新女王ペアの座をかけて櫻本絢子&鈴木陽向と宮浦玲奈&保原彩夏が決勝で激突!【全日本総合バドミントン2021】<女子ダブルス準決勝結果>

日本の頂点をかけて争われる第75回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。世界選手権(スペイン・ウエルバ)に出場した日本代表選手らは不参加となったが、国内の各カテゴリーのトップ選手らが集結。日本一をめざして白熱した戦いを繰り広げている。ここでは、各種目のダイジェストを紹介する。

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選手コメント
トーナメント表

【女子ダブルス】

朝一番の第1コートに入った、宮浦玲奈(上写真・左)/保原彩夏(ヨネックス)vs福島由紀/杉村南美(丸杉)。「めざしているのは優勝」と公言する宮浦/保原が、いいコンビネーションで攻めて序盤からリード。11-5で折り返し、さらに差を広げる。福島/杉村も連続得点で差を詰めようとするが、「私たちにとって大事なのは、動き続けて止まらないこと」(宮浦)という宮浦/保原の勢いは止まらず。第1ゲームは21-14で宮浦/保原が先取した。そして、第2ゲーム、宮浦/保原が5-2とリードしたところで、福島/杉村が棄権を申し出てゲームオーバー。前日の準々決勝で右足首をひねっていた杉村は、涙を流しながらコートを後に。先輩の福島が杉村のラケットバッグを担いで去る姿に、会場から大きな拍手が送られた。

準決勝は無念の途中キケンとなった福島(左)/杉村。福島は5大会連続の決勝進出はならず

準決勝もう1試合は、櫻本絢子(ヨネックス)/鈴木陽向(NTT東日本/上写真・手前)vs小野菜保/福本真恵七(再春館製薬所)。櫻本と小野がサウスポーの「左右ペア対決」は、第1ゲームから互角の展開。2回戦、準々決勝と70分を超える激闘を制してきた小野/福本は、この日も弾むような動きでコートを駆け回る。対する櫻本/鈴木は、大会1週間前に結成された急造ペア。二人が重なる場面もあるが、ともに後ろから効果的なショットを打てるのが強みだ。

第1ゲームは21-16で櫻本/鈴木。前に出ていく積極性が光った小野/福本は、終盤の連続ネットミスが痛かった。第2ゲームも、互いのよさがぶつかり合う。ねばりのレシーブから前に詰めていく小野/福本。福本を後ろに下げて左右に振ってチャンスを作り、勝負どころで強烈なスマッシュを放つ櫻本と、それに応えてネット前で仕留める鈴木。最終盤の競り合いは、18-18から櫻本/鈴木が鋭いスマッシュでマッチポイントを握る。ラリーでしっかり相手を振り回し、最後は小野のスマッシュがネットにかかってゲームオーバー。結成1週間のペアは試合後、「勢いのある相手で押される場面もあったけど、ここまでこられた自信を持って、お互いの得意な攻めを貫けました」(櫻本)、「我慢する場面は二人で我慢できました」(鈴木)とコメント。手応えを得て明日の決勝に臨む。

長丁場の試合が続いた小野/福本(手前)は準決勝で敗戦。惜しくも初の決勝進出は逃した

▼決勝

宮浦玲奈/保原彩夏(ヨネックス) − 櫻本絢子/鈴木陽向(ヨネックス/NTT東日本)

▼準決勝

宮浦玲奈/保原彩夏(ヨネックス)〔21-14、5-2、キケン〕福島由紀/杉村南美(丸杉)

櫻本絢子/鈴木陽向(ヨネックス/NTT東日本)②〔21-16、21-18〕0●小野菜保/福本真恵七(再春館製薬所)

ベスト4:小野菜保(右)/福本真恵七(再春館製薬所)

ベスト4:福島由紀/杉村南美(丸杉)※表彰写真なし

文/バドミントン・マガジン編集部

写真/井出秀人

投稿日:2021/12/29

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