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【全日本総合バドミントン2023】「こんなところで負けていられないぞという思いが強かった」(高橋洸士)<選手コメント/3日目-5>

日本一を争う「第77回全日本総合バドミントン選手権」が、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで12月25日に開幕した。大会3日目が行なわれた27日は、各種目の2回戦を実施。ここでは注目選手たちのコメントを紹介する。

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高橋洸士
(トナミ運輸)

男子シングルス2回戦:武井凜生(NTT東日本)に23−21、21−15で勝利

――競った試合をモノにできた

1回も負けたことがないし、2学年下の相手なので、先輩の意地じゃないですけど、簡単には負けられない思いがありました。もっともっと上をめざしたいと思っているので、こんなところで負けていられないぞという思いが強く、折れることなく最後までできたのがよかったと思います。

――第1ゲームは、18-20から逆転で23-21

1ゲーム目は、武井がリードして自分が追い込まれている状況でしたが、点差があるわけじゃないので、19オールで1点取れば同点と思って、もう死ぬ気で、絶対に取るぞと必死に食らいついて。その結果、しっかり勝ち切れたところがよかったかなと思います。

――第2ゲームは風下だったが、鋭い攻撃が冴えた

もし、2ゲーム目を取られたとしても、もう1回チャンスがあるので(積極的に)動き回って、自分からスピードを上げて仕掛けて、いつも打たないようなところでもしっかり(強打を)打って、相手に打たせない展開ができたので、相手がついて来られなくなったのかなと思います。

――日本代表に入って2年目。大会に臨む感覚に変化は?

海外の大会に出させてもらって、経験を積めているので、経験の差で上回ったところもありますし。代表2年目という何か背負っているというか、やっぱり簡単には負けられない思いがあります。プレッシャーがある中でバドミントンをできるのは、わずかな時間なので、そこは幸せだと思って頑張ろうと思っています。

――次は奈良岡選手との対戦

2年前の準決勝以来で、4連敗中ですが、同い年。相手の方が多くの経験をしていますし、注目されているので、自分は向かっていくだけ。奈良岡世代とは言わせず、高橋世代と言ってもらえるように、明日は全力で勝負したいと思います。

大堀彩
(トナミ運輸)

女子シングルス2回戦:明地陽菜(再春館製薬所)に21−15、13−21、21−12で勝利

——今日の試合を振り返っていただけますか

2ゲーム目に相手から攻められて、追い込まれて、精神的にも苦しい場面が続いていたんですけど、3ゲーム目の出だしからまた気持ちを入れ直して、2ゲーム目の負けをズルズル引きずらなかったのがよかったかなと思います。

——切り替えられた要因は?

一番は開き直りと言いますか、実力的には私の方が上かもしれないけど、その中で負けることだって自分のやり方次第ではあります。そういう意味で自分に活を入れるというか。あのまま終わっていては、また来年の(五輪)レースもズルズルいくと思ったので、レースのためにもいい年の終わり方っていうように締めくくりたいと思っています。そういう意味では3ゲーム目、こんなんじゃ終われないぞっていうのを、自分に言い聞かせながらやりました。

——2ゲーム目を落とした要因は?

相手の攻め方、やり方っていうのが自分のスタイルにぴったりはめられてしまって、すごくやりにくい印象を感じてしまいました。ネット前で足を止められたりとか、逆を突かれたりとか、そういうのがすごく多くてスムーズに自分のいきたいところに動かせてもらえなかった。相手も私を研究して、何がダメかっていうのを頭に入れてきていたとは思うんですけど。そんな中で2ゲーム目、2、3点いかれたところで対応しきれなかったっていうのが今日の反省点かなと思ってます。

—3ゲーム目の活は、具体的にどう自分に言い聞かせた?

3ゲーム目で流れを取り返せないまま負ける経験を、今までも数え切れないぐらいしてきました。今のこのタイミングでの全日本総合で、その負け方をすることは1月のレースに影響してしまうと思ったので、今日負けるわけにはいかなかった。そういう意味で、自分自身に“絶対にこれじゃダメ”っていう風に、言い聞かせてやりました。

—全日本総合のタイトルへの思いは?

国内最高峰の大会で準優勝は経験をしているんですけど、やっぱり優勝までがすごい遠い。今そこをねらえる場所まできていますが、そんなに意識はしすぎず、目の前に試合をコツコツやって、その結果が優勝につながれば一番いいのかなっていう風に考えています。

—オリンピックレースでの今の順位について

ほんとにギリギリだと思ってますね。どっちに転んでもおかしくないと思ってるので、だからこそ、こういう大会の試合内容にこだわってやってます。

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取材・構成/吉井信行、平野貴也、バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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