんだ。

唯一のA代表であり世界ランク14位の櫻本/宮浦に、10代の石川/古根川が挑む形となった決勝戦。「相手が若手で、すごく勢いがあるかなと思っていたけど、最初から二人で落ち着いたプレーができた」と櫻本。対する若手ペアは「出だしで一気にいかれてしまった」(石川)と、序盤は4-0と櫻本/宮浦がリードした。しかし、「始めはすごく緊張したけど、二人で楽しんでやれた」(古根川)という石川/古根川。サウスポーからの強打が武器の櫻本を前に、前衛を得意とする宮浦を後ろに回し、簡単にはラリーを終わらせない。シャトルを散らしながら、チャンスでは果敢にネット前に飛び込んでいく。

しかし、攻撃力では櫻本/宮浦が上。「自分たちの持ち味である攻撃からスピードを上げていこうと話していて、そこがポイントにつながった」と宮浦。宮浦がスマッシュ、櫻本が前で仕留める形でも得点を奪う。さらに、サービスまわりから相手の嫌なところ、上げるしかないところをねらい、最初から主導権を渡さない。長いラリーでは、攻撃しながら前後が入れ替わるローテーションも見せ、第1ゲームは21-12で櫻本/宮浦が奪った。

第2ゲーム、櫻本/宮浦がネットにかけるミスも重なり、石川(上写真・右)/古根川がリード。「会場の雰囲気にも慣れてきて、少しずつラリーができるようになった」と石川。レシーブを散らして前衛にさわらせず、相手のいい形で攻めさせない。その中でも焦らずシャトルを沈め、攻撃の形をつくってじわじわと追いつく櫻本/宮浦。しかし、宮浦が「2ゲーム目の途中、私のミスが多くなってしまった」と反省を口にしたように、中盤はミスからの失点で競り合う展開に。ただ、ラリーの中で追い込まれても、クロスに逃げて立て直せるのが、左右ペアの櫻本/宮浦の強みの一つ。櫻本のクロススマッシュが決まり、サービスまわりではロングサービスも入れて変化をつけ、若いペアを突き放していく。石川/古根川も連続スマッシュを打ち込むなど食い下がったが、最後は宮浦がスマッシュ、櫻本のプッシュの連続攻撃を返しきれず21-16。昨年の準優勝を経ての初優勝をつかんだ櫻本と宮浦は、笑顔で抱き合った。

櫻本は2021年、鈴木陽向(NTT東日本)と組んで準優勝。優勝したのは、宮浦と保原彩夏(ヨネックス)のペアだった。昨年は櫻本/宮浦で挑み、福島由紀/廣田彩花(丸杉)に敗れて準優勝。3年連続で決勝の舞台に立った二人が、ペアとして初めて日本一をつかんだ。「勝たなきゃいけない立場で、しっかり一番高いところに立てたことはすごくうれしい」と櫻本。日本一から世界の舞台へ、挑戦を続けていく。

▼決勝(12月30日)

櫻本絢子/宮浦玲奈(ヨネックス)②〔21-12、21-16〕0●石川心菜/古根川美桜(NTT東日本)

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取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

投稿日:2023/12/31
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